表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
セブンススタイル  作者: ブレイブ
第三部、二章、DIVAを求めて
158/344

三話、スペースコロニー

宇宙


四度目のワープをした皇帝の飛空艇は、連続で四回以上のワープをするとエンジンがかなりの高温となってしまい、オーバーヒートしてしまう為、一度エンジンを切り、エンジンが冷えるまでの暫しの間宇宙空間に停泊している。


「見ろアリシア本当に綺麗だ」


「そうね」


アリシアは姉と共に、宇宙空間を眺めている、目の前に広がる宇宙には様々な星々の光が輝いており、思わず見惚れてしまうほどに美しい。


「これからDIVAと相対する時、本当に注意してくれよ?、アリシア、初めて会ってから経った一年で私に妹を失わせてくれるな」


「分かってる、私の体を狙っていると言うのならば、策を考えるのは普通よ、大丈夫、この日の為に考えてあるわ」


策はあると言い自身有り気な表情を見せるアリシア、その表情に説得力はあるが不安なエリシアは妹の手を強く握ってから、妹が考えた策について聞く。


「それは一体どんな物だ?」


「良いわよ、話してあげる」


アリシアは姉に自信が話した策を話し、その後側近達にも同じ事を話した。





エンジンの冷却が終わり、再び宇宙空間を進み始めた飛空艇は三度のワープをしDIVAが居る筈である空間にやって来た。


「・・・ここに居る筈よね?、アイリーン?」


「お待ちを」


自分の名を呼んだアリシアに待つように言ったアイリーンは、目を閉じ周囲の魔力を探る、すると一方にゼロの魔力が流れて行っているのを感じ、目を開けた。


「前方にゼロの魔力が流れて行っていますわ、お母様」


「分かったわ、キース?、砲撃を」


「オーライ」


キースは前方の一見して何もない空間に飛空艇の全砲門を発射した、すると何もない空間に攻撃が着弾し、激しい爆発が起こる、数秒遅れて巨大なスペースコロニーが姿を現した。


「光学迷彩か」


「それもこれだけ巨大なコロニーを覆えるほどの・・・」


エリシア達は巨大なスペースコロニーを覆えるほどの光学迷彩を発生させることが出来る、DIVAの力に驚く、アリシアの世界での光学迷彩で覆えるのは精々、アリシア達が乗る飛空艇全体を覆うくらいであり、これだけ巨大な建造物を覆えるほどの技術力はないのだ。


「フン、この程度で驚いているようでは、DIVAを手に入れる事なんて出来ないわ、早速、中に侵入するわよ、ファントムでね、アイリーンは私のゼウスに乗りなさい」


「はい」


DIVAの力を見ても怯まないアリシアは側近達にファントムで出ると伝え、部屋から出て行く、側近達は皇帝の後を追い、自身のファントムに乗り込み、宇宙空間に繰り出した。




「アリシア!、敵襲だ!」


アリシア達が飛空艇から出撃しスペースコロニーにアプローチしようとしていると、スペースコロニーから、複数の戦闘機が飛び出して来た、接近してくる不穏分子をスペースコロニーは排除しようとしているのだろう。


「戦闘開始、落とされるな」


ゼウスに乗るアリシアは戦闘開始だと告げ、迫る戦闘機にビームを放った、ゼウスが放ったビームは正確に戦闘機を撃ち抜き戦闘機は爆発した、それを見るに問題なくアリシア達のファントムの攻撃は通じるようだ。


「分かってるさ!」


先手を切った皇帝に続きキースが攻撃をする、機体各部のハッチを開いたキースのアテナは全身からミサイルを放ち、多数の戦闘機を撃破した。


「見て!、複数機で集まって何かしようとしているわ!」


ニアの言葉を聞き前方を見ると、戦闘機達は三機ずつで集まり、何かをしている、それを見てアリシア達が様子を伺っていると、三機ずつ集まった彼等から恐ろしい出力のビームが発せられた。


「くっ!、当たるなよ!、回避しろ!」


アリシア達はかなりのスピードで迫るビームをギリギリで避ける、アリシアは避けつつも前に進み三機集まった戦闘機に接近すると、ビームで撃ち抜き撃破する、エリシアもそれに続き、近接武器しかなくこの戦況では武装的に不利なニアは控えめな動きだが、二人について行く。


「こいつらに構う必要はない!、突破しコロニーの中に入るわよ!」


そう、この戦闘機達の目的はアリシア達の行く手を阻む事、ならばいつまでも構う必要はない、撃破しつつ突破しコロニーの中に入れば良いのだ。


「火力なら俺の機体に任せろ!」


火力なら任せろと言うキースの機体のバックパックから五つのビットが飛び出す、ビットは輪の形に集合するとビームの力場を作る。


「いっけよ!」


そこにキースはビームを撃ち込んだ、すると何十倍にも増幅されたビームが力場から発生し、戦闘機を撃破しながらコロニーに向けて突き進み、コロニーに着弾し、大きな穴を開けた。


「やるじゃない!キース!、あの穴から中に侵入するわよ!」


「ああ!」


キースが切り開いた空間を戦闘機達が埋まる前に、アリシア達は戦闘機達の攻撃を避けながら突っ切り、キースが開けた穴からコロニー内部に侵入する、戦闘機はそれでも追って来てコロニー内部に侵入しようとするが、アリシアはその前に魔法で開いた壁を埋め、止まりきれなかったのか、外から連続して爆発音が聞こえて来た。


「侵入成功ね、さて、探索を始めるわよ」


「了解」


コロニーへの侵入を果たしたアリシア達は、排気口に見える円型の通路を進み始めた。



スペースコロニー内部


排気口らしき円型の通路を進み続けていたアリシア達の前方に光が見えて来た出口だ、排気口から出ると、怪しい機械が点滅する広い空間に出た。


「この機械全てが、自己構築をする為に必要な物なのだろうな」


「恐らくね」


無機質な機械を眺めながら進んでいると、足元に人でしか入れないサイズのドアが見えた。


「これだけ広い空間なのに、あれだけ小さなドア、進んでみる価値しかないわよね」


「そうですわね、魔力を探ってみた所あの先にこのコロニーに集まっているゼロの魔力が流れて行っています」


「よし酸素はある、機体から降りるわよ」


生物が訪れる事を想定しているのかこのコロニー内部には酸素がある、その為問題なく行動が出来ると判断したアリシアはドアの前に機体を立たせると、ハッチを開き地面に降り立った、側近達も機体から降りてアリシアと合流する。


「何が現れるか分からない、常に戦闘の準備をしておきなさい、良いわね?」


人が入れるサイズのドアを開ける前にアリシアは側近達の顔を見て、戦闘準備をするよう言った。


「分かっている」


接近達はアリシアの言葉を聞き頷く、それを見てからアリシアはドアに近付くと、プシューと言う音と共にドアが開く、ドアの先は通路のようだ、アリシアは側近達の顔を見て頷いてから、通路の中に侵入した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ