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22. 生徒会での初任務 Aパート

ご閲覧ありがとうございます!

AIイラストはあくまでイメージとしてお楽しみください









 生徒会室でお茶会を終えた僕らは青空が夕焼けへと変わりゆく中、任務としてキャンプ場のある森へ訪れていた。

 自然豊かな上に景色も綺麗で良い場所だ。

 オーナーさんに挨拶を済ませてからキャンプ場に入り、僕らは森の中へと歩を進めていく中で歩きながら凛華姉さんが任務の説明を始める。


「さて、さっき言った通りこの森の中に軽い瘴気が溜まっている場所が見つかったらしい、そこを浄化した後に周囲にも異常がないか確認、それが今回の任務だ」


 怪異への対応が生徒会の任務らしいが、基本的な任務は今回のような軽い瘴気の対応らしい。

 瘴気からは魔の獣、妖怪や魔物が生まれ、災いを呼ぶ事がある。

 事が起こる前に対処するのがこの界隈では一般的だ。

 この島には結界が張ってあり大きな被害は起こる事は無いが、ときどき害のない妖怪が現れたり小さな瘴気などが溜まることもあるみたいだ。

 極稀に結界を突破する様な強い力を持つ妖怪は琥珀が対応してきたんだと。

 そんな中で生まれる小さな瘴気は、僕らのような若手に経験を積ませるため対処させているらしい。


「こーちゃんは軽い瘴気を払うのは慣れてるだろうが、逢魔が時だ。 何が起こるか分からない、くれぐれも油断しないようにな」


「あぁ、分かったよ」


 逢魔が時、こんな言葉があるが主に夕方の黄昏時などの時間帯だ。

 魔物に遭遇する、あるいは大きな災禍を蒙ると信じられている(うぃきぺでぃあ参照)。

 この時間帯に任務地へ向かったのには、夕刻は瘴気が活発になり目視しやすい上、別の霊障も出現する可能性がある。

 その場合一気に片づけられるからだ。


「何かあっても大丈夫さ、私が君を守ってあげるからね」


 きゅぅ~ん!か、香蓮ちゃん……カッコイイ……。

 爽やかな微笑みで王子様のようなセリフを吐く香蓮ちゃんに、思わず自分の中の乙女がときめいてしまう。


「香蓮ちゃんがカッコよすぎて自分の中に乙女心を感じる……」


「そ、そうかな……? カッコイイなんて言われ慣れてるけど、君に言われると少し特別に感じてしまうね……」


 香蓮ちゃんが少し頬を赤くし『えへへ』とはにかんでいる。

 か、可愛い……これは、ギャップ萌えの女神ですね……。


「こ、こら! そこ! 私を置いてイチャつくな!」


「アンタに乙女心なんて分かるわけないでしょ、このスケコマシのスケベオタク」


 涼音が僕をバシバシ叩いてくる、あぁ~嫉妬の肩叩きが肩こりに効く~。

 ……い、いた、痛いって!いつもよりなんか涼音が力込めて叩いてくる!

 涼音の好きな香蓮ちゃんが事あるごとに僕を構うもんだからさっきからよく嫉妬してくるのだ。

 くやしいのうwwくやしいのうww。


「本当に日が暮れるわよー、早く始めましょう」


 森の少し開けた場所に着き、僕らのアホなやり取りを見て呆れながら朱鳥先輩が任務の進行を促す。

 な、なんかすみません。


「そ、そうだったな、それじゃあ報告のあった瘴気を払った後に手分けして異変がないか探索。 瘴気を見つけ次第こーちゃんと香蓮に払ってもらうとしよう」


「私は煌河くんと組みたいな」


「まてまて香蓮、瘴気を払える者同士でバディはダメだろう」


「ちぇー」


 どうやら瘴気をすぐ払えるのは僕と香蓮ちゃんだけみたいだ。


「そんな訳でこーちゃんは私とだな」


 きっと姉さんも払うだけなら払える。

 ただ姉さんのスタイルの場合おそらく時間がかかるのだ。


「凛華、それはずるいよ、やっぱり公平にジャンケンにしないかい?」


 子供の頃姉さんの瘴気の払い方を見たことあるが、刀に霊力を込め直接瘴気を切る方法だ。

 これじゃあ時間もかかるし色々な意味で効率が悪いのだ。


「ジャンケンしたところで香蓮のバディは、こーちゃんではないぞ」


 涼音と朱鳥先輩は良く分からない。

 悪魔で昔の記憶だが、涼音も姉さんと似て物理で殴るタイプに近いからな……。

 涼音はおそらく瘴気を払えないだろう。


「はぁ……この2人がこうなると面倒ね……」


 まぁ解決策は全員が瘴気を払えるようにすればいい、僕にはそれができる。


「そ、それじゃぁ仕方ないから、間を取って私が煌河と行ってあげてもいいけど……?」


 そういえばそうだった、僕が物思いにふけり瘴気の払い方を考えていたら凛華姉さんと香蓮ちゃんの口論がヒートアップしてきて収集がつかなくなってきていた。

 2人とも落ち着いて!


「ふ、2人とも落ち着いて!」


「「落ち着いてる!!」」


「は、はいぃ」


「ちょっと、そこで引き下がったら意味ないでしょ……」


 ……つい2人の勢いに気圧されてしまった。

 そんな僕を涼音が肩肘で小突く。

 美人で背の高いお姉さんの迫力って凄いな、それになんかドキドキする……。


「そ、そうだった、2人とも落ち着いて! おそらく手分けする必要もないし瘴気も皆が1人で払えるようにできるから」


「なに、そんな事が出来るようになったのか」


「煌河くんホントかい?」


 良かった、2人は落ち着きを取り戻し僕に説明を求める。


「とりあえず日も暮れてきたし、まずは瘴気を索敵するよ」


 僕は鞄からノートを取り出し、広げたノートに手を置き薄く呪力を込める。

 そして極限まで薄く練った呪力を、自分を中心として波紋状に広げ、瘴気が点在し波紋を遮った箇所がノートに現れる。

 呪力を薄く練るのは広げた波紋が異常にぶつかった時に分かりやすくするためだ。

 普通に呪力を飛ばすだけだと対象を飲み込んだり通過したりして良く分からないのだ。

 よし、全部で3か所か。


「軽い瘴気が全部で3か所、一気に払える範囲だから中心の瘴気へ向かおう」


「まさか、今ので広範囲を探知したというのか?」


「すごいよ! 煌河くん!」


 ……今の僕ってもしかして結構イケてる???


「フっ、速く行こう、手遅れになる前にね」


「何カッコつけてんの……」



――――――




「本当にノートに記された箇所辺りに瘴気が……すごいな! こーちゃん!」


「見ない間に腕を上げたんだね、すごいよ!」


 瘴気を発見し僕は2人のお姉さんに褒められる。

 へへ。なんか嬉しいな……。

 ここ最近ずっと一人で術を行使してきたからかな、誰かに術を褒められるのは久しぶりだ。


「それでどうやって瘴気を一気に払うのかしら??」


「そ、そうだった、これを使うんです」


 僕は呪符を取り出し瘴気の近くへと歩み寄る。


「力を広範囲に広げる呪符です。 で、この方法は瘴気を払える呪力やオーラを持つ人じゃないと使えないんですが」


 僕は皆に目配せをし、誰かの協力を促す。


「なら聖騎士の私の出番だね」


「むぅ、仕方ないか」


 やはりエクソシストで聖騎士の香蓮ちゃんか、朱鳥先輩の力は良く分からないままか。

 僕は瘴気の近くに片膝をつき呪符を大地へと張り付ける。


「それじゃあ呪符に手を置いて、香蓮ちゃんはドーム状にオーラを広げられるかな?」


「む、難しいが君の為に誠心誠意努めよう」


 サポートが必要かな。

 僕は呪符に置かれた香蓮ちゃんの手の上に手を重ねる。

 女性らしいしなやかさと騎士のような力強さを兼ね備えた素敵な手だ。


「大丈夫、僕がサポートするから心配しないで」


「ぁ……は、はぃ……♥」




挿絵(By みてみん)




 香蓮ちゃんの声が随分とか細いな。

 得体のしれない事に力を使うのが怖いのだろうか。

 ごめんよ、心配させてしまって。


「大丈夫だよ、ただ自分の持つオーラを呪符に込めるだけだから、怖くないよ、練習と思って1回やってみよう」


「ぅん……♥」


「それじゃあ3、2、1、の合図で行くよ」


「ゎ、わかった……♥」


「3、2、1、はい!」


「んん!」


 これは、すごい……!なんて優しくて綺麗なオーラなんだ。

 瘴気を払うだけの力とは思えない、暖かくて心地の良い力が体を包み全ての負の感情が洗い流されていくような感覚だ……。

 優雅で優しいオーラが負の感情や瘴気をかき消し森に広がっていく……。


「すごいよ、香蓮ちゃん! 1回目で全部の瘴気が一発だ!」


 僕は香蓮ちゃんの手の上から自分の手をどけ元気づける。

 緊張してたからな、上手く成功したしこれで心細さもなくなっただろう。


「ぁぁ……」


 僕が手をどけると香蓮ちゃんは眉を下げ、か細い声で返事をする。

 どうしたんだろう……何かあったのかな?


「どうしたの??」


「い、いやなんでもないよ」


 よく見ると香蓮ちゃんの顔が少し赤い。

 オーラの使い過ぎか?凄まじい効果だったからな……。

 僕は禍々しい強大な邪気を感じた事があるのだがかなりのエネルギー量だった。

 今のはその真逆のような物だったから大分消耗したんだろうか……。


「ご、ごめん僕が付いていながら! オーラの使い過ぎで体調崩したのかな……」


 僕が香蓮ちゃんのおでこに手を当てようとすると


「ストーーーーーップ! こーちゃん!香蓮を甘やかし過ぎだ!」


「あぁ、凛華、せっかく体温を測って貰えそうだったのに……」


 凛華姉さんが体を挟んで割って入ってきた。


「姉さん、オーラの使い過ぎで香蓮ちゃんは体調が悪くなったのかも」


「そんな事は無い! よく見て見ろ」


 僕はオーラを見る感覚に切り替え香蓮ちゃんを見る。

 あれ?今、香蓮ちゃんの大きかったオーラが小さくなったな。

 人が纏うオーラ等は引っ込めたり抑える事はできるが、かなり消耗したらすぐ大きくなる事は無い。


「あれ? 香蓮ちゃんのオーラが引っ込んだような……」


「引っ込んだようなではない、引っ込めたのだ」


「凛華には見抜かれてしまったか、残念だよ」


 それにしてもなんでそんな事、まぁ香蓮ちゃんが元気ならなんでもいいや。


「なんだぁ、心配しちゃったよ」


「あれくらいの事でへこたれないさ、煌河くんがよければまた一緒にして欲しいな……」


「そうだね、コツが解れば香蓮ちゃん1人でもできるようになるし便利だよ」


「今度は私の番だろう!」


「今の凛華姉さんの呪力や霊力じゃできないよ?」


 今のままの姉さんでやっても瘴気は払えない。

 今でも瘴気はすぐに払えないみたいだし、もっと瘴気を払う為だけの訓練が必要だろう。


「な、何事もやってみなきゃわからないだろう」


「まぁ試したいならいくらでも付き合うけど、力を広げる感覚も養えるからさ」


「そ、そうか!」


 どうやら僕が練習に手を貸す事を承諾したら、凛華姉さんは落ち着きを取り戻した。

 一応さっきので瘴気は全部消えたはずだが、確認はした方がいいのだろうか。


「そうだな、こーちゃんを疑うわけではないが一応確認しに行こう」


 僕らは残り2つの瘴気を確認しに行くこととなった。――――――




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