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セブンススタイル  作者: ブレイブ
最終部、一章、サードロットと帝国
333/344

二十一話、皇帝と勇者と

ナイリアーノ帝国、帝都


(不快、不快だわ、敵ならば殺すべきなのに救おうだなんて言う、この二人が、本当に不快よ!!)


エリシアを救う為の戦いを始めようとしている皇帝アリシアとメア。その救おうとしている存在の片割れがもう一人の自分である為GATEは尚更不快感を感じており。皇帝アリシアの頭の中で不快だと言っている。


「どうかしましたか?」


皇帝アリシアが苦笑いを見せたのを見ためおが首を傾げどうしたのかを聞く。


「いやぁ、もう一人の私がね?、お姉ちゃんを救うのを不快だ不快だってずっと言ってるのよ、・・・完全に闇に心が染まっててさ、まるで少し前の私みたいだなってね」


「・・・、もう一人のあなたがいる場所はあなたより更に深い闇の底です、状態としてはDIVAに体を乗っ取られた私を救う為に踏み止まったあなたより酷いですよ、もう一人のあなたは私たち人間を支配する為の戦争を止めるつもりはないのですから」


「・・・そうね、私はお姉ちゃんを取り戻したらすぐにまたもう一人の私に取り込まれるでしょう、力の差がありすぎて抗えないから・・・、だから私の事はあなた達に任せる、信じてるわ」


「はい!、信じて下さい!」


「ええ!」


皇帝アリシアとメアはハイタッチする。その時に生じた心地の良いパチン!と言った音に触発されたのか既に白目を剥いており正気ではないエリシアが牙を剥き出しにし斬りかかって来た。


「っうう!、なんて力よ!、全く!!」


GATEの体を使っている為セカンドマナを得ておりかなりのパワーアップを果たしているダークライジングスタイルの力を使う皇帝アリシアだが。エリシアはこの状態の皇帝アリシアも余裕で押し切った。押し切られた皇帝アリシアは体を大きく仰け反らせ隙が出来たがメアがすぐにサポートに入りエリシアの顔を蹴り飛ばす。


「なっ!?」


しかしエリシアはメアの蹴りを受けても顔をビクともさせずに受け止めていた。そしてニヤリと微笑むと。メアの足を掴みへし折る。


「あああ!?」


足を折られたメアは悲鳴を上げる。


「メア!、大丈夫!?」


「な、何とかです、飛んでるから足はそもそもいりません!」


皇帝アリシアに心配されたメアは明らかに痩せ我慢な笑顔を見せるとエリシアに斬り掛かる。皇帝アリシアはメアを気遣いながらその後を追い。二人同時にエリシアに剣を打ち付けた。


「ダークライジングブレイカー!」


「ゼロブレイカー!!」


二人同時に放ったブレイカー、この攻撃は流石にエリシアを押し切る。押し切った事でエリシアに隙が出来たのを見た皇帝アリシアはエリシアの手を蹴り飛ばし。剣を弾き飛ばし武器を失わせた。


「メア!、ブレイカーが通じるならブラスターも通じる!、当てて倒すわよ!」


「はい!」


(・・・無理よ)


皇帝アリシアとメアはブラスターでエリシアを倒すと言い頷き合うが。GATEが脳内から話しかけて来て無理だと言った。


「・・・、何故分かるの?」


(お姉ちゃんの防御力と耐久力を解析し倒せるだけの攻撃力を計算し割り出したのよたのよ、あなたのブラスターとそこの人間のブラスターじゃ威力が足りない、そもそも今のお姉ちゃんはフュージョンスタイルを発動させている私と同じくらいの強さに無理矢理に達しているのよ?、あなた達二人程度のブラスターで倒しきれる訳がないでしょうが)


「ぐ・・・、ならどうすれば良いのよ?」


(簡単よ、フュージョンスタイルのブラスターと、メアのブラスターで防御力と耐久力を上回れば良い)


「・・・、その為の力をどうせ貸してくれないんでしょ?」


(・・・、今日は気まぐれよ、貸してあげる、ほら行くわよ)


「なっ!?早!」


(時間無いし)


GATEは不満そうな口調だが皇帝アリシアの精神と融合しテレシアとなった。テレシアとなった彼女の姿はアリシアがGATEとなった影響で変質し以前の姿とはその姿を大きく変え。髪色は金色で黒がメインカラーで所々に白と黒と金色の差し色が入った鎧を身に纏っており胸のコアはやはりかなり色調が黒寄りの紫だ。


「かなり姿が変わりましたね」


「二人の私がどちらも闇の存在である影響ね、リィターニアの方の私がDIVAから解放されれば元に戻るかもしれないわ、さて時間もない、一気に決めるわよ!、相棒!!」


今回のテレシアは皇帝アリシア寄りの人格のようだ。


「はい!」


メアはテレシアに向けて頷くと確実にブラスターを当てれる状況を作る為彼女に迫る。武器を失っている彼女は腕を振り上げて殴り掛かって来るが。テレシアはその攻撃を左腕で止め顎先を蹴り飛ばして怯ませ。メアが腹に重い一撃を入れて動きを止めさせた。


「行くわよ!メア!、エクスプロージョン!!」


「発射です!!」


愛理に教えられた技、二人が彼女の弟子である事の証明の技、エクスプロージョンを二人は放つ。エリシアはそれを見て慌てて避けようとするが猛烈なスピードで迫るエネルギーの塊を避ける事は出来ず巻き込まれた。


「かぁぁぁ!?」


エリシアは悲鳴を上げながら苦しみ力を失うと地面に落ちて行く。その姿を見たテレシアの中のGATEは融合を解きその姿が皇帝アリシアの物に戻る、皇帝アリシアは落ちて行く姉に慌てて飛んで近付き抱きしめた。


「全く・・・、無茶な救い方をしてくれる妹だ」


「ふふっ、その無茶こそ、この私アトリーヌ帝国皇帝、アリシア・レイティスでしょう?お姉ちゃん」


「あぁ、そうだな・・・」


皇帝アリシアに抱きしめられエリシアは妹を強く抱きしめるとフッと意識を失い気絶した。


「よかったですね!アリシア、お姉さんを取り戻せて!」


「あなたのおかげよ、さて、それじゃ後は任せた」


「はい・・・、また会いましょう、私の皇帝陛下」


「ええ、また会いましょう、私の勇者、そして・・・」


「親友!」


「最高のです!」


ニヒヒと親友同士楽しげに笑い合った皇帝と勇者に再び別れの時がやって来る。その姿がGATEの物となる形で。


「これ、はあなたが世話をしなさい、私はこの国の皇帝を殺す」


表人格となったGATEはメアにエリシアを渡すと冷徹にこの国の皇帝を殺すと言った。


「はい・・・」


メアは足が折れている状態では役立たずだと判断しエリシアを受け取るとGATEに道を譲る。影の中にガンブレードを入れ。エリシャディアと杖を取り出した少女は城に向かって飛んで行った。


メアは親友と言い合える仲まで戻る事が出来た皇帝、アリシア・レイティスと同じようにGATE、アリシア・リィターニアとも元の聖騎士とその側付きと言う存在に戻りたい。そう思いながら離れて行くGATEを見送った。




皇帝の部屋


サードロットが消えた事により持ち直した帝国軍と苦戦する事となった連合軍の戦闘が続く中。GATEは皇帝の部屋に降り立つ。


「ここまで来てしまったか」


「ええ、お前を殺しに来たわ」


「フン、だが俺はただでは死なぬぞ!」


オルボルクはそう言うとポケットから何かのボタンを取り出すと押しその場から消える幻影魔法であったようだ。


「・・・」


そして次の瞬間下の下から轟音が聞こえ城を吹き飛ばす規模の爆発が起こった。GATEは冷たい瞳を見せたまま爆発に巻き込まれた。





「どうだ?」


帝都から離れた平地に城の中にいた者達と転移していたオルボルクは城を犠牲にしGATEを倒せたかどうかを部下に聞く。


「健在のようです・・・、こちらに・・・」


向かっている。オルボルクの部下がそう言おうとした瞬間扉が現れて開きその奥から飛び出してきたビームに彼の部下は皆殺しにされた。オルボルクの部下を皆殺しにしたボロボロのドレスを身に纏ったGATEは扉を潜りオルボルクに近付いて来る。


「・・・レイ君が今日も選んでくれたドレスなのに、よくも!、よくもやってくれたわね!!」


夫が選んだドレスを汚すだけでなくボロボロにされたGATEは怒りの形相でオルボルクに砲撃を差し向けるが。上空から現れ地面に降り立った赤いナイアロスタに防がれる。


「これは俺専用のナイアロスタ、培養したお前の血をエネルギー源として使ったこの国の最強の兵器だ」


オルボルクは自身の愛機について話しながら乗り込む。


「お前の血のおかげでこの機体は最高の戦闘能力を得ている、お前でも簡単には勝てぬぞ!、化け物よ!、死ね!」


「フュージョンスタイル・・・、発動!!」


GATEはフュージョンスタイルを発動させフュージョンスタイルの二つ目の姿。GATEの姿をベースにした。金色の髪と黒いドレスを身に纏った姿になる。


「死ぬのはお前よ!人間!!」


GATEは片手で赤いナイアロスタの拳を受け止めた。


GATEと皇帝。帝国の行く末を決める戦いが始まった。


次回で今章は最終回となり。その次の回からは金色の九尾シリーズを含めたシリーズとしては最後のお話が始まります。題名はHelloDreamWorldです。

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