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セブンススタイル  作者: ブレイブ
第四部、四章、プリンセスアレシア編
228/344

三話

???


「目覚めよ、マイナスよ」


DIVAはアリシア達への監視が一瞬だけ途絶えた事を不審に思いプラスには謹慎を言い渡している為、下界に送る新たな刺客を作ったその名はマイナス、メアのデータを元に作った存在である。


「おはようございます、父様」


目覚めカプセルから這い出たマイナスはDIVAの前で片膝を着きこうべを垂れる。その性格はアリシアに似せ過ぎた為反抗をしてしまうプラスと違い、メアを元にした時点で多少は似てしまうのは仕方ないがそれでも出来るだけ似ないように性格に変更を加えてある。


「お前の役目、分かっているな?」


「はい、謹慎中のお姉様に変わりリィターニアと

私のオリジナルの監視をする事です」


DIVAに自身の役目について尋ねられたマイナスは温厚な表情をしているメアと違い冷淡な印象を受ける表情のままアリシア達の監視をする事が自身の役目だと言った。


「うむ、それでは頼んだぞマイナスよ」


「はっ、それと父様」


「なんだ?」


「私は最初からメアリを越える力を持って作られました、しかし父様が作ったこの世界を壊させない為にもオリジナルから力を奪い取りますか?」


メアから力を奪い取っておけば脅威は完全になくなる、その為マイナスはメアから力を奪い取るかどうかを聞いた。


「あの世界にも一人くらいは俺に少しは対抗出来る者がおらぬと楽しめん、後は分かるな?」


「承知しました、彼女の力を奪い取らず彼女とリィターニアの監視を開始します」


「うむ」


「それでは行ってまいります」


マイナスはDIVAに会釈をするとアリシア達の監視をする為転移して行った。




アリシアとメアの客室


ゴロリゴロリとアリシアとメアはプレミリカ王国に到着するまでの暇な時間をゴロゴロしながら過ごしている。


「平和だねぇ」


「ですよねー」


柔らかいベッドの上でゴロゴロするのは至福である、実際にアリシアとメアの顔はその心地良さに蕩け切っている。その時だ部屋のドアを開けて鎧を着てないリーリナが入って来た。


「する事ないなら腕試ししましょう、一戦やらない?」


「良いわね、リーリナとは一回やってみたかったの!」


リーリナからのお誘いを受けたアリシアはパッと立ち上がると鎧を着込み二本の剣を左右の腰に装備すると準備完了と腰に手を当てる。


「それじゃ行きましょうか、メアリも寝間着から着替えてついてらっしゃいよ?」


「分かってます」


メアは寝間着を脱ぐ。


「ちっさ・・・」


リーリナはメアの胸元を見て思わず言葉に出てしまう。


「ええ!ええ!小さいですよぉ!?、なんか文句ありますぅ!?」


リーリナの言い方が言い方であった為、流石のメアでもキレた。プリプリと怒りリーリナに迫って行く。


「まぁまぁ」


アリシアはまぁまぁとメアを宥める。


「おっぱいデカいあなたに宥められると更にムカいついて来ました、オリャー!」


メアは何故かアリシアに襲いかかる。


「何で私ぃ!?」


理不尽にメアに襲いかかられたアリシアは楽しそうな顔でメアから逃げ回る。


「ふふっ、仲のいい事」


「フッ、捕らえましたよ!」


リーリナが楽しそうに追いかけっこを始めたアリシアとメアを微笑ましげに眺めていると、メアにガッチリと後ろから胸を鷲掴みにされた。


「・・・!?、もしやアリシアに先に攻撃を仕掛けたのは・・・」


「そう!リーリナさんの胸を揉みしだく為のブラフです!」


「や、やられた・・・!、ちょっ!?歳上相手に何やって!、この!」


この後メアはリーリナの胸のアリシアの物とは違う感触を全力で楽しんだ。



デッキ


アリシアとリーリナとメアがデッキにやって来た。


「アリシア、あの子何であんなにテクあるのよ・・・」


「・・・もう一人の私の胸も触りまくってたって自慢してたし、私のも触りまくってるし・・・、まぁそう言う事・・・」


「どれだけおっぱい好きなのよ・・・、あれね?自分にないからね?」


「もう一回揉みしだいてあげましょうか?」


メアがリーリナの顔を見てニコニコしながら首を傾げる。リーリナはそれを見てヒッ!と言ってアリシアの背後に隠れる。


「メーア?、そろそろやめなさぁい、リーリナさんのトラウマが更に増えちゃうでしょ?」


「分かってますよ、冗談です冗談」


冗談と言いつつメアはリーリナを獲物を見るかのような目で見ている。アリシアは感じたメアの目を見てリーリナがプルプル震えているのを。


「リーリナさん、手合わせするんでしょ?、やろう?」


アリシアはリーリナにトラウマを一時的にだけでも忘れさせてあげる為手合わせをしようと言い剣を引き抜いた。


「え、ええ!、そうね!やりましょう!」


メアの獲物を見る視線から逃れるように背を向け剣を引き抜いた。


「ええ!」


「いっくわよ!」


アリシアとリーリナは同時に剣を解放する。


「解放エリシャディア!!」


「起きなさい!アクアカッター!」


「ウェンポンビット!」


アリシアは先手として剣をリーリナに向けて飛ばす、リーリナは地面から迫り上がる激しい水流で飛んで来た剣を防ぐ。


「はぁぁ!」


アリシアは地面から迫り上がる水流をその身で突破しリーリナに接近する。


「っ!?」


その瞬間アリシアの顔の真横を水の弾丸が通り過ぎた。


「私の必勝パターンなのよ今の、水で先が見えないのに突っ込んで来る敵の頭を撃ち抜くってね」


「ふふっ、私だって」


「あら?」


アリシアはリーリナの背後を指差す。そこには水で弾かれた後にどうにか立ち直り移動した剣が首元を狙い浮いていた。


「流石は最年少で聖騎士になっただけはあるわ」


「あなたこそその経験の豊富さ、凄いと思う」


アリシアとリーリナは互いに互いを評価し合うと戦闘を再開する。



プレミリカ王国


魔導船がプレミリカ王国に到着した、王を先頭にし一行は船を降りる。するとアリシアの姿を見て一人の少女が駆け出し抱き着いてきた。


「ようこそ!聖騎士アリシア!待っていたわ!」


(私と同じ顔!?)


(アリシアやその家族以外とこんな事があるなんて・・・)


抱き着いて来たのはプレミリカ王国の姫アレシアだった。アレシアはメアの姿を見ると彼女にも抱き着く。その表情には初めて話す同年齢の二人と必ず友達になると言う決意が見える。一方のアリシアとメアはアレシアが自分達と同じ顔な事に驚き硬直するアレシアも同時に動きが止まった。


「こらアレシア、はしたないだろう・・・、お、同じ顔だと!?」


王も同時にアリシア達を見て三人とも同じ顔なのに驚く。


「・・・同じ顔が三人もいるこんな光景、これから先も絶対に見れないと思うわ・・・」


「うむ・・・」


リーリナと王は硬直した三人の同じ顔の少女と王が再起動するまで待つ。

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