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第二部、二章、行方不明の土のスタイル使いを探せプロローグ
皇帝の飛空艇
気持ち良さそうに飛空艇の中部にあるバスルームで風呂に浸かるアリシアは、ニアと会話をしていた。
「申し訳ございません、陛下、奴に既に察知されていたようです」
そう言って背後のベッドを端末で映すニア、そこには魔法による人間への変化が解け首が斬り落とされている土像が映っていた。
「謝る前に早急に足取りを追いなさい、私もすぐに向かう」
「はい!」
ニアは通信を切る、これからアリシアが到着するまでの間に土のスタイル使いについての情報を集めるのだろう。
(私が失態を犯すなんて、やってくれたわね、土のスタイル使い・・・)
土のスタイル使いに逃げられると言う失態を犯したアリシアは、紅い瞳を不気味に光らせ、土のスタイル使いに対する殺意を募らせる。




