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墓石

第九開拓惑星。 「トゥームストーン」


全体が地下都市で構成されているこの惑星

「墓石」の名前を冠するこの惑星は多くのネームドボスが存在していることでも有名である。

レイドミッションと呼ばれる複数のプレイヤーが協力して倒すボスも多く存在し経験値稼ぎを目的としたプレイヤーの多くがこの惑星に集まるという


そんな惑星に拓ことレイサーとボリスことハウンド、そして茜ことアイニスは降り立っていた。

「これから、アイニスのプレイヤーとしてのレベルを確かめる。」

「了解、向かう場所は?」

「アイニス。レイドミッションの経験は?」

「そんなにない。十回ぐらいかな、「レッド・ウェーブ」を友達と経験値稼ぎに周回してた。」

「そうか、これから行くレイドは別物だ。覚悟していくぞ。」







レイドミッション

クエスト名「ジャイアント・ケージ」

難易度 インフェルノ

内容「ジャイアント・ケージ」と呼ばれる通信基地が民間軍事会社「FAB(FRONTEIR Army BATERION)」によって占領された。

奪還せよ。


 アイニスはそんな内容をミッション入り口で確認する。

ミッションの難易度は、イージー、ミディアム、ハード、ベリーハード、そしてインフェルノ。

最上級難易度を簡単に選択し、普段通りのように装備を手前で揃える彼らを見て彼女は軽く呆れていた。


レイサーはソルジャーを呼び出すと降下してくるまでの間、自分の武器を呼び戻す。

 まずポリゴンの海から展開したのはマガジンポーチが複数取り付けられた複合防弾ベスト、その次に両目を覆うスポーツタイプのHDD内蔵型サングラス。

 手にはSA58OSW、腰に装着された左右のホルスターにはSIG GSRが差し込まれた。

 

 ハウンドは防弾ベストに、口元にはサメの歯の模様が付いたバンダナ。

 スリングでRPDのショートバレルモデルが提げられ、PP19「ビイチャージ」が背中のバックパックに固定されている。

 右腿にはリボルバー信仰者の彼らしくトーラス・レイジングブルを提げている。

 

 アイニスはカーキ色のキャップにカーゴパンツ、小型のバックパック。手にはカスタム済みのM14EBR、腰のホルスターにはPx4のみ。

全員が装備を終了したことを確認するとレイサーは

「行くぞ」


全員を引き連れて、崩れた門をくぐった。



「敵、視認。」

 そう言った瞬間に特徴的な白をモチーフとした軍服を着た敵はヘッドショットされ、ひっくり返る。

確実に一人ずつ、正確に。

 SA58のセミオート射撃でAKを持った敵を仕留めていく。

「リロードする!、カバーしてくれ!」

「了解!」

込めていた弾倉を捨て、マガジンポーチから弾倉を取り出す間にハウンドがカバーに入る

RPDでバースト撃ちをしつつ移動、弾倉を交換した瞬間にハウンドと入れ替わるようにレイサーが射撃する。

細く狭い灰色の壁に囲まれた廊下を進みながら、時折横の通路に対して発砲しながら

どんどん、敵を倒しながら進んでいく。


開けた場所に出た瞬間に銃弾の雨が降り注ぎ、二人は瞬時にかわす。


「どうするつもりなの?」

二人の合間から支援射撃を行っていたアイニスは銃声の中、声を張って叫ぶ

「こうする。」

レイサーが見ている隙間からハウンドは小さな球体を投げ込む。



右手に握ったスイッチを押し込む。

「ソルジャー、降下開始。」

ヒュルルルルルルという風切り音と共に巨体が二つ、一つは緑を基調としたデジタル迷彩に、複数の武器をスリングで吊るしたコクピット周りにシャークマウスが描かれたプレデター。

もう一体は全身にナイフホルスターを装着した右腕にナイフと蜘蛛が交差したエンブレムが描かれたコンカラー


二人は敵の射撃を交わしつつソルジャーにジェットパックを使い、乗り込む


「エドガー、近接戦闘プログラム起動。コード・コーディー。」

『コード・コーディー、リョウカイ、全身ノ武器ノ使用ヲ開始シマス。』



『搭乗者確認。おかえりなさい、パイロット。』

「大丈夫だ、ミリア。全火器をオープンボルトに。」

『確認、武器を使用します。全火器使用開始。』

「LMGを右手に、ショットガンを左手に。」 


「エドガー。」「ミリア。」


『アイサー、マスター。』『確認。』


「「行くぞ」」


『リョウカイ!』『戦闘を開始します』



アイニスから見て、二人の戦いぶりは鬼神のようだった。




ハウンドのプレデターが的確な支援射撃を行う隙間を縫うようにレイサーのコンカラーが敵と格闘する。

右手のダガーナイフを使い敵のウォーロードの腕を斬り上げて、逆手に握ったスローイングナイフをそのままコクピットに突き刺す。


レイサーがまたもう1体スローイングナイフを突き刺して葬る。

ハウンドは右に握ったライトマシンガンの銃口を向けてレイサーを援護しはじめる。

 NPCが障害物代わりにしている装甲車がハウンドへと砲身を向けて重機関銃を乱射し、車体にサブマシンガンを浴びせる。

 

「レイサー、敵が多すぎる。」

 

 ハウンドはライトマシンガンを次々と着弾させ、かく乱のためにドラム式ショットガンを撃ち込むが、ライフルよりも有効射程距離も短いために、ダメージは十二分に与えられない。



この戦場では時間経過と共に火力が失われるハウンド側が不利。



 ついにライトマシンガンが弾切れを起こし、その場に放って身軽になるとピンを抜きグレネードを放り投げる。

 律儀に迎撃したNPCの目前で爆発する。


 懐に潜り込んだレイサーは背中から片手剣程度のソルジャー用のブレードを抜いて、ソルジャーのコックピット部に一番近いアームの付け根、人間で言えばわきの下。


 そこを刃身で貫く。




 敵ソルジャーは糸が切れた操り人形のように動きが止まる。

 少しの間をおいて動きが止まったソルジャーは爆散する。

 

「先行くぞ。ハウンド、武器の貯蔵は?」


「LMGは弾切れ、サブに持ってきたヘビーショットガンとアサルトライフルならまだ弾は大丈夫。グレネードの類は残ってる。次のウェーブで最後の筈だけどこれならクリアできる。」 


「ハウンド、アイニスと一緒に先行ってくれ。通信装置の解除を頼む。」


 軽く笑いながらハウンドは問いかける

「レイサー、お前は?」


 口に笑みを浮かべながら答える。

「当たり前だろ、敵さんの大サービスだ。楽しみを奪うなよ。」



最後のウェーブに用意されているソルジャーたちが出てくる


 レイサーはソルジャー用のハンドキャノンで牽制しながら距離を詰め、ブレードを狙って投擲しコクピットに弧を描いて突き刺さる。

 更にナイフホルスターから数本ダガーナイフを抜き放つ。



投擲用のナイフとはまた少し違うがナイフを含めた投擲系武器の扱いは特に難しい。











彼は笑っていた。敵がまだ来るといわれた時から、口を歪め声には出さずとも

まるで殺しを楽しむかのように、静かに息を吐き、右左、両方のコントロールスティックを力を入れて握り、いくつかのトリガー部分をカチカチと動かして武器を両手に持たせる。












現実世界では血の匂いがしみこむほど使い慣れた刃物を手に握って















ハウンドと通信機の解除をするためにソルジャーから降りて侵入し敵を始末し終えると通信機器の解除をアイニスは始める。


テト〇スによく似た上から落ちてくるブロックを組み合わせる解除のミニゲームをさっさと終えコードを繋ぎ合わせていく。


「彼、レイサーは何かの格闘技とかやっていたの?」

「どうしてそう思う?」

「すごく洗練された動きをしていたから……」

「そう思うか。」

「ええ、あんな動き見せられたらそう思うでしょ。」





「あいつは……大丈夫。もう終わりそうだな。」

ハウンドは一瞬、何かを思い出すような顔をすると




最後の敵を片付けながらのんびりとソルジャーの武器を調整する。





「ミッション完了だ。退くぞ」

 口にロリポップを咥えてログアウトの準備をしているレイサーを見ながら



アイニスでなく茜自身が



拓に興味を抱きはじめた瞬間だった














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