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セブンススタイル  作者: ブレイブ
第三部、四章、Mary
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一話、七将軍

メイルス国、首都


ここはメイルスの首都の国会議事堂、その一室には九人の男女がいた、その内二人は大統領メルオルとその相談役ジューベルだ、残る七人は七将軍と呼ばれる者達で、セブンジェネラルズと呼ばれている。


「メルオル様?、私達を呼んだ理由はやはり皇帝アリシアがここに近付いているからですの?」


一の将、ヘルレサが帝国がこのメイルスに近付いているから、セブンジェネラルズをこの首都に集めたのか?と聞いた。


「そうだ」


ヘルレサの言葉を聞いたメルオルは頷いた。


「そうかそうか、ならば久し振りの戦じゃなぁ?」


「そうなるな」


「おうおう!、内乱鎮圧戦以来の戦争じゃ!、滾るわい!」


二の将、ゴルハボズが戦争が近付いていると聞き、拳と拳を合わせた。


「相変わらず、戦いが好きだねゴルハボズは、僕は交渉をして引いてもらうべきだと思っているのに・・・」


三の将、チームニは帝国軍と交渉すべきだと言う。


「それは無理よチームニ、帝国は一度始めた戦争をやめたりはしない、そう言う国よ、あなたも知っているでしょう?」


「知っているさ、それでも・・・」


四の将、ダリアはチームニの意見を聞きそれは無理だと否定する、チームニはそれでも交渉をしようと言いかけたが・・・?。


「無駄な行為に時間を割いている暇はないよ、チームニ、それならば作戦を考えた方が良い」


「・・・、そうだね、すまない・・・」


五の将、アダズにより遮られ作戦を考えた方が良いと論された、チームニはその言葉を聞き力なく頷く。


「はっはっは!、そう怯えるなチームニ!、我が国は帝国が動きを見せる事を想定し長きに渡り準備をして来たではないか!、十分にやり合えるし勝てるさ!」


六の将、ホーエンは豪快に笑いながら、帝国との戦いを勝てると言いのけた。


「そう、全ては帝国との戦いの為の準備、新型ファントム開発も、バトルシア人を捕らえ改造したのもだ、そして秘策ある」


七の将、セブンジェネラルズのリーダー、グレイルが秘策と言った瞬間、メルオルも自信ありげに頷いた、彼等の秘策とは一体?。


「改造バトルシア人達の準備も完了しておる、セブンジェネラルズの各部隊に500人ずつ割り当てよう」


改造バトルシア人の準備が完了していると言ったジューベルの含み笑う顔を見たグレイルは、彼がまだ何か隠しているのだろうと思い、その隠し事は自分達には使われず、彼自身の為に使われるのだろうと思ったが、何も言わなかった。


「それでは、時間がない、早急に会議を進め、各部隊を配置せねば!」


メルオルとジューベル、そしてセブンジェネラルズによる会議が始まった。



皇帝の飛空艇


「放て」


椅子から立ち上がり、アリシアは腕を払いながら何かの兵器の発射命令をする、すると天に激しい光が起こり、巨大すぎるビームが天から降り注いだ、その目標はメイルスの首都であった。


「目標に着弾」


観測士がビームが首都に直撃したと伝えて来た、しかしアリシアはそれで椅子に座ったりはしない、世界第三位と呼ばれる国がこの程度の攻撃で潰れる筈がないと思ったいるからだ。


「も、申し訳ありません!陛下!、着弾はしたものの敵首都は健在!、防護フィールドを発動させ、我が方の衛生兵器を防いだようです!」


「謝らなくて良いわ、この程度の攻撃を防がれるのは想定済み、こんな物ただの小手調べよ」


「は、はい・・・」


普段の彼女よりも更に邪悪な雰囲気を漂わせているアリシアに、謝らなくても良いと言われた、観測士はホッと安心する。


「今の攻撃は宣戦布告と同義、敵はすぐに攻撃をして来るでしょう、全艦アテナ部隊を六小隊ずつ発進させなさい、まずは敵地に上陸し、陣を取る」


『はっ、アテナ部隊出撃!』


アリシアの命令を聞きアテナ部隊が出撃をして行く、しかし先頭の部隊が上陸を果たそうとしたその瞬間、無数のビームによりアテナが蜂の巣にされ爆発した。


「早速来たのね、セブンジェネラルズ、あのマークは・・・、臆病者のチームニ将軍様じゃない」


敵部隊の飛空艇の旗艦に付けられたマークを見てアリシアは彼の艦と通信を開く。


「ふふっ、部隊が全滅してもその逃げ足の速さで逃げ切り続けて来たと言うあなたの滑稽さ、あはっ、見せてもらおうじゃない」


「ぜ、全軍後退!、帝国軍をあそこまで引きつけるんだ!」


通信を繋いだアリシアはチームニを挑発する、チームニは通信を切ると部隊に後退を命じた。


「罠だぞアリシア、乗るのか?」


「大事な部下達をわざわざ死なせるわけがないでしょう?、全軍砲撃、目標地点は敵部隊の後ろよ」


アリシアの命令を聞き、帝国側の飛空艇は一斉に砲撃をした、砲撃は一見何もない地面に着弾する、すると大爆発を起こした、アテナ部隊がこのまま敵軍を追って進軍していれば、敵の背後を捉える前に全滅していただろう。


「くっ!、全部隊反転!、攻撃開始!」


作戦の失敗を受けチームニは帝国軍を誘う為に敵に尻を見せていたメイルス軍部隊を反転させる、そして、大爆発が起こった事により、焼け焦げている大地で、帝国のファントムとメイルスのファントムがぶつかり合った。


「アリシア、俺達は?」


キースが自分達は何をするのかを聞いて来る。


「そうね、臆病者が逃げないようにあの旗艦の後ろにお姉ちゃんと一緒に回り込んでくれるかしら?」


「了解した」


アリシアはキースとエリシアにチームニの逃げ先を塞ぐ役目を任せ、了承したキースとエリシアは出撃をしすぐに海に潜る、暫く海路を進み敵のレーダー範囲から抜けてから大地に上がり旗艦の後ろに回り込むつもりなのだ。


「続けて三分後に追加の部隊を出撃させなさい」


「はっ!」


足を組み肘掛を使い頬杖を着く少女は、目の前の戦場を冷酷に見つめる。

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