勇者は世界を救えるが、世界が勇者を救うことはない
遙か昔、突如魔王が侵略を始めた。人々は必死に抵抗したが、魔王の軍勢は強大で歯が立たず、いくつもの国が滅びた。
世界が闇と絶望に覆われた頃、人々の中から勇者が現れ、壮絶な戦いの末に魔王を討ち倒し、世界に光を取り戻した。
いずれ魔王は復活する。その時、新たな勇者が現れ再び世界を救うだろう。
それが、世界中で語られる勇者の伝説。時が流れ、伝説は歴史ではなく物語になり、勇者の存在を心から信じる者はほとんど居なくなった。
しかし魔王は復活し、世界に向けて侵略を始めた。人々は力を合わせてこれに立ち向かうが、魔王の軍勢には敵わない。
伝説は本当だったと思い知らされたが、しかし人々には希望があった。魔王が復活したのなら、新たな勇者が現れるはずだ。伝説の通りなら。
勇者は現れた。しかし彼には、少々問題があった。
これは卑怯で冷酷な、心を病んだ勇者の物語。
世界が闇と絶望に覆われた頃、人々の中から勇者が現れ、壮絶な戦いの末に魔王を討ち倒し、世界に光を取り戻した。
いずれ魔王は復活する。その時、新たな勇者が現れ再び世界を救うだろう。
それが、世界中で語られる勇者の伝説。時が流れ、伝説は歴史ではなく物語になり、勇者の存在を心から信じる者はほとんど居なくなった。
しかし魔王は復活し、世界に向けて侵略を始めた。人々は力を合わせてこれに立ち向かうが、魔王の軍勢には敵わない。
伝説は本当だったと思い知らされたが、しかし人々には希望があった。魔王が復活したのなら、新たな勇者が現れるはずだ。伝説の通りなら。
勇者は現れた。しかし彼には、少々問題があった。
これは卑怯で冷酷な、心を病んだ勇者の物語。