死を思う者への皮肉な話
この世界は、生きることに価値がない、死ぬことにも価値はないのです。
空白の研究所には4人の異端者が作り上げた死の自由を奪う呪いがあります。これによって私は本当の価値観を目覚めさせる予定でした。
死にたい時に死ねない、それこそ本当の死の価値観を目撃するときです。私の弟は、記憶の劣化に耐えきれず自殺してしまいました。確かにそれは、生きることに死ぬことに価値がないから、記憶の方が価値があったから起きた事なんですよ。
「一人というのは、暇なものですね」
「私たちはここに居ます」
黒服達にはきいていない、異端者にとっては話しにくいことこの上ないんです。
見つかってしまった。世界の管理者に、世界はこうあるべきと然るべきと決めた存在に。
一人の人間の最後を見届ける前に、この呪いをばらまこうとする前に、作戦はおわりを告げてしまった。
「何故、然るべきを否定する」
「人間はわがままなんですよ。自分の事となると尚更に」
人間培養機に逃げ込んで機会を待とう、そこで更に実験を重ねよう。まさかここまでは追って来ないでしょあ。
心を傷付けながら生きろ、心を守るために死ね
まるで心が無いんです