たかいイスのよる
だんだんと、そらの明るさがなくなってきた。
くらくなるかわりに、おみせのあかりがポツポツとついてきた。
どこもすこしこわい。
下をむくと、くつのよごれがなんだか、きになった。
くつにポツリと、水がひとつおちる。
きにしないように上をむいたら、うすいむらさきのかんばんのおみせを見つけた。
なんだか、いいよって言われてるきがして、ドアをにぎる。
りょうてですこしたかいとってをひっぱると、しずかなおへやが見えた。
そのまま、ドアのすきまから中にはいる。
ちょうちょみたいなネクタイをした人がいる。
つくえもイスも、ぜんぶたかい。
よじのぼって、イスにすわってみる。
小さいかみをおかれた。
ネクタイの人は、ぎん色のいれものをシャカシャカふってる。
なんだかかっこよくて、じっとみてた。
小さいかみの上に、おしゃれなコップがおかれた。
それから、きいろののみものがはいっていく。
のんでもいいのかわからなくて、ネクタイの人を見ると、うなずいてくれた。
ひと口のんでみた。
オレンジジュースだ。
つめたくて、こおりがシャカシャカ小さい。
のどかわいてたの、わすれてた。
コップのそこにかみがくっついてきた。
とってみる。
『おまわりさんに そうだんして だいじょうぶ』
目が大きくなる。
ネクタイの人は、はいってきたときみたいにじっと立ってる。
ジュースをのみながら、じっとかみをみる。
ひじをつく。
すこし、あしをぶらぶらさせる。
ネクタイの人はずっと、だまったままだった。
たかいイスからおりて、ドアにむかう。
さいごに、ネクタイの人におじきをして、おみせをでた。
空はもっとくらくなってたけど、まっすぐあるけた。




