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セブンススタイル  作者: ブレイブ
最終部、終章、Hello Dream World
343/344

Epilogue、英雄達

アメリカ、愛理とレベンの家


「来たよー!、お婆ちゃん!」


結婚した灯理の子が元気良く玄関で挨拶をする。愛理は孫を笑顔で出迎えた


「今日も剣を教えて!」


「良いよぉ〜、転移しようか」


「うん!」


愛理の孫は嬉しそうに尻尾を振りながら祖母に抱き着く。愛理はその頭を撫でてから転移して行った。



ラフォリアとケーニの家


「お婆ちゃん、灯香ちゃんが誘っておいて来ないんだけど、どうなってるのでしょうか・・・」


ラフォリアの孫、リーフィルはソワソワと愛理の孫灯香が家にやって来るのを待っていたがいつまで経っても来ないのでおかしいと思い祖母にその理由を尋ねる。


「忘れてるんだと思いますよ」


「誘っておいてなんなんですか・・・」


「それがあの一家の特徴です」


「ええー・・・」


リーフィルが灯香とあったのは最近だ、その為あまり仲良くはない、しかしラフォリアはリーフィルも灯香と自分達のように良い関係を続けて欲しいそう思った為、孫の手を取る。


「久城家の方々はとっても素晴らしい人たちなのです、優しくて私の事をいつも支えてくれて・・・、ふふっとにかく付き合って行く価値はあります、リーフィル、あなたも必ず仲良くなれます、だから私と一緒に探しに行きましょう」


「・・・、はい」


ラフォリアの手を握ったまま転移する、行き先はグラン王都だ。



グラン王都


「あれ?どうかした?リアちゃん?」


「あなたの孫が私の孫を誘ったいたのを忘れていたのですよ」


「あちゃー、こら!灯香!、リーフィルちゃんのこと忘れちゃダメでしょ!」


「あー!!、ごめーん!!」


今まですっかりとリーフィルの事を忘れていた灯香は慌ててリーフィルの元にやってくると頭を下げた。


「良いです、それよりも何の依頼を受けるんですか?」


「これ!」


「ゴマガメールの討伐依頼・・・、ふぅん、面白そうじゃないですか!、行きますよ!、灯香!!」


「うん!」


二人の少女は少し距離を置いてギルドの受け付けに向かって行く。


「最初の私達もあの位の距離感があったんだろうね」


「はい、最初から仲良くなんて慣れません、積み重ねが大事なんです」


二人の英雄は未来の英雄達を優しく見守る。




天上界


「のー明日奈、のー」


「どうしたのよお母さん・・・」


「そろそろ天上神にならんか?」


「嫌よ、まだまだやりたい事あるもの」


「のー明日奈、のー」


「しつこい!」


「むー」


明日奈と神狐、親子は今日も仲良く戯れ合う。



アトリーヌ国、大統領室


コンコンとノックする音が聞こえ、十七歳となったアレシアが部屋に入って来た。


「お母さん、そろそろ時間よ?」


「あら?、もうそんな時間か」


大統領アリシアは娘の方を見てから時計を見ると机の上に広がっている資料を纏め脱いでいたスーツを着る。


「行きましょうか」


「うん!」


親子は手を繋ぐ、部屋の中にいたアルムスは妻と娘に手を振っていた。




アルトシャーニア王国、王都アルトシャルセン、闘技場


この日は戦争が終わってからは暫く開かれていなかった聖騎士大会の日、アリスはこの聖騎士大会に参加する為この闘技場にいた。


「アリス」


そこにアリシアがやって来る。


「ママ・・・」


母に名を呼ばれたアリスは不安げな目を母に見せる。アリシアはそんな娘の肩を叩く。


「大丈夫、自信を持ちなさい、私と鍛え上げたあなたの剣は一流、誰にも負けない!、だからあなたも聖騎士に慣れるわ!」


「うん!、でも・・・見ててね、ママ、ママがいてくれたら私強く慣れるから!」


「ええ」


アリシアはアリスの言葉を聞いてまだアリスが幼かった頃。何度も何度も自分が部屋の前にいるか尋ねて来た日の事を思い出す、あの頃は自分がいなければすぐに泣いてしまっていたアリスは聖騎士大会という晴れ舞台に立とうとしている。それはつまり自分の元から巣立とうとしている事だ。


「アリスさん、時間です」


「うん、それじゃママ行って来ます!」


「ええ、行ってらっしゃい!!」


何度も何度もこうして送り出した娘、アリシアは必死に涙を堪え笑顔で晴れ舞台にへと送り出した。


「頑張ったな、シア」


「えへへ、うん」


その様子を見守っていたグレイは闘技場の方から歓声が聞こえ始めてから妻を抱きしめ、共に観客室に向かう。




観客室


立派に戦うアリスを見る大勢の観客の中にウォーリーとメアとエマがいた。アリシアとグレイの夫婦はその姿を見つけると近付き座る。


「今思えばあなたがここで戦う様子を見たかったです」


「あー、あなたが来たなって私の聖騎士大会の後だったわね」


「はい、懐かしいです」


アリシアとメアは会話を一旦切ると過去を懐かしむ。傷付け合った事もあるがDIVAを倒してからは向き合って戦うと言う事はなく。メアは聖騎士アリシアの片腕として評判で。アリシアは聖騎士として各国から何度も表彰されるくらいに活躍をしていた。


「おー!、アリスちゃん頑張ってるね!」


アレシアを連れた大統領アリシアが観客室にやって来た。アリシアとメアは彼女に微笑みかけ。大統領アリシアも微笑み返す。


「よっ、元気してた?」


「当たり前、あなたこそどう?」


「私も元気よ、おお!行け行け!アリス!!」


大統領アリシアはアリスの活躍を見て腕を振り上げて応援する。その声が届いたのかアリスは更に良い動きを見せ襲いかかって来る他の候補者達を打ち倒して行く。


「大きくなった、本当に」


「そうね」


「立派に戦ってさ」


「はい」


「私はあの子が本当に誇らしい、私の大切な宝物が・・・」


アリシアは涙を流す、娘の成長を嬉しく思って。




「さて、戦いは決した、この私の名において任命しよう、第十六代聖騎士!アリス・リィターニ!!、前へ!」


「はい!」


母と同じ夢を叶えたアリスは王の元に近付いていく。そして王の前で一度振り返り母の姿を探した。


「どうかしたか?」


「いいえ、申し訳ございません」


王の方を向いたアリスは微笑んでいた。グレイに肩を抱かれ優しく微笑んでいるアリシアの笑顔をその周りにいる彼女の仲間達を見て。




「さぁアリシア、行こうぜ、アリスを出迎えてやろう」


「ええ、行きましょうか、レイ君」


アリシアとグレイは娘を祝福する為、立ち上がる、メアとウォーリー、大統領アリシアとアレシアは夫婦と手を振って別れた。そして・・・。


「ママ!!、やったよ!、私やったよ!!」


「おう!流石は俺の娘だ!」


闘技場から出て来たアリスは満面の笑みで二人に向けて駆け寄って来てグレイに抱き上げられる。


アリシアはクルクルと回る二人を見て嬉しそうに微笑んでいた。



笑顔・・・それは人の幸せの象徴、私は沢山の人々の笑顔を守る為に、みんなと一緒にこれからも世界を守る、それが私、聖騎士アリシアだ。


fin

ここまで読んだ頂き本当に感謝致します。

これにて金色の九尾シリーズから始まった物語は完結となります。

本当に本当にありがとうございました。

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