表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
セブンススタイル  作者: ブレイブ
第四部、三章、オルボーフ盗賊団編
217/344

五話

王都アルトシャルセン


アリシアとメアそしてシームシが街を走る。


「アリシア!、国立銀行ってどっちなんですか!?」


「・・・シームシさん!どこ!?」


(そう言えば聖騎士になってまだ一週間程でしかもこの街には偶に遊びに来る程度でしたね・・・、聞く相手を間違えましたごめんなさいアリシア・・・)


「こっち!、ついて来なさい!」


メアの脳内謝罪が虚しく響く中シームシがアリシアとメアを率いて国立銀行に近付いて行く。


「はぁはぁ・・・着いたわ!」


五分後、全力疾走なシームシと軽いジョギングペースで走っていたアリシアとメアは国立銀行の前に辿り着く。国立銀行の前には人だかりが出来ていた。


「そこのあなた!ちょっと良いかしら!」


アリシアは人だかりの一番端にいる男に近付き話しかける。


「あ、アリシア様!?」


「はいはいアリシア様です!、そんな事より中はどうなってるの?、状況を話して!」


「ち、地下きら突然オルボーフ盗賊団の奴等が現れて、銀行を占拠しました、そして俺らを追い出して入り口を封鎖したんです」


「・・・流石名高い盗賊団、人質を取りもし殺してしまったり怪我をさせてしまえば余計な罪状が付く、だからこそ人質を取らないのですね」


「そして敵が突入して来ても追い返せる程度の十分な戦略を持っていると言う自負なのでしょうね、こういう敵は厄介よ、アリシアとメア」


オルボーフ盗賊団を厄介な敵そう評したシームシ、アリシアとメアはその言葉を聞き顔を見合わせ合うと自身有り気な表情を見せる。


「私達だってシームシさん」


「十分な実力を持っていると自負しています、だから!」


「必ず銀行をオルボーフ盗賊団から解放してみせる!、だからそこで見ていなさい!私とメアの力をね!」


シームシに向けて銀行を解放して見せるそう宣言した二人は銀行に向けて走って行く。


「ふふっ、本当に出来るそう思わせてくれる子達ね、宣言をしたのならば私に見せてみなさい、たった二人でオルボーフ盗賊団に占拠された銀行を解放する姿を!」




アルトシャーニア国立銀行


アルトシャーニア国立銀行、アルトシャーニア王国の全てのゴールドの出発点、所謂アルトシャーニアの心臓部である。その心臓部を占拠したオルボーフ盗賊団のメンバーは後はいくつも出口がある水路を通り脱出をした後合流地点で落ち合うだけである為、勝利を確信した様子だった。


「へへ!、大金が手に入る!、これで一生うまいもんが食えるぜ!」


「それだけじゃねぇよ、女も買い放題だ!」


「ヒャッハァ!、最高だなぁ!」


勝利を確信した男達は楽しそうに笑い合う。その時だった一人の男が堅く閉じられた厚い鉄製の扉に亀裂が走るのを見つけた。


「お、おい!、扉に!」


男は仲間に警告をしようとした。その前に亀裂が扉全体に走り扉が弾け飛んだ。


「聖騎士アリシアと!」


「その側付きメア!」


「「参上!」」


扉を破壊し銀行内に入って来たアリシアとメアは名乗りを上げた。


「ほぉーう?、新人の聖騎士ちゃんじゃねぇか?、今日はどう言ったご用件で?」


新人の聖騎士であるアリシアを完全に舐め切っている男がニヤニヤとした笑みを見せながらアリシアに近付く。


「こう言う事よ!!」


アリシアは近付いてきた男を蹴り飛ばし一撃で気絶させた。


「テメェ・・・、分かってんのか?、ここには百人の構成員がいる、その数にたった二人で勝てるとでも思ってんのか?」


男が蹴り飛ばされたのを見て肩に紋章を付けた男が前に出て来た。


「勝てますよ、外で約束してしまいましたし」


「ええ、あなた達こそ自分の身の心配をしたら?そこでノビてるそいつみたいになりたくないのならね?」


「女の癖に良い度胸だ、流石は聖騎士様って事か、お前らぁ!!オルボーフさんの手を煩わせずに、この生意気なクソアマ共をぶっ殺しちまえ!!!」


「「おお!!」」


ゾロゾロと集まって来るオルボーフ盗賊団の構成員達、紋章の男の言葉はハッタリではなさそうだ。


「あらあら?いっぱいいるわよ?、メアさん」


「そうですねぇ、なら?どうします?、アリシアさん?」


「全員倒すに決まってんじゃない」


「ですよね、なら!」


「全員倒してやろうじゃないか!」


「はい!」


キン!、アリシアとメアが剣を合わせあった音と共に男達がアリシアとメアに向けて迫って来る。対するアリシアとメアは動かない。


「今です!」


「ええ!」


男達が至近距離にまで迫って来た所でアリシアとメアは真上に向けて大きく飛ぶ、飛んだ二人は真下に向けて剣とガンブレードから銃弾を撃つ。


「一気に十人も!?」


「ひ、怯むな!、数では圧倒的に勝っている!」


男達は一瞬怯むがすぐに立ち直り二人に攻撃を仕掛けて来る。


「私が防ぐ!」


アリシアが四方八方から飛んで来る攻撃を周囲に召喚した盾で防ぐ。


「私が攻撃をする!」


そしてメアがゼロブレイカーを振り回し一気に薙ぎ倒す、残り75人。


「たった二人になにしてんだぁ!、負けたら俺らは終わりなんだぞ!」


聖騎士が来たと言う事は確実に他の騎士を呼んでいるつまり負ければ全員が逮捕である。その為オルボーフ盗賊団にとって負けられない戦いであり紋章の男は部下達を奮い立たせる為叫ぶ。


「おおお!」


紋章の男の言葉を聞き奮い立った大男は巨大な剣を振り上げ振り下ろす。


「ッ!」


避けられないそう判断したアリシアは今まで抜いていなかったもう一方の剣を引き抜き二刀流となる。そして大男が振り下ろした剣を受け止めて見せた。


「はぁぁ!!」


そして二本の剣を光り輝かせ大剣を振り払った。そして回転斬りを放ち大男を斬り伏せる。


「嘘だろ!?、オラバ以上のパワーなのかよ、あんなガキでしかも女なのに・・・」


「これが・・・聖騎士・・・」


ひ弱な少女に見えるアリシアが発揮する強力なパワーに怯んだ男達は徐々に怯え始める。敵の怯えを敏感に感じ取ったアリシアとメアは。破竹の勢いで男達を薙ぎ倒して行き。たった十分で百人抜きをしてみせた。


「はぁぁ・・・」


「ふぅぅ・・・」


百人抜きをした二人はたった一人となった紋章の男を睨む。


「クソが!」


負けを認めない男は駆け出すとアリシアとメアに迫る。


「ツインエリシャブレイド!」


「ゼロブレイド!」


アリシアとメア二人の少女の剣が紋章の男の剣を破壊し紋章の男の体を斬り裂く。大ダメージを負った彼は力なく倒れた。


「さぁ次は大ボスだメア」


「ですね、行きましょうアリシア」


「ええ!」


アリシアとメアはオルボーフがいると思われる金庫に向かう。




金庫


ここはアルトシャーニア国立銀行の金庫、沢山の札束や金塊が積み重なれている。


「やってくれたなぁ嬢ちゃん達、ここまでやってくれたのはお前達が初めてだぜ?」


「悪事をすればいずれ裁かれるこの世界はそうなるように出来ているの、あなた達にとって今日だったってだけよ、あなたの仲間は全員が倒れたわ、残りはあなただけ、どう?降参したら?」


「断る、俺さえ無事なら幾らでもやり直せるからな、しかしここまでやってくれたお前らは気にいらねぇ、だからよぉ!ここから離れる前にお前らを殺してやるぜ!、覚悟しな!解放!ボグフディーノ!」


オルボーフは紅い剣ボグフディーノを解放する。その瞬間刀身から電動ノコギリのように回転し始めしかも回転する刀身に火が灯った。


「さぁかかって来な!、お前らを俺の剣で斬り刻んでやるよ!」


オルボーフとアリシアとメアの戦いが始まる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ