三十九話:話し合い
ノーヴェ一行がザッカニアとノーベラルの国境である川を越えて丸二日が経った。ノーヴェの案内で着実にルークが囚われている場所に近づき、あと少しで到着出来るであろうところまで来ている。
今は助けに侵入する前に一休みをして英気を養うべく、町と村の中間ぐらいの規模の村に入り、行商人として通りすがりの人に良い宿はないかと聞いているところなのだが。
「……何か、私達凄く目立ってない?」
宿について訪ねた人と別れた後、小さく、隣に居るノーヴェにだけ聞こえる位の声でエイミィが呟く。その言葉通り、多くの人々が彼等を見つめていた。
ノーヴェとエイミィは武器も鎧も荷物の中にしまっており、旅の商人に扮している。一見しておかしなところは何一つない。ロナルドとバドラーはしっかり装備を整えているが、山賊や獣から商品を守る為に護衛の冒険者を雇うのは多少金を持っている商人にとっては常識であり、こんなに注目を集めるハズがないのだ。四人共容姿が整っているというのはあるが、ここまで見られるのは予想外が過ぎる。
ノーヴェの記憶が正しければ、この村は王族の別荘があるエルバに物資を送るべく、小さいながらも多くの商人が来る場所だ。事実彼女等以外にも何グループか商人の姿は見える。彼女等にここまで注目が集まっているのは、異常な事だと言えた。
(いや、これは……アタシ達というより、アタシが見られている?)
ノーヴェは隣のエイミィと和やかに談笑するフリをしながら、人々の視線の先を把握する。そして、そういう結論に至った。
では、何故自分が見られているのか、とその理由を見つけようとさりげなく人々を観察しながら考える。だが、見つかる前に目的地である宿屋の前に着いた為一旦中止させられた。
ノーヴェがザッカニアに来る前から既に営業していたその宿は当然の事ながら年季があるが、見る限り綺麗でしっかりしている。エイミィが入口の扉を押すと、キィ……という音を立てて開いた。
宿の主人と思われる頭頂部が怪しくなっている、少し丸い年配の男性は扉を開いたエイミィを一瞥し、その後ろから入ってきたノーヴェを見て息を飲む。
またかい、と相手の謎の反応に頭を抱えたくなるノーヴェだが、そんな気配は微塵も見せずに笑顔で「ちょっといいかい?」と声をかけた。
「部屋、借りたいんだけど。一泊分で、食事はいらない。……二人部屋が二つ空いてない?」
「あ、は、はい。え~と、二人部屋は一つしか空いていませんね。二人部屋と大部屋とで別れるか、それか四人部屋かになります。大部屋は個室である二人部屋や四人部屋と比べて一人分の料金は割安にですが、その代わり他のお客様と相部屋になります。どうなさいますか?」
「じゃあ二人部屋と大部屋を二人分で。ところで、商品を運んできた荷車を停めておく場所はあるかい?」
最初はもたついていたが彼も商売人の端くれ、主人はすぐに気を取り直してしっかりとノーヴェに対応する。
料金──ノーベラルは元々はザッカニアの人間が建国した国である為通貨の違いはない──を払って部屋の鍵を受け取った後、商品に偽装してある荷物や道中で襲ってきて返り討ちにあった獣の肉や毛皮が詰め込まれた木箱を商人に変装する為に即席でロナルドが作った荷車から下ろした。そしてバドラーがその荷車を主人に指定された場所に移動させ、彼が戻ってきたところで四人で木箱を抱え借りた個室へ向かう。
二階の一番奥の部屋がノーヴェとエイミィが使う二人部屋で、バドラーとロナルドは大部屋だ。
木製の扉の前に立ち、簡単な造りの錠前に先程渡された鍵を差し込む。多少の抵抗があったものの特に問題なく回り、それを確認してから錠前の少し下についている取っ手を引いて扉を開いた。そしてノーヴェ、エイミィ、ロナルド、バドラーの順で中に入る。
部屋の中は本当に寝る為だけの用途なのか、二台のシングルベッド以外には何もなく、広いとはとても言えない。荷物を置けばほとんど床が見えなくなった。
部屋と同じく、男女で別れて二台のベッドにそれぞれ向かい合うように、四人が座る。やはり疲れと眠気があるのか、皆あまり立っていたくなかった。
「それにしても、部屋を分けるのっていちいち面倒だよね。四人部屋よりも少し高いし」
「まあ、仕方ない事だよ。一応アタシ達は商人、ロナルドとバドラーは護衛という事になっているんだからさ」
口を尖らせて不平を言うエイミィを、苦笑しながらノーヴェがたしなめる。エイミィもそれは分かっており、言ってみただけだ。
できることならば、万が一の戦力的にも集まっていた方がいい。だが今はノーヴェとエイミィはひ弱な女商人、ロナルドとバドラーはその護衛の男冒険者として振る舞っている。それが同室となると不自然だ。
幼いエイミィが居なければ、護衛の代金代わりとして、ノーヴェがいわゆる『そういう事』をしていると思われるだけであり、問題は多少あるものの不審に思われる可能性は低い。だがエイミィが居る為、子供にそういう事をさせていると勘違いして正義感にかられた者が絡んでくるかもしれないし、悪ければ商人と冒険者という関係が疑われかねない。
そういう理由で、別室にするのは村に入る前から決めていた事だ。
「一応、納得は出来るんだけどね。そういえば、なんで私達があんなに見られていたんだろう……」
「確かに……。俺にはよく分からないけど、どこかおかしなところがあったのか?」
「いや、なかった筈だ。俺としては特にノーヴェが見られていたと思うんだが、心当たりはあるか?」
「いんや、まったくさ」
ノーヴェは顎に右手の親指を当てて、エイミィはコテンと上体をベッドに倒して、ロナルドは目を瞑って腕を組みバドラーは額に左手の甲を当て空を仰ぐように上を見上げて、それぞれ理由を考え込む。だが全員まったく思い付かない。
しばらく無言の状態になった後、こんな事を考えていても時間の無駄だと判断したロナルドが手を叩いて音を鳴らした。
「とりあえずこの事は置いておこう。ただ、警戒は必要だ。俺達がザッカニアから来たと気づかれたという可能性は、ないとは思うが考慮しておこう」
ロナルドは声が届く範囲に人の気配がない事を確認し、それでも念の為小声で話す。三人はそれに頷き、武器をしまっているノーヴェとエイミィは木箱を開けてそれぞれ自らの得物を取り出した。
もし寝込みを襲われた場合、その時は変装が意味をなしていない、という事になっている可能性が高い。その為、商人の偽装を続ける必要がなくなるし、武器をしまっておいたが為に抵抗出来ず死亡、なんて事にならないようにだ。そうならないのが一番だが、用心に越した事はない。
「それで、これからの予定だが……それを決める前に聞きたい。ノーヴェ、ここからルークが囚われているところまであとどれくらいだ?」
「順調にいって、だいたい半日ってところだね」
「分かった。そうなると……。明日の日の出と共にこの宿を出よう。そうすれば、恐らく日の入りくらいに着く。
その後、闇夜に紛れて潜入し、ルークを奪還する。……なにか反論や意見はあるか?」
ノーヴェからの情報を受けて告げられたその言葉によって、明日が正念場だという実感が皆の中に染み込んで行き、一瞬ピリッとした緊張感が漂う。
だがここで集中する必要もなく、また今から気を張っていては頭がもたない。そんな事は全員が分かりきっている事の為、緊張感はすぐにとける。
かと言って、だらける事はない。ロナルドの言った事の内容を吟味し、おずおずと手を上げる者が一人。
バドラーだ。
「ちょっと、いいですか。これは反論でも意見でもないんですが……。ルークを助けた後は、どうやって逃げるつもりですか?」
「……ベストなのは気づかれないうちにザッカニアに戻る事だが、それには急いでも三日はかかる。確実にバレて、追っ手がかかるだろう。
だから、それを出来なくする」
「……それは、つまり皆殺しにするという事ですか」
バドラーの鋭い視線がロナルドを射貫く。だがロナルドはそれを気にする事もなく、まるでバドラーを観察するかのように目を合わせたまま口を開かない。
バドラーは人を殺してはならないなどと考えている訳ではない。郷に入っては郷に従え、必要な事であれば嫌な気分になりはしても殺人を躊躇う事はないつもりだ。今回はあっちから仕掛けて来てルークを拐ったのだから、容赦はしない。
だが、徒に無意味な死体の山を積み上げる気もまた、ない。実行犯であり転移魔法を使うウェルディと鳶色の髪の女魔法使い、そして他に転移魔法を使えそうな人間は殺しても構わないが、戦闘力のない一般人を殺すなど、バドラーの中では論外だ。
バドラーが睨み、ロナルドがそれを受け流す。剣呑な空気は、ロナルドが「必要があれば、そうする事も辞さない」と言った事でよりキツくなった。
「必要がなければ殺さない、という事で良いんですよね。転移魔法なんてデタラメを使う相手は封じなきゃいけないでしょうが、報告にも俺達を打倒しうるだけの兵力を動かすにも時間がかかるでしょうから、それ以外は放っておいて良いと思いますが」
「それは実際に見てみないと分からない。それに時間がかかるとか希望的な断定をしていると足下を掬われるぞ」
バドラー自身、自分の考えが甘い事は理解している。ロナルドの方が正しく、万全を期すのなら徹底的にやった方が良いのかもしれない、と思わなくもない。
しかし、それでも目的の為に手段を選ばない、一分や一厘程度の成功率を上げる為に虐殺をするというスタイルは許容出来なかった。彼の心情的にも、助け出されるルークの気持ちを考えても。
バドラーは歯を噛み締め、彼の視線はより強くなり、それに応えるかのようにロナルドも軽くだが目に殺気を込める。バドラーがそれに怯まず押し返して一触即発、といった雰囲気になり──
「ていっ」
「いつっ!?」
いつの間にか気配もなく立ち上がっていたエイミィの、かなりの力が入ったチョップが放たれた。
両手から振り下ろされた二つの手刀の片方はバドラーの頭頂部を綺麗にとらえ、少々洒落にならないレベルの痛みをもたらす。もう片方、ロナルドを狙った方は、ターゲットにあっさりと止められた為、エイミィは小さく舌打ちを打った。
「バドラー、今はルークを助け出すのが最優先でしょ。仲間割れしている場合じゃないよ
それと、ロナルドはそんな事をする気なんてない癖にバドラーを煽らない」
可愛らしく頬を膨らませるエイミィと無言で目を逸らすロナルド、まだ理解が追い付いていないバドラー、そしてそんな三人を苦笑しながらノーヴェが見つめる。
「え、あ、え?」と思わずといった体で呟きながら、バドラーはロナルドとエイミィの顔を交互に見やり、その後首を下に曲げて眉間を押さえた。そして数秒経ってから顔を上げ、エイミィに向き直る。
「えっと、確かに仲間割れをしている場合じゃないな。すまない。それと、ありがとう、エイミィ」
「分かればよろしい」
バドラーが頭を下げて謝罪と礼を口にすると、エイミィは腰に手を当てて胸を張り、ドヤッという効果音がつきそうな感じの得意気な笑みを浮かべる。彼女の頭上の猫耳は、誇らしげにピョコピョコと上下運動をしていた。
そんなエイミィは頭をノーヴェに撫でられて、気持ち良さそうに目を細めつつ今度はロナルドに目線を移す。ロナルドは心持ち気まずそうに口を開いた。
「……俺は必要なら口封じも厭わないぞ」
「追い詰められた獣の底力は侮れない、なるべく一つだけ逃げ道を残しておくべし。虐殺なんてもってのほか。
……これを私に教えたのは他ならぬ貴方でしょうロナルド。これは人間相手にも同じ事が言えると思うけど?」
過去に自らが言った事を引用して否定され、ロナルドは口籠もる。そして頭を掻き、ため息をつくが、そのため息からは負の感情は感じられなかった。
「ちょ、ちょっと待ってください。じゃあ、さっきまでの口論は一体……?」
「バドラーがルークみたいに暴走しないか心配だったから、少しかまをかけてみた。少しやり過ぎたが……。
自分の大切な女の子を拐われた男だ、恨み辛みがあると思ってな。くれぐれも、冷静さを失うなよ」
「は、はは……」
それじゃあヒートアップしていたのは自分だけだったのか、とバドラーは肩を落とす。エイミィが、堪えきれずといった感じで吹き出した。
「はい、じゃあこの話はここで終わりだね。作戦会議に戻るよ」
ノーヴェのその言葉を合図に、一連のやり取りで弛緩していた空気が再び適度な緊張感をはらみだす。
「私達を妨害してくるのはウェルディとあの鳶色、あと他に居るかな?」
「うーん、せいぜい使用人位じゃないかい。アタシ達が来るのは予想していても軍が居られる程のスペースはないよ」
「それなら良いが……。それと今気づいたが、そもそも予想されているのなら他のところに移動しているんじゃ」
「その可能性はあるが、今はエルバに行くしか出来ないからな……」
皆の顔が険しくなり、思わずはあ……というため息が漏れる。それも仕方のない事で、今の状況はとても芳しいものとは言えない。敵はバドラーが転移先を知った為既に移動している可能性もあるし、追い詰めたところでまた転移されるかもしれない。
「とりあえず、その事は気にしててもしょうがないし、別の事を話し合おうよ。あっちが妨害してきたらどう対応する?」
「その前に、ウェルディと鳶色とはどんな奴かを詳しく教えてくれ。だいたいのところは聞いたが、それだけじゃ判断しがたいからな」
「ああ、そうですね。あっちで軽く戦って感じた事ですが、鳶色の女はルークよりも高位の魔法使いです」
その言葉で、三人の眉間のシワがより深くなる。バドラーは、ルークは魔法特化ではない為に魔法では純魔法使いに劣る事はもとより知っており、更にこの世界でルークの魔法を見た事がない上この世界の魔法水準を知らない事、自らは耐えられる事もあってそこまで重く捉えていない。
しかし現地人の彼らの中で、ルークは麒麟児や神童、天才を通り越すレベルの魔法使いだ。それより上と言われて苦い顔をするなというのは酷だろう。
だが、その空気を壊す一言を、事情をバドラーはあっさりとぶちかました。
「彼女の相手は、俺一人がやるよ」
エイミィが立ち上がり、「えぇ!?」という声をあげる。それを横目で見ながら、ノーヴェ達は知らないが、かつて『不沈艦』の異名を持っていたエルフは頬をポリポリ掻いて、何故そこまで驚くのかと目を丸くした。
「だってそれが一番じゃないか。俺の実力じゃウェルディには遊ばれるだろうが、魔法使い相手なら攻撃をヒラヒラかわされる事もないだろうし、あいつの魔法程度なら耐えられる事は確認済みだ」
「……ルーク以上の魔法使いをあいつ程度って……」
「流石、ルークのいいな……じゃない、幼なじみだね」
「なんか俺が化け物みたいに言わないでくれ。俺からすればあんたらの方が十分凄いんだから。言っておくが俺の戦闘の腕はルークより二段は劣るし、盾にはなるが矛にはなれないぞ」
本気で嫌そうに顔をしかめるバドラーだが、返ってくるのは乾いた笑いだけだ。その反応に諦めたのか、「この中で一番弱いのは多分俺なのに……」とぼやきつつ深いため息をつく。だが、ルークを含めこのパーティーをこの世界の一般的な冒険者から見た場合、「全員おかしい」という結論に達する事は間違いないが、その中でも一番化け物扱いされるのはバドラーかロナルドだろう。
ちなみに、確かに攻撃系の魔法を覚えておらず、壁役である為に物理攻撃も苦手な方ではあるが、堅い上に自らを癒せるが故に、一対一ではバドラーはルークに負ける事はない。おそらくそれはノーヴェやエイミィが相手でも同じだ。
バドラーは数秒目を瞑り眉間を押さえた後、仕切り直しといった体で「とにかく」と話の方向を軌道修正する。
「相手は魔法使い、そしてルークと違って武道の心得は皆無だ。近づければ勝てるだろうし、俺は治癒魔法も使えるしあいつの魔法は問題ない。
ロナルドさん、良いですよね」
「まあ、良いだろう」
このパーティのリーダー格であるロナルドに最終確認をすると、ロナルドはその内容を吟味して頷いた。バドラーの言う通り魔法使い相手ならば彼が一番勝率が高いだろうし、こう言ってはなんだがバドラーは対人戦では役に立たない。適材適所だ。
「それで、ウェルディとはどんな奴だ?」
「彼も高度な魔法を使えて、剣技も凄いよ。細くて刃が反ってる、不思議な形の剣を使うの。外見は、長めの金髪を縛って纏めてる優男風のイケメンね」
「ルークの上位互換といった感じさ」
「多分、魔法はルークの方が一枚上手でしょうが」
その説明を聞いて、ロナルドは軽く歯を食い縛り、苦々しく眉をひそめたくなる。彼女らが言う条件に合致する青年に、心当たりがあったからだ。
以前、彼がノーヴェ達と離れる原因になった、大量の獣を操る青年。そして、ロナルドは一対一で百パーセント勝てるとは言えない事が、より彼を苛立たせる。
確かに前回は逃げ切れた。しかしあの時、数百もの獣を殺し尽くす時間よりもあの青年一人と戦った時間の方が長かったのだ。ロナルドは負傷しており、青年は素手という、お互いに全力ではなかった戦闘だから正確な戦力差は分からないが、大まかには推測出来る。あまりにも、ギリギリだ。
青年──ウェルディの身のこなしは、尋常なものではないと、ロナルドは身をもって経験している。
(ノーベラルの人間だとは思っていたが……ルークを拐った実行犯でもあったのか。あいつが相手となると、厄介だな)
渋い顔を浮かべそうになるが、ロナルドは皆を不安なさせない為に無表情を貫いてふむ、と思案するフリをした。それから極めて平然と、さも当然といった感じで口を開く。
「なら、そのウェルディは俺が対応しよう。俺とバドラーがあちらの主力を抑えるから、ノーヴェとエイミィはその間にルークを見つけて助け出してくれ」
魔法使いを相手にするバドラーを除いた三人で畳み掛ける事も考えたが、まだ魔力の流れを感じられないノーヴェとエイミィでは至近距離からの魔法を避けられない可能性が高い為却下された。
それに、今回の目的はルークの奪還であり、ウェルディを倒す必要性はないのだ。時間稼ぎが出来ればそれで良い。
三人ともロナルドの違和感には気づかなかった。そしてロナルドの「話し合いはこれ位にしておこう。あまり綿密にし過ぎても柔軟性に欠く」という少し強引な終了の意思表示によって今日のところはもう休む事になる。
男二人は大部屋に移動した後自分達のスペースを確保して簡素な夕食を取り、明日の奪還決行に備えて早めに体を休めに入った。
そして日を跨いだ頃。村人達からの不自然な注目を受け、ある程度警戒していた彼らに、想定外の出来事が起こった。




