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セブンススタイル  作者: ブレイブ
第四部、六章、聖騎士のお仕事と金色の九尾の帰還
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三話、ゴブリンキング討伐編1

馬車


「見てヤギがいるわ」


アリシア達は馬車に乗りチェリノ村に向かっている。馬車の屋根の上に座りグレイの肩にもたれかかって甘えているアリシアは遠方に見えるヤギを指差す。


「この近くに農場があるみたいだからな放牧でもしてるんだろうさ」


グレイはアリシアの肩を抱きながら返答をする。


「その農場にさいつか二人で行こうよ」


「いいな、必ず行こう」


「うん!」


グレイと農場デートの約束をしたアリシアは彼に向けて嬉しそうに微笑みかけた。


「おっ見えて来たぜ、チェリノ村だ」


「ええ」


チェリノ村を見たアリシアはグレイの彼女としての緩み切った顔から聖騎士としての引き締まった顔に変わる。


「みんな、もうすぐチェリノ村に着くわ、降りたら早速チェリノ村駐留の部隊と会うからそのつもりで」


グレイと共に馬車の内部に入ったアリシアは隊の隊長として喋る。


「おう」


シールスがその言葉に頷きニアとシメラとメアも同じく頷いた。



チェリノ村


馬車から降りたアリシア達は村を歩く。


(そこそこ大きな規模の村なのに人が少ない・・・?、もしかして・・・)


村を歩くアリシアは気付く村の住民の数が少ないと。村の様子を見てアリシアはとある可能性を考えたが決め付けるのは早いと思い駐留部隊の話を聞いてからにする事にした。暫く歩くと騎士団の宿舎が見えたアリシアはグレイ達を率いて建物の中に入る。


「ようこそお越しいただきました、聖騎士アリシア様、私の名はチェルズ、今回はお手を煩わせる事になり申し訳ございません・・・」


この駐留部隊の隊長チェルズがアリシアの姿を見るといの一番にアリシアもその元にやって来て片膝を着き挨拶をした。


「まず聞きたい事があるわ、この村もしかして襲撃でもされた?、やけに人が少ないけれど」


アリシアはチェルズにこの村が襲撃をされたのか?とチェルズに聞く。


「我が部隊が駐留していながらお恥ずかしいのですが・・・、ゴブリンキングが率いる部隊に襲撃をされ、・・・住民を大量に攫われてしまいました」


チェルズは悔しそうに襲撃をされた事を認める。


「それで住民を取り戻そうとゴブリンキングに戦いを挑んだけど返り討ちにされたと言うわけね?」


「はい・・・」


「それで?チェルズ隊長、あなたはその失態をどうやって取り戻すつもり?」


「そんなの決まっております!、住民を取り戻す事でです!」


「そうね、その通りよ、ならば早急にこの駐留地のあなたの部下に出陣の準備をさせなさい、私の隊も同行し、なんとしてでも住民を取り戻すの」


「はい!、アリシア様!」


チェルズ隊長は急ぎ部屋から出て行くと部下達に出陣の準備をするように言って回り始めた。


「みんな?、今回は討伐だけじゃなく救援も任務内容に加わった、なら私達はどのように行動をすれば良いと思う?、言ってみて?」


アリシアは教育係りとして部方達に今回の任務でどのように行動をすれば良いか聞いた。


「答えは一つだよね?、ゴブリンを討伐しつつこの村から攫われてゴブリン達に囚われている住民を怪我させる事なく全員救い出す、合ってる?」


「大正解、それが今回の作戦の最優先事項よ」


アリシアはシメラの答えを聞き大きく頷く。


「それでは先に外に出てこの駐留地の騎士達の準備が整うのを待ちましょう、私達も外に出たら装備のチェックをするわ、チェックを怠って自分達が怪我をすれば元も子もないからね」


「はい」


アリシア達は宿舎から出て装備のチェックを始める。


「まずは私、武器はエリシャディアとグラゴン鉱石で作られた剣、鎧はエリシャメイルよ」


アリシアはまずは自分が装備のチェックを口に出しながら行った。


「私の武器はフォトンソードです、鎧はないです」


続いてメアが行う。


「俺の武器はアイアンソードさ」


「私の武器はマジカルソードだよー」


グレイとシメラも行う。


「あたしの武器はボルケードだ」


「最後は私、武器名はナイトメアソードよ」


最後にシールスとニアもこの行い隊全員の装備チェックが終わった。


「オッケー、後はここの隊が出て来るのを待って彼等と共に住処に向かうよ」


「了解」


アリシア達は駐留部隊の準備が完了するのを待つ間の暇な時間を潰す為雑談を始めた。


「なっ?アリシア、あたし達も鎧買った方がいいかな?」


「うーん、好みによるよ?それは、私もこの鎧みたいに軽い鎧じゃないと着てないし」


「私は鎧は必要だとは思いません」


アリシアは防具は必要だと考えるが軽さを重視する。メアは敵の攻撃は避ければ良いと考えている為鎧はいらないと考えている。


「俺も鎧はいらねーかな」


「私は必要だと思うけどお給料が出てからかな・・・」


「私も鎧は欲しいわ、とにかく丈夫なやつ」


「みんなそれぞれなんだな、私もアリシアと同じで軽いのが欲しいよ」


隊の者達でそれぞれ好みが違う、シールスはそれぞれ個性があって面白いと思う。


「今度ニアとシールスとシメラで私の鎧を修理してくれた王都のお店に行こっか、良い鎧沢山あったからさ」


「良いね行こう、名高き聖騎士様で我が隊の隊長のアリシア様が勿論鎧代を出してくれるんっすよね?」


「隊長として自分で買えと命令します」


「んだよケチー」


シールスにケチと言われるアリシアはツーンとそっぽを向く。そうしている間に駐留地の騎士達が出て来たのでアリシアは隊長の元に向かう。


「ふふっ、逃げられましたね」


「ちぇー」


アリシア達は駐留部隊と共にゴブリンの住処に向かう。

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