表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
セブンススタイル  作者: ブレイブ
第一部一章、殺人鬼を追え
8/344

一話

オリビアの町


「いい加減にもう逃げるなぁ!!」


「はぁはぁ・・・」


これまた新人エージェントのお決まり任務、逃げたペットの捜索アンド確保任務をアリシアとメアは遂行していた、今回のターゲットは猫、アリシアとメアは素早い彼に翻弄されかれこれ追い始めてから三十分経ったが捕まえる事が出来ずにいる。


「路地裏に行ったわ!、行き止まりに追い込むわよ!・・・、あれ?」


猫が路地裏に入ったのを見たアリシアは行き止まりに誘導しようとメアに提案した、しかし返答がないので振り返ると、体力切れとなったメアが地面に座り込んでいた。


「ごめんなさい・・・、もう限界です」


「あらら、ならここで待ってなさい、捕まえて来る」


「はい」


アリシアは近くの自販機で飲み物を買いメアに投げ渡してから路地裏に入った、路地裏に入って来たアリシアを見た猫は再び逃げ始める。


「おっと!、そっちには行かせないわよ!、猫ちゃん!」


行き止まりに続く道から外れようとしている猫の行く手に雷を張る、それに驚いた猫はアリシアの狙い通り行き止まりに入った。


「シャー!」


「そんなに威嚇しないでよ・・・」


全力で威嚇をする猫を見て苦笑するアリシアはゆっくりと彼に近付いてゆく、そしてアリシアが手を差し出すと噛み付かれた。


「んっ、・・・、ほら大丈夫、怖くない怖くない、追いかけてごめんね?、でも逃げる君も悪いんだよ?」


右手に噛み付かれた為、アリシアは左手で猫の頭を撫で落ち着かせようとする、そんなアリシアの気持ちが伝わったのか猫はアリシアの手から口を離し、自分が噛み付いた事によりアリシアの右手に出来た傷を舐め始めた。


「ふふ、ありがと、さっ君の飼い主の所にこのアリシア様が案内してあげるわ」


「ナー」


猫を抱き上げたアリシアは飲み物を飲み回復したメアと合流し、飼い主の元に猫を届け報酬を貰った。



エンジェルズ本部一階、レストラン


任務を終えたアリシアとメアは昼食を食べる為、エンジェルズに戻りレストランにいた、二人の昼食はアリシアはパスタ、メアはビーフシチューだ。


「それにしてもアリシアって体力ありますよね」


「ん?まぁね。メッシュさんに体力を付けろぉ!って走らされまくったから、ちょっとやそっとじゃ疲れない位には体力がある自信はあるわ」


「良いですねぇ、私は射撃や格闘術が上手くなっても体力だけはからっきしなんです、走れば体力が付くのでしょうか?」


「付くぞぉ!、体力を付ける為にはな走る事が重要だ!、だから俺はこいつを毎日走らせたんだからな!」


メアの質問を聞いていたのか近くで昼食を食べていたメッシュが、一度立ち上がり二人の少女が座る席に座りなおすと、走れば体力が付くと太鼓判を押した。


「と言うわけでメア!、お前も毎日走れ!」


「分かりました!、体力は必要ですからね!走ります!」


「ガンバレー」


「えっ?、ガンバレーって何を言ってるんです?、私のコンビなんですからアリシアも私と一緒に走るんですよ?」


「えぇー」


「一緒に気持ち良く汗を流しましょう?、ねっ?」


「仕方ないなぁ、分かったわよ」


押しに弱いのがアリシアである、その事を理解し始めているメアは、アリシアが一緒に走ってくれる事になり、内心ガッツポーズをした。


「それで?、お前ら今日はこれからどうすんだ?」


「今日の分の仕事はやったし、これからメアと一緒に服を見て回る予定なの」


「はい、新しい服がそろそろ欲しいですから」


「「ねー」」


「なんだ、良い報酬の任務があるからお前らと一緒にやろうと思ったのによ」


「また明日ね、それじゃ私達は行くわ」


「御機嫌よう」


アリシアとメアは立ち上がるとメッシュに手を振り、去っていった。


「おうおう、メッシュが美少女コンビにフラれたぞ!」


「あーん?」


「ざまあ見ろってんだ、乳がデカくて腰が細くて尻がデカイアリシアに懐かれてるだけでも羨ましいのに、乳はちいせぇけどスタイルの良いメアとも話しやがって羨ましいんだよ!この野郎!」


「ふっふっふ、メアはともかくアリシアに懐かれてるのはあいつが小さい頃から面倒を見た、俺の特権だ!」


「んだとー!、俺達がアリシアがお前の腕に抱き着く度にどれだけ羨ましく思ってるか知っておきながら、そんな事を言いやがって!」


「はっはっは、それも俺の特権だぁからな!、知ってるか?、アリシアって抱き着いて来るとな、乳デケぇからマジで柔らけぇしな?、それにシャンプーの良い匂いもするんだぜ?」


「おいテメェら!こいつシメ上げるぞ!」


「「おう!」」


アリシアの知らぬ所でアリシアが原因の男達の喧嘩が始まったが、そんな事は知らないアリシアはメアと共に楽しく服を見て回りましたとさ。




ノメッツの雑貨屋


「それにしても昼間に感じた寒気はなんだったのかしら?」


「今日冷えとるからねぇ、寒かったんじゃないかね?」


「いやぁ、あれは寒さは関係ない寒気だったわ」


「なら気のせいだって」


「私も感じましたよ?」


「・・・」


服を買い終えたアリシアとメアはノメッツの雑貨屋に来て、店主ノメッツとピーターと話している。


「いらっしゃい」


アリシアが次の話に移ろうとした所、お客が入って来たのでアリシアは黙る。


「ようノメッツさん、あの噂知ってるか?」


「何の噂だい?」


「殺人鬼の噂だよ」


「あぁそれなら知ってるよ」


「殺人鬼って?」


隣で会話を聞いていたアリシアは殺人鬼の事について知らなかった、その為殺人鬼とは?と質問する。


「最近出てるのさ殺人鬼がな、なんでも無差別に人を殺して回っているらしく、死体を必ずバラバラにして道に放置してるみたいだ」


「怖いですね・・・」


「だろ?、無差別って時点で誰が狙われるか分からん、だから俺はこうしてみんなに警告して回ってるって訳さ」


「ありがとねぇ、注意するよ」


「おう、それじゃあなノメッツさん、また来るよ」


殺人鬼が出ると注意して回っている彼は店から出て行った。


「アリシアちゃん、メアちゃん、注意するんだよ?」


「えぇ、死にたくないもの」


「同じくです」


この後もノメッツやピーターと暫く会話を楽しみ、アリシアとメアはエンジェルズの寮に帰って行った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ