表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/127

※ダンジョンわんこ日記 五日目

本日(11月11日)は三回更新します。

これは3/3回目(本日ラスト)です。

 今朝は大家にもらった野菜を食べた。

 炒めたのも美味しかったが、生で食べたトマトが一番気に入った。

 赤は吾の苦手な炎属性の色だが、トマトは瑞々しくて美味しかったのだ。


 炊き立てごはんも美味しかったぞ。

 昨日までのごはんは冷凍だったそうだ。

 あれはあれで美味しかった。マスターがくれるものは全部美味しいのだ!


 ご飯の後でマスターがアイテムコアの改良を始めた。

 闇属性と大地属性が一定値を越えると混合属性の植物属性が発生することを知って驚いていたぞ。

 吾はダンジョンマザーツリーのデータベースで知ってたけどな。


 吾も植物魔法を覚えるかと聞かれたが、習得にDPを消費するので断った。

 植物属性のモンスターは中級以上のみだし、闇属性大地属性と相性がいいからマスターの望む敵対してDPを発生させる関係にはならない。今のところ作成する必要はないだろう。

 でもアイテムコアは良いものでないと人間が来ないので、いろいろ作成したほうがいいと思うのだ。


 マスターは、作成改良したアイテムコアの付与効果を試すため植物の種を買いに行くと言う。

 ……トマトかな?

 急いで散歩用のリードを持ってきたが、吾はお留守番だった。首輪を買ったペット用品店と違って、園芸店に犬は入れてもらえないのだ。


「「「……オオォオオオ……」」」


 一緒にお留守番するウメ子達が慰めてくれても、吾の悲しみは消えなかった。

 ウメ子達は仲間がいるから、吾の気持ちはわからないのだ。

 もうマスターなんか嫌いなのだ。召喚されても行ってやらないのだ!


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


「お待たせー」

(……待ったのだ)


 園芸店に行くと言っていたのに、マスターが吾を召喚したのはコンビニの裏だった。


(……マスター、すぐって言ったのに遅かったのだ)


 吾が念話を送ると、マスターはごめんごめんと謝って言い訳をする。

 ……ん? 苺?

 苺なら吾も知っているぞ。食べたことはないけど。


(……苺って野菜なのか?)

「果実的野菜なんだってー。さて、帰ろうか。抱っこする?」

「わふ!」


 吾はくわえていたリードをマスターに差し出した。

 召喚されたとき、ちゃんと持って来ていたのだ。

 お散歩のときにはリードが必要だからな。


 帰りはダンジョンの前を通ったぞ。

 人込みはもうなかったな。

 前に立っていた警官のひとりが、可愛いワンちゃんですね、と言って来た。くふふ、知ってるのだ。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


 アパートに帰ると、マスターは苺を作ってくれた。

 マスターが作ってくれた苺は、コンビニスイーツの上に載っている苺よりも綺麗で大きかった。

 色は赤。ちょっとトマトに似てる気もする。


 苺はとっても美味しかった。

 ウメ子達も嬉しそうに食べていたぞ。食べるというか、苺に含まれる魔力を吸い取るって感じだがな。

 マスターはお代わりはどうかと言ってくれたけど、せっかくだから群れのみんなにも配ったほうがいいと思ったのでそう告げた。大家には野菜ももらったし。


 大家も春人冬人も、お隣のマザーも苺には大喜びだった。

 マスターが作ったんだから当然だな!

 いっぱいマスターが褒められてたので、吾も嬉しかったぞ。


 それから、春人冬人がヒーローショーに誘って来た。

 港にある公園であるらしい。

 ヒーローショーがなんなのかはよくわからないが、なんだか楽しそうだ。後でダンジョンマザーツリーのデータベースにアクセスしてみよう。


 行きたいなーと思ったが吾はボスモンスター、マスターの命令に従うのみだ。

 吾は春人冬人に誘われ、マスターはお隣のマザーにお願いされている。

 マスターは吾を見て、お隣のマザーに頷いた。


 んふー。楽しみなのだ。

 この前A5肉をくれた鷹秋の運転する車で行くそうだ。

 春人と冬人は小さいからな。吾が守ってやるのだ! もちろんマスターもだぞ!

お読みいただきありがとうございました。

次回、ダンジョンに咲き誇る○○○○の花?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ