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第十六話

更新が遅くなりすみませんでした。


展開は相変わらず激遅いですがのんびりと読んでやってください。

◆竜矢side◆




「あ、あの…ロイルさん…?」



突然固まったロイルさんに呼びかける。てかトモもなんか動きが止まっとる…呼吸もしてなくね?なんなんだこの親子は…



「あ、ああ!すまんすまん!少しばかりボーっとしてたな!ちょっとばかし質問を聞き漏らしちまった!!」


「は、はあ」



いや、今のは明らかに質問を聞いてから固まっただろ。



「んで…何だって…?悪いがもう一度言ってくれ」


「ああはい、ですから「ああ!!そうだ!!」うを!?」



トモの野郎…固まってると思ったらいきなり側で叫びやがって…一体なんだ?



「親父!まだリョウに魔法のこと教えてねえじゃねえか!」



「お、おお!!そうだったな!」



魔法…か…、話には何回か出てきたけど、詳しく説明されてないよな…レンバルの生活を支えてるってことしか知らないな。


まあ、大戦の話からするに、地球の科学と同じく戦いにも利用されてるんだろう。



「つーわけで、前言撤回な!魔法について教えてやるよ!!」


「はい…お願いします!」



なんかはぐらかされた…?気もするけど、魔法かあ…ちょっと、いや結構ワクワクするな…俺…意外とこういうの好きなんだな…



「いいか?…魔法ってのは…」



ぐぅぅ~~~…



「「…………」」


「は、はは…」




ロイルさんが口を開いた時、タイミングよく腹の虫が鳴った…もちろん俺の…


し、しょうがないだろ!?昼飯以降なんも食ってないんだぞ!!


…と、内心で必死に言い訳しながら乾いた笑いを浮かべていると、アリビアさんが姿を見せた。



「あなた達、一旦休息して食事にしましょう。リョウヤ君もお腹空いてるみたいだしね」



ア、アリビアさん…今、俺の目の前で…マリア様が微笑んでいる…!



「…おう!そうするか。じゃあ一旦飯だ飯!説明はその後な!」


「はい」


「あ、あと…」


「?」


「アリビアの飯の美味さに昇天すんなよ?」



……もう、スルーでいいよな…?




※※※※※※※※※




「さて…じゃあ今から魔法について教えっぞ」


「はい、お願いします、ロイルさん」



アリビアさん手作りの晩御飯を食べた後、俺はロイルさんとトモの後に続いて、地下室に降りてきた。


飯は…ロイルさんの言ったとおり、メチャクチャに旨かった。


材料はプロクの肉やベラルの葉などまったく謎のものばかりだったが、アリビアさんは地球の料理も少し知っていて、餃子やロールキャベツのようで、見た目にも抵抗なく食べることができた。


…まあ見た目は和洋中がごっちゃだったけど…


そして今、魔法の説明と練習のため、転移魔法陣があった部屋とは別の地下室に居るわけだ。



「おう!いいか、魔法ってのはな、自分の中にある『魔力』を用いて、自分の望んだ事象を引き起こす力だ」


「事象を…引き起こす…?」


「ああ。例えばこうだ…『氷塊よ』」



パキン…



「おお…」



ロイルさんが呟くと、立てていた右手の人差し指の上に、直径五センチ程の氷の塊が現れた。



「今の流れを説明するとな、まず親父は頭の中で引き起こしたい事象…この場合は氷を生み出す…だな…をイメージした。そして次に自分のもつ魔力をイメージした位置に放出し集中させた。そんで最後にイメージをさらに明確にする言葉…『呪文』を紡いで、『自分がイメージした事象と現実が重なる』イメージをした…結果魔法が発動したってワケだ!」


「へぇ…!」



イメージか…やっぱりゲームみたいに魔力と呪文だけで出来る訳じゃないんだな…



「魔法の威力ってのは、それに込める魔力もそうだが、イメージでも変動するからな…しっかりとイメージすることが大事なんだ」


「でもイメージっ…て何だか難しそうだよな」



イメージした事象と現実が重なるイメージをするなんて…出来る気がしねえよ…



「ああ…まあ最初は手こずるかもな…でもそんな難しいモンでもねえよ…自分に合った事象をイメージするんだからな」


「自分に…合った事象?」


「ああ、魔法には属性ってのが沢山あるんだ。火とか水みたいなよくあるヤツから、探知とか転移みたいな珍しいのが。そんで俺達がもつ魔力はほとんどが二つの属性の魔法を使うことが出来るんだよ。勿論、その属性は自分がもつ魔力の属性だからな…その事象をイメージするのもそんな難しくはねえって訳だ」


「なるほど…」



「と、まあ魔法の基本的なことはこんなもんか。ほとんどの魔法は自分の中の魔力さえ使えれば出来るからな。やろうと思えば今からでも練習できるぜ?」


「ホントですか!?」


「ああ…どうする?」


「それなら是h「ただし!」…?」


「魔法を教えるのには、一つ条件がある」



…条件?



「条件…ですか?」


「ああ。なに、そんな難しいことじゃねえ。地球に戻ったら、コイツの仕事の手伝いをしてもらいてえんだ」



そうロイルさんはトモを指差して言った。



「トモの…仕事?」



マサならともかく、トモが仕事してるなんて聞いたこともねえぞ?


新聞配達でもやってたのか?



「トモ…お前の仕事って?」



トモは苦笑いで言いにくそうにしてたが、口を開いた。



「ああ、俺の仕事は…」






「魔物の討伐だよ…レンバルから地球に迷い込んできた魔物の…な」





…mjd?



「お前…俺達に隠れて…そんなことしてたのか…?」


「…おう、ついでに言うと…ユリナもだ」


「ユリナ…も?」



ずっと身近にいた二人が…人知れずそんなことしてたのか…


いや、待てよ…と言うことは…



「…ユリナも…レンバルの…?」


「ああ」



間髪いれず頷いたトモに驚いているが、それならユリナと初めて会った時トモが親しく話してたのも分かる。



「結構前からやってたんだけどな…今日は驚いたぜ。夕方頃魔力を感じて…ユリナとその場所に向かったら、お前がボロボロでぶっ倒れてんだからな」



そっか…気を失う直前に聞いた声…やっぱトモ達だったのか…



「ありがとな、助けてくれて」


「よせやい…礼なんて!」


「ハハ」



大袈裟に照れるトモに思わず笑いがこぼれた。



「…で、どうすんだ?…って聞くまでもねぇか…」


「当たり前ですよ…その条件…呑みます」



親友たちの力になれるんなら…俺に断るなんて選択肢は存在しない。



「危険な仕事だぞ…?」


「上等ですよ。トモとユリナが今まで背負っていたこと…これからは俺も一緒に背負いこみますよ」


「リョウ…!」



とりあえず後ろで感極まってる奴はスルー。



「よし、決まりだな!じゃあこれからはリョウにも手伝ってもらうぞ!」


「はい!よろしくな!トモ!」


「おう!頼りにしてるぜ!」



…ん?そう言えば…


ロイルさんに自信満々で言ったけど…俺…今から魔法覚えるんだよな…?



「ちょっ!ちょっと待ってください!」


「あん?」


「俺…役に立つんですか?」


「ん…?ああ…んなことか」


「んなことって…」



この一言で言いたいことが分かったのだろう、ロイルさんは一瞬怪訝な顔をしたあと、直ぐに納得したように頷いた。



「大丈夫だ、トモから話は聞いてるぞ。やっぱりお前には凄い才能があるな」


やっぱり…?才能…?



「どう言うことだ?トモ」



ロイルさんの言ってることがよく分からんので、トモに助けてもらうことにする。



「ああ、ミリアに聞いたぜ!お前工場で魔法使ったんだろ!?」


「…魔法…やっぱアレが…」



トモの言葉に驚きはしない…俺の中でアレは魔法だと決定してたからな。



「じゃあ…その時の話、聞かせてもらっていいか?」


「はい…あの時は…」



俺はロイルさんに言われて、あの時覚えている限りのことを話した。








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