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プロローグ 一人寂しそうにしてる君を見て
私は、離れたところからそっと彼の様子を見る。
この体じゃ、彼に触れる事はできないし、声をかける事も出来ない。
だから、してあげられる事が無いのが悔しい。
いなくなった人を思い続ける事って、とても大切な事だよね。
彼は、あの子との約束を今も胸の中に抱き続けているんだ。
視線の先では、今も彼が……一人で寂しそうにしている。
きっと直接指摘したら「そんな事ない」って言うんだろうな。
だけど、私にはわかるよ。
私とあの子にも。
ねぇ、そんな彼の事が心配?
ずっと見てきたもんね。
だったら、一つ提案があるんだけど。
こんなのはどうかな。