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セブンススタイル  作者: ブレイブ
第二部、一章、アクアマールの戦い
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五話

ノーヂの谷の近く


未来のアリシア達はノーヂの谷の近くに潜んでいる。


「水のスタイル使いのあなたは守れたけど・・・」


「アイリーンを奪われた、その時点で負けですね・・・」


「すまない・・・、私を助けに来たせいで」


皇帝にアイリーンが奪われた理由が自分だと分かっているウォーリーは頭を下げて謝った。


「謝らなくていいのよ、奪われたのなら取り戻せば良い、それにあなたの水の浄化の力なら洗脳系の技の効果を解く事が出来るのでしょう?、なら洗脳された首都の人達とアイリーンの洗脳を解く、これで一件落着ね」


「ありがとう・・・、そう言ってくれるだけで気が楽になりました」


「それで?、これからどうすんだ?、首都はもう今のアリシアの物になっちまったんだろ?」


「はい、これを見て下さい」


メアは手に持つ端末を見せて来た、メアの端末はアクアマール国のテレビ放送を受信しているのだが、どの局に変えてもアトリーヌ帝国のプロパガンダが流れている。


「呆れるほどの手腕だね、あの子アリシアは一ヶ月間、あんまり行動をしていなかったけど、先代の皇帝から優秀な王となる為の教育をされていたんだ、じゃないとかの手腕の良さは説明出来ない」


愛理は思う、今は戦闘能力ではアリシアは愛理に大きく劣る、それでも今回の敵であるアリシアは最強の敵だと認めるしかない、それほどこの手腕の良さは厄介なのだ。


「それでその・・・ウォーリーさん何か良い案はありませんか?」


「・・・、この国の首都の国会議事堂は王国時代に城があった場所に建てられています、地下には沢山の隠し通路があるまして、そこから国会議事堂に入り、首相か君たちの仲間の洗脳を解き、次にもう一人の洗脳を解く、そして皇帝をこの国から追い出す!」


「良い作戦だ、一番安全な隠し通路に案内して」


「分かった、まずは首都の近くに行こう」


ウォーリーの作戦を採用した未来のアリシア達は首都の近くに向けて転移した。



首都、国会議事堂


「ふふ、良かったよ、アイリーン」


「光栄ですわ、皇帝陛下・・・」


アイリーンとの夜を楽しんだアリシアは彼女と共に目を覚まし、一緒に風呂に入ってから(体はアイリーンに洗わせた)与えられた部屋の椅子に足を組んで座っている、そこに首相とエリシアがやって来た。


「・・・陛下、・・・侵入者は確認出来ません」


「ゼウスを使って空から監視していたが、こちらもそのような姿は確認出来ない」


「そう・・・」


アリシアは二人の話を聞き思考を巡らせる、敵はどこから来るのか?と。


「陛下、地下道はどうでしょうか?、怪しくありませんこと?」


アリシアに抱き着きその胸の感触をアリシアに楽しませているアイリーンが、地下道について進言した。


「ふふふ、賢いわね、アイリーン、ねぇ豚?、地下道ってあるのかしら?」


アリシアは甘えて来るアイリーンの髪を触りながら地下道があるのか首相に聞いた。


「・・・はい、しかしこの首都の外からこの国会議事堂の地下に無数に繋がっており、敵に使われた場合、どこから入って来るのか予想不可能です」


「面倒ね・・・、とにかく人員を配置し、警備に当たらせなさい」


「はい・・・」


首相はアリシアの命を受け兵士に命令をする為部屋から出て行った。


「ふふふ、楽しそうな顔をしていますわね、陛下」


「ええ、楽しいわ、だってこういうのって難易度が上がれば上がるほど楽しいでしょう?」


ここで言う難易度とは、水のスタイル使いであるウォーリーを殺すと言う事に対してだ。


「ふぅん、陛下って少し子供っぽい所もあるのですね、昨日の夜はあんなに大人でしたのに」


「あら?、それは誘っているのかしら?」


「陛下がよろしいのあれば、うふふ、今からでも・・・」


「流石にだめよ、いつ敵が来るか分からないしね、あなたにも働いて貰うつもりだし」


「あら残念」


アリシアに構って貰えない事が分かったアイリーンは寂しそうにする、そんな彼女の表情を見たアリシアは構ってあげられない代わりにキスをした。


「これで我慢なさい」


「はい・・・、ありがとうございます、陛下」


うっとりと自分を見つめて来るアイリーンの髪を撫でてから、アリシアは地下道警備の指揮をする為、アイリーンと共に部屋を出た。




地下道


未来のアリシア達は無数にある地下道のうち、北にあったものを選び進んでいる。


「止まれ、明かりだ」


前方から明かりが見えた為、グレイが仲間に止まるように言う、そして物陰に潜む、すると先程までいた通路を兵士が通って行く。


「もう兵士を配置しているのね、見つからないようにして進みましょう」


「はい」


兵士の足音が遠くまで行ったのを確認してから未来のアリシア達は再び通路の中を進み始めた。



国会議事堂地下階段


ここは全ての地下道から国会議事堂に通ずる階段だ、アリシアはここで未来の自分とその仲間達を迎え討つつもりだ。


「本当に来るのでしょうか、ここに彼等は?」


「他に繋がる場所はないと言うから十中八九ね、そんな事よりもアイリーン?、あなたがこれからすべき事、忘れてないわよね?」


「勿論ですわ、陛下、必ず陛下の命を成してみせます」


「ふふ、期待しているわ」


アリシアがアイリーンに命じた命令、それは・・・。

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