第一部三章、アリシアのファントムプロローグ
アリシアとメアの部屋
「アリシア〜?、そろそろ灯りを消してくれませんか?」
「んー?、もうちょっと〜」
「そう言って三時間経ったんですけど・・・」
「マジ?」
「マジです」
ギグルス国首都アーシアからオルビアの町に戻ってから三日が経った、あれからずっとウキウキワクワク状態なアリシアは、町のファントムショップに行き、武器や改造パーツの最新カタログを貰って来て、どんな武器を買おうかどんな改造をしようかと考えており、こうしていつのまにかかなりの時間が経ってしまっていることが多い。
そんなウキウキワクワク状態の割には仕事の際にはシャンとしており、真面目に働かないのならともかく、真面目に働いている為メアも怒るに怒れない状態である。
「明日も仕事があるんですからもう休みましょう?、ほらベッドに入って?」
「えー・・・、もうちょっとぉ〜」
「だーめーです!」
「ムー」
メアはアリシアの腕を引っ張り一緒にベッドの中に入る。
「明日の仕事ってなんだっけ?」
「南の橋の近くに現れた魔物の退治です」
「あの橋かぁ、ちょっと遠いわね」
「ですね、まったまにはゆっくりと外を歩くのも良いじゃありませんか」
「そうね、最近は気持ち良く晴れてくれるし、それじゃお休み」
「はい、お休みなさい」
数分後、ベッドの中での会話を終えた二人の少女の静かな寝息が聞こえ始めた。




