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20. 愉快お茶会生徒会

ご閲覧ありがとうございます!

AIイラストはあくまでイメージとしてお楽しみください







 麗香達にスイーツのお土産を渡した日の放課後。

 僕はメールで凛華姉さんに呼び出されて、涼音と共に生徒会室へと向かっていた。


「涼音も生徒会だったんだね、驚いたよ」


「まぁね」


「そういえば姉さんと親しそうだったけど生徒会だったからか」


「そうかもね……」


 な、なんだろう。

 涼音がいつもより無口だな……。


「涼音なら生徒会なんてやらなそうなのにな、なんで私がそんなことしないといけないの……とかいってwww」


「……」


 堅い空気を和まそうと涼音の真似をする様に喋ると、涼音はこちらをジーっと見てくる。

 まるで、寒い事してんじゃないわよと訴えかけてくるばかりの表情である。


「ご、ごめん……」


「はぁ……ついたよ」


 会話とは言い難い会話を涼音としていると生徒会室の前に着き、涼音がドアノブに手をかける。

 ドアを開くと凛華姉さんや、高貴な雰囲気を漂わせた綺麗な先輩方がテーブルを囲みお茶を嗜み談笑していた。

 どこぞの貴族の茶会かよ

 学校で茶会と洒落込むとは、まるで放課後テータイムだ。


「お、連れてきてくれたか、礼をいうぞ」


「うん……」


 僕を案内してくれた涼音に凛華姉さんは礼を言い、僕は見知らぬ綺麗な先輩方にあいさつする。


「こ、コンニチワ」


「ふふ、こんにちは」


「こんにちは、また会えて嬉しいよ」


 学園にきて可愛い同級生達の中に放り込まれた時も緊張したけど、綺麗な先輩達と話すのはまた違った緊張があるな……。

 とてもつたない僕のコンニチワであったがお姉さん方は笑顔で返してくれた、好きになりそう。

 僕のあそこもコンニチワする勢いだ、沈まれ……ぼんのーたいさん……。

 それにしても、片方のお姉さんとはどこかで会っただろうか?お姉さんの勘違いかな。

 あまり深く突っ込まないでいいか。

 僕がそう考えているとそのお姉さんは、部屋の隅から椅子を新しく持ってきて隣に座るよう僕に促す。


「さ、こちらへおいで、一緒にお茶を楽しもう」


 は、はいぃ


「は、はいぃ」


 僕は王子様のような有り余るその振舞に、男という性の裏側に隠された秘密の乙女心を鷲掴みにされた気分になってしまい情けなく返事をしてしまう。

 あれ?この感覚は……勘違いなんかじゃない、この背の高い王子様系お姉さんとは会った事がある。


「あ! クロッフル屋さんのお姉さんですか??」



挿絵(By みてみん)



「そうだよ、君のような可愛い男の子とまた会えて嬉しいよ」


「ははは、可愛いのはお姉さんの方ですよ」


「……はぅ」


 か、可愛い……。これがギャップ萌えか。

 なんてことか、僕が軽口を返すと王子様風のお姉さんは先程の余裕のある振舞から一変し赤面して恥ずかしそうに俯いてしまった。

 いきなり失礼だったか、変な事言ってすみません。


「す、すみません! いきなり変な事言っちゃいましたね……」


「い、いや! 君にそう言ってもらえてとても嬉しいよ……」 


 僕が謝るとお姉さんは顔を少し赤くしながらも僕へ言葉を返す。

 なんか愛くるしいな……。なんだこの生き物は。

 僕とお姉さんが奇妙なやり取りをしていると、業を煮やしかけた凛華姉さんが割って入ってくる。


「こ、こら! 2人だけの世界に入るんじゃない! 久しぶりに会ったからって舞い上がりすぎだ」


 それはあんたじゃい

 とツッコミは置いといて、僕は凛華姉さんの言葉へ指摘を返す。

 この王子様風お姉さんとは二日前に初めて会ったばかりだ、久しぶりなわけでもない。


「凛華姉さん、こちらの先輩とは二日前にクロッフルのお店で初めて会ったばかりだよ」


「え?」


「え?」


「いや初めてなどではないぞ?覚えていないのか?」


「え?」


 覚えてるも何もこんな素敵なお姉さんと会ったら忘れる事なんてできるはずもない。

 一体いつのことだ?


「一緒に過ごした時間が長いわけではなかったが、小さい頃は私よりも香蓮になついていただろう、認めたくないが」


「え? か、香蓮って」


 僕はその先輩を見ると、赤面した表情が大分落ち着いた先輩は、はははと笑って僕の方を見つめる。


「か、香蓮、先輩……!?」


 そうこの人は……この人は、え、えーとなんだっけ。


「改めまして、雅 Alexandra 香蓮 です、また香蓮ちゃんて呼んでくれると嬉しいな」


 そう、雅 Alexandra 香蓮(みやび あれくさんどら かれん)。

 確かフランス人とのハーフでAlexandraはミドルネームで愛称はアレックス。

 雅家が姉さんの家との親交があり、小さい頃に姉さんの家に遊びに来ていた香蓮ちゃんと侍女の女の子と2か月くらいだったか毎日一緒に過ごしていたのだ。


「久しぶり、です! 香蓮ちゃんもこの島にいたんですね!」


「久しぶりだね、敬語もいらないよ、昔のようにフランクに接して欲しいな」


「うん、分かった……それにしてもびっくりしたよ!」


「香蓮は私と遠征していて、あの日一緒に帰ってきたんだ」


 なるほど、それで学園でも一切会わなかったんだ。

 僕は香蓮ちゃんと握手し再開の喜びを分かち合った。

 女性らしい手付きや感触でありながら男性らしい力強さを感じる素敵な手だ。

 流石王子様の振舞が板に付いているだけある。


 そしてそのまま僕はもう一人への先輩へと自己紹介する。


「あ、僕は夜兎 煌河助月守天道と申します。親しい人からは煌河と呼ばれてます」


「有栖川 朱鳥よ、君の話は……特に凛華から良く聞いてる、よろしくね、朱鳥でいいわよ、敬語も必要ないわ」


「うん、よろしく、朱鳥先輩」 


 僕は有栖川(ありすかわ) 朱鳥(あすか)先輩と挨拶を交わし握手をする。

 朱鳥先輩はしなやかで柔らかさが際立つ手の感触だ。

 き、気持ち良い……。


「朱鳥は私や香蓮の家とも付き合いがある、こーちゃんは朱鳥と会うのは初めてだろうが私達は幼馴染だ」


 ん?待てよ?

 有栖川って今のこの国の様々な会社を経営している大財閥の有栖川グループの事か?

 もちろんこの島の設営にも諸々携わっているみたいだ。


「あ、ありすか「もちろん有栖川グループの事だ」


 僕の疑問へ間髪入れず凛華姉さんが答える。

 なんてこった、この豪華なティータイムセットやお茶菓子などいったいくらするんだ……。

 僕が高そうなものに目をやった後、机を撫でると。


「それは学校の備品」


 涼音のツッコミが入る。

 そ、そうですか、備品ですか。


「それじゃあ自己紹介も済んだ事だし、これでも食べながらお話しましょうか」


 朱鳥先輩が冷蔵庫から高そうなケーキを取り出し、机に並べる。

 フルーツタルトやチーズケーキにショートケーキ等、どれも美味しそうだ。

 机の上にあるお茶菓子の他にケーキまであるとは、やっぱり女性は甘いものが好きなんだな。


「煌河くんはどれがいいかしら?」


「僕は余りものにしますよ、どれも好きなんで」


「そう? じゃあ私達から選ぶわね」


 朱鳥先輩はそう言い先輩方はケーキを選び口へ運んでいく。

 美味しそうに食べるものだ。

 皆幸せそうにケーキを噛みしめている。

 少しして凛華姉さんはお花を摘みに行ったのか部屋を出ていった。


 さて、僕も残ったチーズケーキを食べるか、僕がフォークを取ろうとしたその時。

 横からフォークを取られた。


「私が食べさせてあげるよ」


 香蓮ちゃんだ。

 一緒に過ごしていた頃は香蓮ちゃんからよくご飯やおやつを食べさせて貰っていた。

 姉さんがこれを見たらさぞやかましい事に違いない。

 おそらく香蓮ちゃんは姉さんのいない隙を狙ったのだろう。 


「な、なんか久しぶりで恥ずかしいな……」


「なに、恥ずかしがる事なんてない、私にとって君は可愛い弟さ」


 そう言いつつ香蓮ちゃんは嬉しそうな表情をして僕にチーズケーキを食べさせてくる。

 姉さん以外でこんな綺麗なお姉さんに食べさせて貰えるなんて……生きてて良かった……。


「ほら、あーん♥」


「もぐもぐ」


「ふふ、可愛いね♥ あぁ、食べさせるのが癖になってしまいそうだ」


 香蓮ちゃんは恍惚とした表情で僕にケーキを食べさせ続ける。

 な、なんだろう、僕は食べてるだけなのにこんな幸せそうにしてくれると嬉しいな……。


「はい、もう1回、あーん♥」


「パク、もぐもぐ」


「偉い偉い♥」


 僕がケーキもとい幸せを噛みしめていると、朱鳥先輩がなんだか少し恥ずかしそうにこちらを見ていた。

 それを見たおかげで、僕は人に見られているという自分の状況を思い出し余計に恥ずかしくなる。


「あなたたち思ったより仲が良いのね……なんだかこっちまで恥ずかしくなってきたわ……」


「ぼ、僕も、恥ずかしいです……」


「ほら、ケーキはまだ残っているよ、あーん♥」


「あ、あーん もぐもぐ」


「うん、とってもいい子だ♥ 煌河くん私の家にこないかい? 君に毎日ご飯を食べさせてあげたいな」


 香蓮ちゃんに食べさせて貰えるのは正直嬉しい。

 けど2人きりとかならともかく、や、やっぱりそろそろ恥ずかしいぞ。

 涼音なんて僕の事あからさまに睨んでるしな、何か打開策はないか……。

 この状況を打開する何かを観察するんだ……。


 あ!


「香蓮ちゃん、愛らしい頬にクリームがついているよ」


 僕はそう言い、香蓮ちゃんの頬にちょびっとついていたケーキのクリームを指で取って舐めた。


「……」


 し、しまった、流石にキモかったか?

 恥ずかしさのあまりキャパってしまった、普通に言うとテンぱってしまった。


「……はぅぅ」


 香蓮ちゃんは愛らしい耳を赤くしてテーブルに突っ伏してしまった。

 ふぅ……なんとか終わったか……。


 ガチャ……


「な、何かあったのか……??」


 ドアを開けて戻ってきた凛華姉さんは室内の異様な空気感に戸惑っていた。




ご愛読ありがとうございます!

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