12. とりのくそ ぶちまけられれば くそくらえ
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春霞に溶ける優しい日の出が島を照らし出す早朝。
1人の少女が目を覚まし、習慣化された朝のルーティーンを開始する。
「よし!」
シャワーを浴び、ストレッチで体をほぐし大方の身だしなみを整えた後。
自分を鼓舞する声を一言呟くと同時に、少女は自身の頬を叩き台所に立つ。
朝日の差し込む学生寮の一室で、いつもは下ろしている艶やかな髪を一括りにしてまとめた少女。
2人分の食材を冷蔵庫から取り出し慣れた手つきで調理を進めていく。
「あ……あいつ嫌いなもんってあるのかな……」
一人の少女は失念していた問題を思いつくが、大方誰でも食べられるような料理なので気を取り直して調理を進める。
「ま、いっかw」
自分の好きな音楽を流し、鼻歌混じりに調理をするゴキゲンな姿はまるで大切に想う人への料理を作っている風に見える。
「男の子だからたぶん多めに食べるよねー」
少女は独り言を呟きながら2人分の料理を作り、出来上がったそれをいつもの弁当箱と昨日新しく購入した弁当箱につめていく。
弁当が完成し冷たいお茶で一息ついた彼女が時計を見ると、登校の時間にはまだかなり余裕があった。
「ちょっと早く起きすぎちゃったかな……」
家を出る時間まで、まったりしながら優雅に朝食を取る中で、少女は自分の作った料理を嬉しそうに食べてくれる妹を助けてくれた転校生の男の子の顔を想像しながら、少女は唇と頬を緩ませる。
「喜んでくれるといいな……」
家族以外のために料理を作る経験のなかった彼女は、ちょっぴり不安になりながらも彼が喜んでくれることを期待し、甘酸っぱい乙女心の模様を体感するのであった。――――
――――
朝、琥珀と小夜と朝食を取り家を出た僕は、学校へと向かっていた。
平日の午前中は僕が学園、その間に琥珀と小夜は神社でお勤め。
しばらくは大方こんな過ごし方になるだろう。
琥珀と契約した後だからか身も心も軽い。
記憶は覚えていなくても、魂が琥珀と離れてからそれっきりだった事が起因してるのだろうか。
そんな事を考えながら、僕は軽やかな足取りで学園へ向かう。
とそういえば、今日は麗香が学食を案内してくれるんだそうだ。
もちろんお昼の用意はしていない、どんな料理があるのか楽しみだなーと鼻歌を歌いながらスキップする。
顔を上に向け空を仰げば、蒼が澄み渡る空に美しい白い鳥。
なんて心地いい朝だ、そして。
『お、鳥が飛んでるなぁー!』と瞬きをしたその瞬間
「あぶぁ!!」
鳥が僕の顔面にうんこをぶちまけた。
――――
あのクソ鳥絶対に許さん。
白い鳥から顔面にうんこをぶちまけられた僕は、公園で顔を洗っていた。
それはもうメチャクチャに。
なんでこうも僕はうんこに縁があるのだろうか。
私、気になります。
犬のうんこ踏んでからもこの公園で靴を洗ったし。
この公園にはお世話になりっぱなしだ。
都市開発に携わった方々に感謝し、僕は気を取り直し学校へ向かう。
またもや遅刻ギリギリで登校し、なんとか先生が来る前に席へ付けた。
ふぅ、散々な目に合った。
「ふぅー、セーフ」
クラスの皆は先生が来るまで、思い思いに過ごし、朝礼のチャイムは鳴ったが本を読んだり話をしたりしている。
そんな中僕は鞄を置き、水を飲み一息つく。すると後ろの席の麗香が僕の背をバシンと叩き話しかけてきた。
「こーがおはよ! 昨日の約束覚えてるっしょ?」
「あぁ、おはよ、学食行くんでしょ?」
「べんとー持ってきてないよね?」
「おう」
そんなやり取りをしてると、陽菜が『こーがよかったねぇ~!』とニマニマしてる。
そんなに学食行きたいのかな?
「あれ? 2人で行くの?学食」
僕は麗香と2人きりで学食に行くのか皆でいくのか気になり、問いかける。
「皆で行かないのか?」と聞かずに「2人で行くのか?」と聞いたのは、なんかここにきたばかりの僕が「皆」という言葉で、さもグループに属しているかのような言葉遣いがおこがましいと感じてしまったからだ。
我ながら1人でいるのが染みついているな僕は。
「皆も行くってw」
麗香がそういうと麗香と陽菜がなんか乳繰り合ってる。
う~ん良い眺めだ。
「スケコマシ……」
「へ?」
僕が2人のやり取りを眺めていると真横の席の涼音が毒を吐いてきた。
キンタマ、ウンコマン、スケコマシ、やれやれ、また称号が増えてしまったか。
ていうかなんだスケコマシて……。
そんなやり取りをして過ごしていると
「遅れてしまってすまないな、ホームルームさっさと始めるぞー!」
「あ、なぎちゃんじゃん!」「久しぶり~!」
担任の先生である『白鳥 渚』教諭が教室に入ってくる。
昨日まで渚先生はヤケ酒からの体調不良で、美香先生が代わりに担任を務めていたが回復したようだ。
渚先生はクールビューティなできる大人の女性という雰囲気を醸し出しており、さっぱりした言葉遣い。
そして少しカールしたポニーテールが快活さと女性らしさを感じさせ、とても魅力的である。
まるで合コンで大敗を喫しヤケ酒するようには見えない女性だ。
それに例にも漏れずでかい、この島の女性はでかいのだ、何がとは言わんが。
例には漏れないが僕は思わず漏れそうになる。見ただけで。
僕が綺麗な人だなーとホームルームという状況を盾にして先生を眺めていると。
「ひぇあ!?!?」
僕と目があった渚先生が一瞬の間を作り、すっとんきょうな声を上げた。
「?」
そんなに僕の顔がおかしかっただろうか、女生徒達が『なぎちゃんまだ体調なおってないのー?』と心配する中、僕は若干傷つきながらも、多少先生を如何わしい目で見ていたことを内省する。
その後の先生は僕と目があってからというものの、どこかばつが悪そうな態度で朝のホームルームを終えた。――――
――――――
ついこの間合コンで余りになってしまった白鳥 渚は、ヤケ酒から体調を崩し2日ほど仕事を休んでいた。
今では熱もすっかり引き、胃の辺りはまだムカムカするが割と回復したといえよう。
そんな体調の中、渚はベッドで安らかに眠っていたが、何度鳴っても起きない渚を叱るように機嫌を悪くした目覚まし時計が3度目のやかましい音を奏でる。
「ね、寝過ごしてしまったぁ!」
それにしてもこの2日間は今までにない充実感を感じていた、たまにはこういうのも悪くない。
引きこもりが板に付いてしまったのか、今日から仕事だというのに寝過ごしてしまった渚は、そんな事を思いながら大慌てで朝の支度を済ます。
手早く身支度を整えたつもりが、いつもより時間がかかってしまい焦りつつ玄関の扉を開け外へ出る。
「こうなったら、あれしかない……」
徒歩もとい、電車やバスで行けば間に合わないが、飛んで行けばまだ間に合う。
私情で体調を崩し休んでしまった渚はこれ以上の汚名を被るまいと、本来禁止された、ある手段を強行する事を決意した。
意を決した渚はマンションの屋上へいき、正面以外からの死角がない物陰へ身を潜める。
学校で必要な物が入った鞄を、呪具のネックレスに封じ込めた後、渚は真言を唱える。
「あかき我が身をあかき鳥へ、変化」
純真な我が身を純真な鳥へ。
小ぶりだが煌びやかな白い鳥へと変化した渚は、屋上にある物陰から空へと羽ばたきだした。
本来は渚の持つ術は、人目に付いてはいけないため日常的な使用を禁じられている。
しかし今の渚にはそんな事はどうでもよかった。
飛んで学校に向かう途中、渚は合コンの男共を思い出しこんな事になったのも奴らのせいだと胃をムカムカさせつつ己の悔しさを噛みしめる。
そんな中で渚は下を見下ろすと、道端でスキップする男を発見した。
なんて男だ、自分はこんなに嫌な気持ちになっているというのに、あろうことかその男はルンルン気分でスキップなどしている。
そう思った渚は今朝から便意を催していない事に気付いた。
自分の便意をこの男にぶつければこの胃のムカムカが楽になるかもしれない。
クククと邪悪に笑い、自分の中にある悪魔のささやきを渚は受け入れ肛門に力を入れる。
もう少し……もう少しで出そうだ。
だがしかし、せっかくなら男に対する憎しみ、もとい便意を顔面にぶつけてやりたい。
どうせならルンルン気分なこの男の顔面を女の糞まみれにしてやりたい。
そう思い立った渚は、糞を肛門の手前で塞き止め、そのチャンスが来るのを数秒待った。
「お、鳥が飛んでるなぁー!」
今だ!!!!!
「あぶぁ!!」
(快……感……♥)
「う、うんこ降ってきた!?!?」
顔面にうんこを落とされ慌てふためくその男をよそに、渚は今までにないエクスタシーを感じつつ颯爽と学校の方角へ飛んでいった。
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気持ち良いので




