いつもの日常~プロローグ~
プロローグ いつもの日常
「見て、新しい香水」
「可愛いー、どこで買ったの?」
「いいな~ あ、おたくおはよ!」
「あぁ、おはよう」
いつもと変わらぬ嫋やかな朝、聴覚と嗅覚を刺激し体の芯まで魅了してくるような
可憐な女子たちの香りと会話を遮り、ホームルーム開始の合図を告げるチャイムが鳴り響く。
女子だらけの教室の空気がほんの少し堅くなり、各々席へ着く。
チャイム1つで悶々とした気が僅かばかり楽になるのだから、人間の習慣とはたいしたものだ。
まったくエボンのたまものだな。
なぎちゃん先生が教壇に立ちいつものようにホームルームが始まる。
「えぇー、今週の校外学習だが、逆ナンは絶対NGだからな、全くうらゃ、いや、ケシカラン
学園の威信を傷付けるような行為は控えるようにな」
「なぎちゃんも早く結婚しなよー、まだ一応ピチピチなんだし」
「私だってなぁ!尻の綺麗な良い男がいれば……って何を言わせるんだ小娘!」
「きゃははは」
和やかな空気の中、担任の先生の説明もとい独り身演説を聞き流し
僕は続きが気になっている読みかけのラノベを開く。
「フォヒw」
イカン、昨日ギャグシーンで笑い転げた後、流れるように寝落ちしてしまった事を
こってり忘れていた。
おかげで変な声出ちゃった、静まり返る教室。
どうすんだこの空気。
「あ、せんせー! オタクがエロ本読んでニヤニヤしてるw」
「えぇ、え、エェロ本じゃぁないやい!」
「なにキョドってんのw ほんとにエロ本?w」
「きょ、キョドってねえし、エロ本じゃねえし」
「流石キンタマじゃんw きゃははははは!」
まぁここは流れに任せて僕も笑っておくか。
「はは、HAHAHA!」
「夜兎、うるさい、後で先生のところに来なさい、エロ本は没収だぞ」
おこられた。皆笑ってたのになんで僕だけ。
しかもほんとにエロ本見てたやつみたいになってるし、おかしいだろ!
朝から女子達の笑いものにされ、なんだか悶々としてきた。
ぼくってドMだったのか知らなかった。
そうそう、夜兎というのはこの僕。
夜兎 煌河助月守天道 (やと こうがのすけつきもりのてんどう)。
たいそうな名前だが、ただのオタクである、あだ名はキンタマ。
そしてご察しの通り、女子しかいない華麗なる花園に放り込まれた珍獣たるや唯一人。
そう、この学園には男が、僕1人しかいないのだ。
――――――
ワタクシ、陽景。
誠惶誠恐 頓首頓首。
――――――
プロローグ1話のご愛読ありがとうございます!
ほんのりえっちな描写はありますが、過激なものはございません
健康的なハーレムを目指します
以下、主人公と同じクラスの主要キャラクターのイメージAIイラストです
(プロンプトで忠実に再現するのが難しいので悪魔でイメージです)
仲の良い5人です、その内1人は一章の終盤の終盤から登場します
面白ければ乳首をダブルクリックするようにブックマークと評価をお願いします
気持ち良いので