アベラント・シティ・レポート 用語集
(随時追加します)
●アベラント事件
この世界で時々発生する、人類の想像を超えた怪奇事件。代表例としては、怪獣のような巨大生物の出現や異次元人と呼ばれる知的生命体の侵略、その他超常現象などが挙げられる。これらの事象はこの世界と異世界とのバランスが崩れた結果異次元から流入してくるものと推測されており、城崎教授に「アベラント事件」と命名された。更なる特徴として、アベラント事件が発生すると周囲に特殊な霧に包まれた空間が発生する。この霧は無線・有線問わずあらゆる通信機器を遮断するためエリア内外の通信は不可能となり、エリア外からは内側で起こっていることを視認できない。
アベラント事件は有史以前から発生が報告されていたが、近代に入ると報告数が激減し、神話や作り話の類と考えられてきた。しかし、日本では戦後再び増加傾向にあり、特に1990年代の大規模事件頻発により日本政府も危険性を認識するようになった。アベラントエリアの性質上情報が拡散しにくい点・多くの場合エリアは短時間で消滅するため被害が軽微に収まりやすい点・政府が情報公開に消極的な点など、幾つかの要因が重なった結果、多くの一般国民は都市伝説のようなものと考えており、存在自体を知らない人も多い。ただし揺木市など、アベラント事件が多発する一部地域では一転して馴染み深い現象となっている。
●異次元生物/怪獣
主に異次元世界や次元の狭間に生息し、アベラント事件によってこちらの世界に現れる生物群の総称。多くは波動やオドなどの異次元エネルギーを操り、不可思議な現象を引き起こす。世界各地に伝わる幻獣や妖怪、UMA等についても、その正体の多くは異次元生物だったのではないかと推測されている。異次元生物の中でも特に巨大で人類の脅威になり得る存在は「怪獣」、知性を持ち人型に近い存在は「異次元人」と呼ばれる。
「怪獣」には未だ明確な定義がないため、どの程度の大きさから「怪獣」として扱うのかは個人の感覚に左右されるが、だいたい全長が5mを超えると怪獣認定されるケースが多い。
●特別災害消防隊
略して特災消防隊。頻発する異次元事件(アベラント事件)と怪獣の脅威に対抗するため、日本政府の指示により異中研が消防庁と共同で設立したアベラント事件専門の対策組織。消防隊をベースとした理由は、地域性や即応性、現行法制度との兼ね合い等による。モデルケースとして、国内随一の事件発生率を誇る揺木市に第一号が設立された。主なメンバーは消防から派遣されるが、試験運用用の異次元兵器と整備員は異中研が提供する。創立メンバーは駒井司令・高見慎吾・宇沢光雄・時島悟・袋田直己の5名。
★クリッター:特災消防隊専用車両。ベースは大型ポンプ車で、背面に積まれた大砲のように巨大な放水管が特徴。車体はオレンジ色で塗装され、白字で「特災」と書かれている。側面には多数のホースが設置され、内部には異次元エネルギーのタンクが積まれている。このタンクから放水管にオルゴンエネルギーやオド・パワーを抽送して発射することができる。勿論水の放出も可能。
★ムベンベ:特災消防隊専用車両その2。ベースは大型はしご車で、怪獣対応と救助の両立を可能としている。最大60mにまで伸ばすことのできるメインラダーの他、マニピュレーターに変形可能な30m級のサブラダー二本を備える。また、オルゴンエネルギーを浴びた影響でメインラダーはロケットパンチ形態・ハンマー形態へと変形が可能となった。
●揺木市
関東地方にあるK県北部の中規模都市。人口は15万人ほど。東西北の三方向を山に囲まれているが、市の中央を通り他県(貝田市)へ通じる揺木街道の存在から、交通の拠点として古くから重宝されていた。史跡や名産品には乏しいが、怪奇事件や怪物に関する言い伝え等が他地域と比べて非常に多いと言う特徴を持つ。主要産業は揺木街道を生かした運輸業。昭和時代中期までは農業(主に養蚕)も盛んだったが現在は廃れており、近年ではベッドタウン化に伴い南部、東部の宅地開発が進む。交通機関としてはバス路線のほかJRの駅が一つ存在。行政機関は揺木市役所の他、警察署と消防署が一つずつ設置され市の全域をカバーしている。北部に唯一の大学として揺木大学が開設されている。その他の主な建造物としては、揺木総合病院・揺木市博物館・角見神社などが挙げられる。ちなみに読みは「ゆらぎ」である。
●UQ(Urgent Quota)
異中研及び特災消防隊で採用されている、異次元生物(特に怪獣)に適用される危険度を表す数値。日本語では緊急指数。
現在1~7まで設定されており、数値が増えるほど想定被害地域・人数が増加し人類側の対抗手段も解禁されていく。
UQ1:被害が軽微で、個人で対処可能な程度。
推定被害規模:家庭級(1人)
UQ2:専門家による助言が多少必要な程度。
推定被害規模:公園級(〜10人)
UQ3:推定被害規模:郊外級(〜100人)
UQ4:推定被害規模:市街地級A(〜1,000人)
(ここから上が怪獣出現クラス。俗に言う怪獣ライン)
UQ5:放っておけば被害が広範囲に及ぶ恐れがある程度。ここから特災消防隊の出動が許可される
推定被害規模:市街地級B(〜10,000人)
UQ6:出現時点で被害が広範囲に広がる恐れが強い程度。
推定被害規模:小都市級(〜100,000人)
UQ7:活動しているだけで大規模都市の機能を麻痺させる程度。ここから自衛隊の出動が許可される
推定被害規模:大都市級(〜1,000,000人)