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セブンススタイル  作者: ブレイブ
第一部、四章、対デッドスカル抗争編
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一話

エンジェルズ本部


ボスが動けるエージェント達を部屋に集め、話をしようとしていた、その中にはアリシアとメアとシメラもいる。


「これから俺達、組織間連合はデッドスカルの小さい施設を徐々に潰して行き、本部を孤立させるって事に決まった。これからお前らには分担して?施設潰しをやって貰う。異論がある奴はいるか?」


ボスはここで言葉を切り、エージェント達の意見を待つ、しかし誰も意見を言わなかったので、続きを話す。


「よし、それじゃこれからの抗争についてお前らに言っておく事がある、お前らの中にゃダチを殺されり傷付けられた奴がいるのは分かってる、だからよぉ、奴等を殺すなとは言わねぇ、だが出来るだけ捕らえろ、捕らえた奴から更に別の施設の場所を聞き出せるかもしれねぇからな、分かったか?」


ボスの言葉にエージェント達は次々と返事を返して行く、アリシアもボスの目をしっかりと見て頷いた。


「良し!それじゃ言行ってこい!うちに喧嘩を売った事を後悔させてやんな!」


エンジェルズのエージェント達は次々と本部から飛び出して行く、デッドスカルの施設に向かって。




フドーンフォール、中腹


アリシアとメアとシメラ、そしてキャットベルのエージェント三人はフドーンフォールの中腹に位置する場所にある、デッドスカルの小規模な倉庫を見ている。


「あなた達、私達三人があのドアから中に先に突っ込むわ。あなた達は、見える?あの窓を突き破って中に入り、いきなり飛び込んだ?私達に注意が向いてる敵に奇襲を仕掛けて!良いわね?」


「ええ」


「それじゃ行くわよ!」


三人の女達が林の中から駆け出した、そしてドアを蹴り破り倉庫の中に入って行く。


「来たなぁ!、雑魚どもがぁ!」


デッドスカルの者達は襲撃を予測していたらしく全員二階におり慌てずに臨戦態勢に入った、七人いたデッドスカルの構成員達は上から下に向けて、キャットベルの三人に銃弾の雨を降らせる。


「シールド!」


そんな彼女らをシメラがシールドで守り銃弾は全て弾かれた。


「はぁぁ!」


「やぁぁ!」


そしてアリシアとメアが窓を突き破って倉庫の中に入る、アリシアは近くにいた者を蹴り飛ばし下に落とし気絶させる、メアも目の前にいた者に貫通しない程度の威力の銃弾を喰らわせ意識を奪った。


「くっそ!、窓からか!」


「応戦しろ!」


いきなり二人の仲間を失ったデッドスカルの者達は、窓から侵入して来たアリシアとメアに注意が向いてしまった、その瞬間、下にいた三人の女達がそれぞれ三人の構成員に迫り、それぞれの武器で殴って打ち倒す。


「ヒィィ!強すぎる!」


「逃げろ!」


「逃すか!」


「そうだよ!、逃げれると思わないでネェェェ!」


傷付けられたメッシュの仇を取る為デッドスカルを潰すつもりのアリシアと、単純に戦いを楽しむシメラの攻撃が逃げる二人の構成員に迫る、アリシアは左手に溜めた雷を放って感電させて気絶させ、シメラは衝撃波を手から放ち最後の一人を吹き飛ばし壁に激突させる事で打ち倒した。


「やったわね、あんた達、良い仕事よ、それじゃこいつらを車で運んで、この倉庫に火を付けて燃やすわよ」


「火なら任せてね〜」


アリシア達は気絶した構成達を縄で手足を拘束し動けなくすると組織間連合に貸し与えられたトラックに乗せる、そしてシメラが倉庫に火を付け、デッドスカルの武器庫であったこの倉庫は燃え始めた。


「まずは一つですね」


「ええ」


アリシアとメアは燃える倉庫を見つける、その時だ、トラックの荷台に乗せた男のうちの一人が呻き声を上げた。


「!」


アリシアは彼に近付きガンブレードを突き付ける。


「くっ」


「殺されたくなければ、答えて、エンジェルズの本部を襲撃した奴等は誰?」


「オルガ、ミレイ、ドゥームの三人だ」


「そう、分かった、話してくれてありがとう」


聞きたかった情報を聞き出せたアリシアは荷台から降りる、そして倒すべき三人の名前をしっかりと覚えるのだった。




組織間連合、デッドスカル構成員回収所


ここは国道二十七号線の近くに組織間連合が臨時に作った捕らえた構成員達を拘束する為の施設だ、組織間連合のエージェント達は敵構成員を捕らえたのならばここに連れて来いと言われている、連れて来られた敵構成員達は取り調べ担当のエージェント達により、情報を聞き出され施設潰し担当のエージェント達に新たな施設の場所が知らされると言う仕組みだ、情報を聞き出し用済みとなった敵構成員は軍に突き出される。


「ほらっ!、早く歩きな!、あたし達にも次の仕事があるんだよ!」


先程アリシア達と共に戦ったエージェントの一人が、中々進まないデッドスカルの者達を急かす、しかし敵の言う事を聞くわけがなく彼等は早く移動しない、結局取り調べ室に彼等を連れて行くのに十分も掛かってしまった。


「全く、ムカつく奴らね、あなた達、今回はありがとね、また一緒に仕事をしましょう」


「うん、また」


今回の仕事は敵構成員達をこの取り調べ室に連れて行くまでが一連の流れとなる、その為キャットベルのエージェント達とはここでお別れだ、アリシア達三人は去って行く彼女らに手を振って別れ、この回収所の中心部に向かう。


「凄いわね、物凄い早さで情報が集まって来てる」


三人が見上げる先には大型の液晶があり、そこにはこの回収所に連れて来られた敵構成員から聞き出した敵施設の場所が次々と表示されて行っている。


敵施設を潰しに行く際は、液晶の下にいる担当官に話しかけて登録をしなければならない、その理由は既に別のエージェントが向かっていた場合、後から来たエージェント達は無駄足となってしまう可能性が高いからだ。


「まだ大型施設の場所は分かってないんですね、分かれば大勢のエージェントやファントムを投入して一気に潰すと言う話ですけど」


「その時は私も参加しろって言われた、ファントムを持ってるのだから当然だけどね」


アリシアが言った通り、大型施設の破壊任務の際はファントム持ちは出来るだけ参加しろと言われている、その理由は大型施設を相手取って戦う際には、強力な火力を持つファントムはかなり有用だからだ。


「それで〜?、次の任務に行くの〜?」


「うん、行く、例の三人を私の手で捕まえたいし」


「もうすぐ夕暮れです、任務を引き受けるだけにして敵施設の様子を見るだけにしましょう、暗くなれば不利です」


「ええ」


アリシア達は担当官に話しかけ、近くの施設の破壊任務を回してもらう、そしてアリシアが車を運転し、その施設に急行する。




国道二十七号線近くの敵施設


アリシア達は高台に車を停め、双眼鏡で敵施設の様子を見る。


「外には誰もいない、でもあの窓の奥を見て、ファントムがある、一部だけだから形式は分からないけど」


アリシアが言った通り外には誰もいないが、窓の奥にハンガーに固定された数体のファントムが見える。


「ギルを連れて来る必要がありますね」


「だね〜、ファントムにはファントムだ〜」


生身でファントムに勝つのは難しい、メアの言う通りいきなり襲撃せずに様子を見るだけにして正解であった、そしてシメラの言う通り一度オルビアの町に戻りギルスを持って来るべきだろう。


「そうね、攻撃実行は明日の早朝よ」


「はい」


アリシア達はもう一度車に乗り込み、ギルを迎えにオルビアの町に戻った。

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