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あなたの願いは?

遅くなってすみません・・・


「じゃあ、まずは今から行く世界の知識を全てちょうだい。」


その答えに蒼夜は呆気にとられた。他の神から、転生させる時にたいていの人間は強さを求めると聞いていたからだ。

その疑問をリンに伝えると、


「願いはいくつでも良いのでしょう?ならまずはその世界の知識を得てからでないと、何が必要か分からないわ。」


という返答が返ってきた。

なるほど、確かに何も知らないまま異世界へ行くのは無理がある。しかし、他の神が言うように普通の人間は、強さや財力を求めてはい終わりというパターンが多いのも事実だ。

それを思いつくあたり、やはりリンは頭が良いのだろう。


「分かったよ。じゃあ知識はここの4人に与えれば良いのかい?」


「いや…私とカイだけにして。レナやリクだとボロをだすかもしれないから。」


リクとレナは反論したそうにしているが、リンの言葉を否定できないのが悲しいところだ。

そうこうしている間に、知識の受け渡しは終わったようだった。


リンとカイによると、その世界は人間とドワーフ、エルフ、獣人などの亜人が共存している世界らしい。

人間の国は3つ、亜人は種族ごとに国があり、特に戦争もなく平和に暮らしているとか。

そして、さまざまなモンスターがを討伐して生計を立てている“冒険者”もいるらしい。リンは冒険者として生活するつもりだと話した。

また、その世界は見た目で年齢を判断できないという。なんでも、その人の魔力量によって寿命がきまり、寿命が近づくまで若々しい姿のままなのだとか。なので、魔力を持たない獣人たちは60年ほどしか生きれず、エルフなどの魔力を多く持っている種族は1000年以上も生きることができるのだ。


「あ、そうだ。君たちに渡すものを忘れていたよ。………はい。受け取ってね。」


蒼夜がそう言ったとき、4人は体の中に暖かい何かが流れ込んでくるのを感じていた。

自分ではない何かに変わっていくような、でも悪い気はしない、不思議な感覚だ。


「蒼夜、何をしたんですか?」


「そのような怖い顔をしないでおくれよ、海斗。

君たちにとって、とても良いものだよ。なんせ僕の特別加護をあげたのだからね。」


「特別加護~?なにそれ~」


そうレナが尋ねると蒼夜は、こう説明した。

曰わく「超人的な回復力」「病気や毒も効かない」「腕が切り飛ばされても、また生えてくる」「髪の痛みや肌荒れ、日焼けもない」etc……



「そりゃあ凄えな。不死身じゃねぇか。」


そう、リクの言う通り、これはかなり凄い。要するに4人は外的要因では死ななくなったということだ。

まあ、それが良いか悪いかは本人次第だけれど。


「さて、渡したかったものも渡せたし、改めて願いを聞こうかな?」


「じゃあ、自分の容姿を変えようかしら。もちろん、私が全て決めるわよ。」


しかしリンは実際可愛らしい顔立ちをしており、容姿を変える必要性を感じない。

そのことを聞いてみると、


「私がこの容姿でどれだけ面倒な思いをしたか知らないの?他の女子どもに、あんたなんか海斗君につりあわないって散々イビられたのよ?あんなめんどくさいのは、もうごめんだわ。」


だから早く決めさせなさい、とリンは催促した。

リンの言葉に固まっていた蒼夜は、おもむろに手を一振りして、空中にタッチパネルで体のパーツが選べるウィンドウを展開した。


「ここで選べるから、好きなように決めると良いよ。僕はゆっくり待っているから、じっくり決めなさい。」


そしてリンは、自分の新しい体を決めるべくウィンドウにむかって作業を始めるのだった。



==========================



「よし、これで完成。」


リンがそう言ってウィンドウのどこかをタッチすると、リンは蒼い光に包まれた。


そして、そこには………


「どう?よくできてるでしょ?」


銀髪の美女が立っていた。


「お姉ちゃん、ちょ~美人。私のもやってね~?」


「すっげぇ!!もうこれ、リン姉じゃねぇだろ。」


「リン、すごく綺麗ですよ。流石です。僕の好みがよく分かってる。」


そう。リンはとてつもなく美人になっていた。

膝裏までとどく銀糸の髪は星のようにキラキラと輝いていて、涼やかな目はすみれ色をしていて柔らかい印象を与えており、これならば猫を被った時に優しげな雰囲気が出て効果的だ。


「さて。3人の分も今からつくってあげる。一気に3人分やるから、少し時間かかるわよ?」


「リン姉、俺ちょ~かっこよくして欲しい!!」


「うちも~ちゃんと可愛くしてね~?」


「了解。カイは?何かリクエストある?」


「じゃあ、リンが最高にかっこいいと思う姿にして下さい。僕に惚れ直すぐらいの。」


「まかせて。すっごくイケメンにしてあげる。」


そうして再びリンはウィンドウにむかうのだった。

ありがとうございました!

これからもよろしくお願いします。

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