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第11話 治療院兼自宅を建設する事になりました!

 朝の診療を終え、ギルドの食堂で昼食を食べていると…


「エリカちゃん、ちょっと()いかな?」


 そう言ってギルドマスターがテーブルの向かいに座った。


「紹介したい人が居るんだ」


 (ほほ)()みながら言うと、1人の男性を呼んだ。


「初めまして」


 少々小太りの中年の男性は、ニコニコしながら(あい)(さつ)してきた。

 こちらも(あい)(さつ)し、お互いに自己紹介する。

 その男性は不動産屋だそうで、私の治療院を建てる相談に来たんだって。


「なるほど、確かにそうですね」


 ギルドマスターの話はこうだ。

 私の治療所が(せい)(きょう)なのは良い事だが、直接ギルドに用事の無い人達がギルド内に多く集まる事になり、本来のギルドの業務に支障が(しょう)じる様になってきたらしい。

 どうしようかと思案している所へ不動産屋の経営者であるランディさんが、土地を買ってくれる人が()ないか相談に来たそうだ。

 相談の結果、私の治療院を建設すれば良いのではないかとの結論に達し、話を持って来たんだって。

 私としても、いつまでもギルドの部屋を()()りしているワケにはいかないし、いつかは自身の治療院を造らなきゃと思っていたので良い機会だと思った。


「マークからエリカちゃんに(すす)めたらどうかって言われましてね。ギルドから近いし、土地面積も広くて良い治療院が建てられると思うんですが」


 マークってのはギルドマスターの名前だそうだ。

 この街に来て3ヶ月近く()つけど、初めて知ったよ。

 案内された場所は、ギルドの前にある円形広場の丁度ギルドの向かい側になる(さら)()だった。

 土地の面積はギルドより(ひと)(まわ)り小さいが、治療院を建てるには充分過ぎる広さがある。

 これなら広い待合室も造れるし、2階以上を作ればプライベート空間も充実する事間違い無し!

 二つ返事で購入を(しょう)(だく)し、次の休みにランディさんの店で金額等の交渉に入る事にした。

 料理特訓を付き合ってるミリアさんには悪いが、1日だけ我慢して貰おう。





 ─────────────────





 そして金額交渉の日、治療院を建ててくれる建設業の人達3人も同席して話し合いを行う。

 土地の価格は金貨300枚。

 日本円に換算すると、3000万円ってトコだな。

 土地の広さと立地条件を考えると妥当な金額なので(そっ)(けつ)する。

 今の治療所では1日平均100人程を治療して、ギルドの部屋の借り賃を1日銀貨2枚払ってるから、毎日金貨1枚程度稼いでいる事になる。

 月に金貨30枚近く稼いでおり、月に金貨10枚のペースで返済すれば問題無し。

 次に治療院の建設だが、今回の話し合いまでに私が希望する治療院の(がい)(かん)や内装を数枚の紙に書き込んでおいた物を3人の業者に見せる。

 3人の業者さん達はその場で話し合い、こちらも金貨300枚で引き受けてくれる事になった。

 同じく月に金貨10枚のペースで返済する。

 30回ローンだな。

 2年半で合計金貨600枚、日本円で6000万円を払い終えるって、前世じゃ考えられないな。

 これだけ支払っても月に金貨8~10枚程度は残る。

 それを考えると、私って随分稼いでるんだなぁ。

 今の今まで全く自覚して無かったけど…

 まぁ、これを見越(みこ)していたからギルドマスターのマークさんや不動産屋のランディさんが話を持ち掛けたんだろうな。

 そんなこんなで(つい)に私も土地付きの自宅を購入する事になり、半年後の完成を楽しみにするのだった。

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