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セブンススタイル  作者: ブレイブ
第四部、七章、友の記憶を戻す旅
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三十二話

遺跡、最下層


GATEとマイは遺跡の最下層にいる。目の前には巨大な扉、この先にGATEの新たな杖がある。


「強力な封印魔法が仕掛けられているわね」


扉に触れるGATEは扉の解析を行い扉に強力な封印魔法が仕掛けられていると割り出した。


「このレベルの封印魔法を盗掘をするような連中に解けるとは思えません、お姉様の新たな杖が今の今までここに誰にも取られずに存在していたのも納得ですね」


「ええ」


GATEは手振りでマイに離れるように示した、それを見てマイは後ろに下がり、それを見たGATEはエリシャディアを右手に持つと左手を横に振るいバスタービットを無数に召喚した。


「吹き飛べ」


冷淡な口調でGATEは目の前の扉に向けて砲撃を行う。GATEの砲撃を喰らった扉は轟音と共に崩れ去り地面に落ちた扉は砂埃を発生させた。


「一撃?・・・、とは流石お姉様です」


バスタービットが無数にある為一撃の部分で首を傾げたマイは姉の腕に嬉しそうに抱き着く。


「油断するな、マイ、部屋の中から魔力を感じるわ、何かいるわよ」


「!、本当ですね、ッ!?」


GATEが部屋の中から魔力を感じ、マイもそれを感じてGATEの腕から離れた所で部屋の中から黒い影が飛び出して来た。マイは慌てた様子でビームサーベルに手を伸ばすがマイがビームを発振させる前に黒い影は二人の目の前にいた。


「派手なお出迎えね?」


GATEは慌てずに黒い影が振るう剣を受け止め。力で押し切る。フラついた黒い影は後ろに飛び退いて剣を構え直す。


「杖を守護する鎧騎士か、中々の強者ね、ふふっかなり遊べそう、マイ?そこで見ていなさい」


「はい、お姉様」


姉の言葉を聞きマイはビールサーベルを腰に戻し後ろに下がる。


「さぁ?鎧騎士さん?、遊びましょう?」


「!!」


GATEの言葉が戦いの火蓋を開けた、鎧騎士はもう一振り腰に備えている剣を引き抜きGATEに斬りかかって来た。


「二刀流か、なら私も」


GATEは敵が二刀流なのを見て自分も二刀流で行こうと思い影の中からフォトンガンブレードを取り出した。そしてすぐにソードモードからガンモードに切り替え、接近してくる鎧騎士に向けて撃つ。


鎧騎士は銃弾を剣で斬り飛ばしGATEの懐に潜るそして剣を振り上げようとするが。GATEはドレスのスカートを振り上げながら足を振り上げ鎧騎士の顔を蹴り飛ばし彼の攻撃を防いだ。


「ふふっ、良かったわね?私の下着を見れて、ああでも?魔物はそんなもの興味ないかしらね?」


GATEがクスクスと笑っている間に鎧騎士は立ち上がり剣を構え直す。反応がない相手につまらなさそうな表情を見せたGATEは今度は彼の懐に潜って剣を振り上げ彼の体を斬り裂く。


「鎧騎士の中身なんて初めて見たわ、本当に空洞なんだ」


鎧騎士の近くで呑気に彼の中身の鑑賞を行うGATE、鎧騎士はそんなGATEに怒りを見せず無感情なまま剣を突き出すがGATEは驚異的な反動速度を見せ左手の剣で弾いて見せた。


「!!」


剣を弾かれ腕が跳ね上がる鎧騎士、GATEはそれを見て邪悪にニヤリと微笑むと華麗な回し蹴りを彼の胴体に差し込んだ。GATEの強力すぎる蹴りは鎧騎士の胴体を貫通する。


「あはは、ごめんなさぁい、お腹に穴を開けちゃった、でもどうせ痛覚なんてないし痛くないから良いわよね?」


GATEの言葉通り鎧騎士はGATEの足を体から引き抜くと斬撃を飛ばして来た。


「ふぅん、斬撃を操れるのね、でもね?同じような事は私も出来るの」


GATEはソードビットを呼び出すと鎧騎士が放った斬撃にぶつけて落とす。


「さぁ?、次は何が出来るの?、私にあなたをもっと見せて?、私をもっと楽しませて?」


自分を楽しませろというGATEの言葉に答えたわけではないが、鎧騎士は左手の剣をGATEに向けて放り投げて来た。


「あはっ!、それで?、どうするの!?」


鎧騎士は左腕を振り上げる。すると剣がGATEの前で爆発した。


「お姉様!?」


マイは爆発に巻き込まれた姉を見て声を上げる。


「あはは!、大丈夫よ!、私にはこんな攻撃は通じない」


GATEは爆発をシールドビットで防いでいた。マイはそれを見てホッと胸に手を当てる。


「さて、たっぷりと私を楽しませてくれてありがとう、もう終わりにしましょう?」


GATEは最初に使ったバスタービットを呼び出すと鎧騎士に銃口を向ける。鎧騎士は狙われているのに関わらずGATEに斬りかかって来る。GATEは斬りかかって来る彼を嘲笑いながらバスタービットからビームを放ち果敢にGATEに挑んだ騎士を跡形もなく消し炭にした。


「楽しそうでしたね、お姉様」


「少し子供っぽかったかしら?」


「はい少し」


「ちょっと反省ね」


姉妹が会話をしている間に部屋の中央が左右に開き台座が出て来る。その上には先端に赤い水晶が嵌められた漆黒の杖が乗っていた。


「これこそ私に相応しい杖、エリスミィア、私の魔力量にも耐えられる強力な杖よ」


GATEは左手に持つガンブレードを影の中にしまうと左手で杖を持つ。すると先端の水晶が邪悪に輝き出し杖はあっという間に邪悪な心を持つGATEを主人として認めた。


「マイ、私の近くに」


「・・・?、はい」


姉に近くに寄るように言われたマイは側に寄る。GATEは右手の剣を影の中に入れてから妹を右手で抱く。そして杖を頭上に向けた。


「フュージョンスタイル発動、そしてスタイルバースト、マイ見せてあげるこれが私の全力よ、そしてメア!、私の力を感じ怯え竦みなさい!」


GATEは杖の先端から全力の砲撃を放つ。強力すぎる砲撃は天井を消し飛ばすだけではなく遺跡を跡形もなく消し飛ばし消滅させた。


「凄すぎますよ・・・、お姉様・・・」


マイは姉の圧倒的な力を見て尊敬した眼差しを送る。その眼差しを感じそして自身の力に確かな自信を持つGATEは満足気な笑みを見せた。




スイールガーデン


「!?」


森の中を進むメア達は突然発生した強力な魔力に驚き魔力が発生した方角を見る。


「これはアリシアの・・・、なんと言う・・・強力な魔力だ・・・」


オーグルは娘が発した強力な魔力を感じ驚愕している。


「あたし達はこんな化け物を説得する為に一度倒さないといけないんだな・・・」


「ええ・・・あの子が負けもしてないのに話を聞くわけがないからね・・・」


仲間達にGATEに本当に勝てるのか?と言う疑問が走り沈黙が訪れる。


「大丈夫ですよ、私達で力を合わせるんです、そうすれば私達は何倍にも強くなれる!、そうやって今のアリシアを倒すんです!」


メアは力強い言葉を発する、それを聞き仲間達は頷き愛理はよく言ったとメアの肩を叩く。


「行きましょう、取り敢えずレベンさんに会いに行きましょう!」


「おう!」




遺跡跡地


「チッ」


GATEは自身の圧倒的な力を感じても怯えて竦まず希望に満ちた表情で街道を進むメアを見て舌打ちをする。


「あの希望に満ちた表情、面白くありませんね、お姉様」


「そうね、その希望を絶望に変えてやる」


GATEはメア達を絶望させる為に彼女達が向かっている方向から向かっているのだと思われるこの国の王都に向かった。





次回、燃える王都

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