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※ダンジョンわんこ日記 三十一日目

 吾がマスターと暮らし始めて、もう一ヶ月が経つのだという。

 今日は春人と冬人が映画を観に来た。

 オルトロス星人の出てくる映画だ。


 後、鷹秋も来た。

 高価そうなクッキーをお土産に持ってきたから、膝に乗って撫でられてやってもいいのだ。接待というヤツなのだ。

 撫で方だけなら春人や冬人よりも上手だが、やはり鷹秋は群れの仲間ではないからな。撫でられてもそんなに嬉しくはないのだ。


 映画は二度目でも面白かった。

 前に見ていたのに、オルトロス星人が悪かと思って肉球に汗を握ってしまったぞ。

 くふふ、春人とお揃いなのだ。群れの仲間だから同じなのだぞ。


 映画の後で動画を見た。

 映画と動画って、なにがどう違うのだろう。長さかな?

 ダンジョンマザーツリーのデータベースにアクセスして調べるほどのことではないかな。


 犬がマスターの投げたフリスビーを取る動画が面白かったぞ。

 思わず接待を忘れて飛び跳ねたら、鷹秋が悲しそうな顔をしていた。

 むう。ちょっと悪かったな。クッキーの礼に、後でまた膝に乗ってやった。


 鷹秋達が帰ってから、ご飯を食べて、もう一度フリスビーの動画を見た。

 マスターの胸の間で埋まりながらだ。

 ちゃんとマスターは吾を押し潰さないよう気を配ってくれている。胸の間は柔らかくて気持ちがいいぞ。


 マスターは明日フリスビーを買ってくれると言った。

 フリスビーはキリンのぬいぐるみよりも固そうだから、少々乱暴に扱っても壊れないだろう。

 キリンのぬいぐるみは、マスターが飼ってくれた吾の宝物だから壊したくないのだ。


 でも……マスターと話をしていたら、吾はとんでもない事実を突きつけられてしまった。

 吾は犬ではなく犬型モンスターだから、フリスビー大会には出場できないのだ。

 しかし納得はできる。ほかの犬達が吾に怯えてお漏らししてしまっては、大会どころではないものな。でもでも残念なのだ。


 吾が落ち込んでいたら、マスターは明日フリスビーを買う時にジャーキーと動画のCMで見たお芋味のオヤツも買ってくれると約束してくれた。

 やったー♪

 吾はほかにも、ササミや牛肉味のとろっとしたヤツも食べてみたいのだ。


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