作中神話要素解説
◇アトラク=ナクア【旧支配者】
人智を越える巨大な蜘蛛の姿を持つ旧支配者。特徴的なのはその頭部に人間の女性を思わせるレリーフのような造形が確認される事。
遥か過去に土星からやって来たと言われる。
また、地球や幻夢境を問わず、ありとあらゆる蜘蛛を支配するものとされる。実際にレンの蜘蛛と呼ばれるものたちはこの蜘蛛神を崇拝している。
現在は地球の地底に存在する深淵の大空洞に座すると言われている。かつてはハイパーボリアからこの地へと行けたとされるが、現在では直接行く方法は断たれて久しい。
一心不乱に巣を作るという奇怪な行動を行うのが特徴で、それを邪魔されると怒り狂う、らしい。この巣をかけ終えた時、世界は終焉を迎えるとも言われているが、具体的にどうしてなのかは不明。
また、人間と念で会話する事も意外とある。それも相互のやり取りが成立する事も珍しくは無く、旧支配者と呼ばれる部類の中では比較的人間を意識する御方である。
……が。
それは味方だとか力を貸してくれるとかそういう単純な代物ではない。
むしろ人類に近い意識を持つ上位存在は脅威レベルが高いかもしれない。
生贄を強いる存在ではないが、人は食べる。
なぜか深きものと交流があるなど、謎めいた部分もある他、世界中に存在する蜘蛛神神話の原型ではないかと言われている。
本来は人類が自力到達は不可能なレベルの地下に存在するが、アトラク=ナクアは岩盤による物理的な遮断をものともせず自在に地中を動く事が可能で、あるいは空間を繋げて移動する術も持っている。
この事から、蜘蛛の姿はあくまでも一形態に過ぎず、多くの旧支配者同様に本質は不定形なのではとも言われる。
糸、マヒ毒、爪などが攻撃手段だが、基本的に一般人類レベルなら即死級。さらに呪いなどもかけてくる。
人類に近い意識を持つ、というのはこういう場合厄介で、なまじ意識が近いからこそターゲッティングがなかなか外れない。
余談だが。なぜか女性であると思われる事が多い。
◇神の糸【呪い】
アトラク=ナクアによって脳に植えつけられる呪い。
アトラク=ナクアの信奉者、兼非常食になる。
信奉者となったものは自主的に生贄を捧げたり、自主的に生贄になったりする。
抵抗に成功するとそこまで酷い事にはならないが、多くの場合後遺症は残る。
人間レベルで解呪する事は不可能。
『アイホートの雛』のレベルで即死級の呪い。