第四部、七章、友の記憶を戻す旅プロローグ
魔導船乗り場
「カッコいいよねー魔導船、私も個人所有したいなぁ」
「小型でも二千万ゴールドとなります」
「高っ!?、それは流石に払えないや・・・」
アリシアの口から魔導船の値段を聞いた愛理は耳をペタンとさせ魔導船の購入を諦める。
「まぁまぁ、そのうち父さんに頼んで運転させてあげるから」
「ほんと!、楽しみ!」
魔導船の運転が出来ると聞いた愛理は尻尾をブンブンと振る。メアとシメラはその尻尾の動きを見て可愛いなぁと思った。同時に触りたいとも。
「あの!愛理さん!」
「尻尾触っても良いですか!?」
「君達は通常の人間だから分からないかもしれないけどね?、尻尾を触られるのってお尻を触られるのと同じ事なの、だから嫌」
「えー!ちょっとだけで良いんだよお!」
「だーめ!」
メアとシメラに尻尾を触らせるつもりはない愛理は尻尾を隠すと魔導船に乗ってしまった。
「グヌヌ」
メアとシメラは愛理のモッフモフな尻尾を触れなかったと不満そうな顔をする。
「一つ言うが女同士でも尻を触るのってただの変態だからな?、自覚してるか?お前ら」
シールスはそんな二人にツッコミを入れる。
「この際シールスのお尻でもいいか」
「ですね」
「なんでそうなる!?、そして手を動かしながら近付いて来るな!?、う、嘘だろ!?冗談だよな!?、きゃー!」
メアとシメラに捕まったシールスは二人に尻を撫でられまくる。
(流石私の子猫ちゃん、可愛いわね)
「あなたのじゃないと思うよ・・・」
皇帝アリシアはそんなシールスをアリシアの目を通して満足気に眺めていた。




