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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。
この連載作品は未完結のまま約6年以上の間、更新されていません。
今後、次話投稿されない可能性が極めて高いです。予めご了承下さい。

勇者は世界を救えるが、世界が勇者を救うことはない

 遙か昔、突如魔王が侵略を始めた。人々は必死に抵抗したが、魔王の軍勢は強大で歯が立たず、いくつもの国が滅びた。
 世界が闇と絶望に覆われた頃、人々の中から勇者が現れ、壮絶な戦いの末に魔王を討ち倒し、世界に光を取り戻した。
 いずれ魔王は復活する。その時、新たな勇者が現れ再び世界を救うだろう。

 それが、世界中で語られる勇者の伝説。時が流れ、伝説は歴史ではなく物語になり、勇者の存在を心から信じる者はほとんど居なくなった。
 しかし魔王は復活し、世界に向けて侵略を始めた。人々は力を合わせてこれに立ち向かうが、魔王の軍勢には敵わない。
 伝説は本当だったと思い知らされたが、しかし人々には希望があった。魔王が復活したのなら、新たな勇者が現れるはずだ。伝説の通りなら。

 勇者は現れた。しかし彼には、少々問題があった。

 これは卑怯で冷酷な、心を病んだ勇者の物語。
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