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セブンススタイル  作者: ブレイブ
第二部、六章、ノースフィアとの戦い編
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十四話、アリシアVSピーナとエルセーム

ノーワンズホール


アトリーヌ帝国皇帝アリシアとノースフィアの幹部ピーナの剣がぶつかり合う。


「はぁぁ!」


アリシアがスタイルバーストを発動させても身体を強化されたピーナのパワーをアリシアを上回っている、ピーナはアリシアを無理矢理に押し切った。


「チッ!」


ピーナに押し切られたアリシアは後方に倒れて行くが、それを利用しピーナの顔を蹴り上げた、そして左手を地面を叩き宙に飛び上がると着地し剣を構える。


「流石だな!皇帝!」


ピーナを蹴り上げ倒れさせたアリシアをエルセームは流石だと言う、そして手に持った杖から無数の高速の魔法弾を飛ばして来た。


「見える!」


スタイルバーストにより動体視力すら強化されているアリシアには、エルセームの魔法弾はスローに見えた、魔法弾の動きを目で追いながら走るアリシアは確実に体に当たる魔法弾のみ剣で弾き、エルセームの懐に潜り込んだ。


「しまっ!」


「エルセーム!」


ピーナがアリシアに懐に潜り込まれたエルセームを突き飛ばし、ピーナはアリシアの斬撃を大剣で受け止めた、しかし崩れた姿勢でピーナはアリシアの強力な斬撃を受け止めた為、フラついた。


「ダークライジングブレイド」


メアを傷付けたピーナに一切の容赦をするつもりのないアリシアは、追撃として闇と雷の斬撃を振るう、その斬撃はピーナの胴体を大きく斬り裂く。


「あぁ!?、うぁぁ!」


胴体を斬られたピーナの脳裏に走ったのはこのまま攻撃を繰り出さなければ負けると言う事だった、グッと足を踏ん張らせ剣を強く握ったピーナは大剣をアリシアに向けて突き出す。


「くっ!」


体に大剣が突き刺さる直前に反応したアリシアは剣で大剣を逸らす。


両者の距離がグッと縮まり至近距離で睨み合った二人の少女は同時に動くが、先に攻撃が当たったのは適当に左腕を振るったピーナの攻撃だった、適当と言えど強化されたピーナの一撃は強烈であり、アリシアは吹き飛ばされ近くの岩に激突する。


「まだ・・・だぁ!」


壁に激突したアリシアの視界にアイリーンに治療されるメアの姿が入った、その姿を見たアリシアはメアを傷付けた相手であるピーナへの怒りを再び燃え上がらせ己を奮い立たせると、影の中から取り出した杖からブラスターを放つ。


「くっ!?」


「ピーナ!」


影に激突したアリシアにトドメを刺そうと迫っていたピーナは迫るブラスターに対しての有効な手段を持っていない、慌てて立ち止まり大剣を盾にして防禦しようとしたが、彼女の前にエルセームが入った。


「何をして!?、エルセーム!?」


「言っただろう、守ると・・・」


エルセームがピーナに言葉を告げた瞬間、エルセームはピーナを射線から突き飛ばしブラスターに呑まれ消滅した。


「エルセーム、エルセームぅぅぅ!、よくもぉぉぉぉ!!」


皇帝に更に仲間を殺されたピーナが怒りの叫び声を上げる。


「メアを傷付けたお前が叫ぶな!」


「黙れぇぇぇ!」


ピーナの高速の斬撃がアリシアに迫る、アリシアは杖でその斬撃を防ぐが、杖が左手から弾かれる、アリシアは弾かれた杖など気にせず剣を振るい、ピーナの左腕を奪った。


「あぁ!、ううう!」


左腕を失った痛みに耐えながら、ピーナはアリシアに頭突きを喰らわせ怯ませた、そして桃色の魔力を込めた斬撃を放つ。


「これでぇぇぇ!」


ピーナの全てを掛けた最後の一撃、強力な頭突きを喰らい視界が定まっていないアリシアは、避ける事は出来ないと判断し、縦に振るわれる斬撃に合わせ、横振りに魔力を込めた斬撃を放った。


漆黒の雷の斬撃と桃色の斬撃は交わり合い弾けた、そして・・・。


「あっ・・・」


今の一撃に全てを掛けていたピーナは前のめりに倒れて行き、余力を残していたアリシアは邪悪に微笑むと、ピーナの心臓を刺し貫く。


「強かったわ、認めてあげる」


「くっそぉ・・・」


アリシアに心臓を刺し貫かれたピーナは悔しそうに涙を流しながら倒れる、その命を散らした彼女はエルセームが先に逝っている天にへと登って行った。



「アイリーン、メアは?」


ギリギリの勝利であり、ダメージを喰らいすぎているアリシアは足を引きずりながらアイリーンに近付き、メアの容体を聞く。


「ふふ、ご自分でご覧になって下さい」


治療をしていたアイリーンはメアから離れる、するとメアが起き上がった、それを見てアリシアはメアに飛び付く。


「メア!、この馬鹿!、心配させて!」


「あはは・・・、ごめんなさい・・・」


メアは抱き着いてきて涙を流すアリシアの頭を優しく撫でる。


「私はもう大丈夫です、だから泣かないで下さい」


「何よ人が折角心配して泣いてあげてるのに」


「だってこうしている間にもジューベルに逃げ出されるかもしれませんよ?」


「!、そうね、あいつを逃すわけにはいかないわ」


ジューベルの名を聞きメアから離れたアリシアは、メアに向けて優しく微笑むと、手を差し出した。


「行こうメア、この戦いを完全に終わらせに」


「はい!、アリシア!」


「私もお伴します!」


メアもアリシアに微笑み返し、差し出された手を取ると立ち上がると、アリシアとアイリーンと共に本場の中に入って行く。




ノースフィア本部


三人の少女は圧倒的な速さで本部内の兵士達を打ち倒しながら突き進み、本部の最奥地までやって来た、そこにはジューベルがいた。


「会いたかったわよ、ジューベル!、お父さんとお母さんの仇!」


アリシアはジューベルの姿を見るなり、拳から魔法弾を放ちジューベルに命中したかと思われたが、魔法弾はジューベルの体を通り抜けた。


「なっ!?」


「クク、ホログラムだよ、皇帝、私は既にここにはいない」


ジューベルはホログラムの自分を攻撃し、驚いた顔を見せたアリシアを嘲笑う。


「どこ!、アンタは今どこにいるの!、今すぐ殺しに行ってやるから言いなさい!」


「言うわけなかろう、そして、お前の顔を見るのも今日が最後だ!、いでよ!、レギルス改!!」


ホログラムのジューベルが叫んだ瞬間、奥のハッチが開き、そこから赤く装甲が塗られたレギルスが現れた。


「ククク、これはお前が知るレギルスとは次元が違う性能を持つ機体だ、流石のお前でもこの機体に生身で勝てるわけがない!、ここで死ぬが良い!」


「はっ!、アンタを殺すまで死んでたまるものですか!、行くわよ!メア、アイリーン、あのレギルスを倒してやりましょう!」


「はい!」


「分かりましたわ!」


アリシア、アイリーン、メアとレギルス改との戦いが始まる。

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