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セブンススタイル  作者: ブレイブ
第二部、六章、ノースフィアとの戦い編
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四話

アクアマール国、マルンアロンの町近く


ここはアクアマール国のマルンアロンの町、この日ノースフィアはこの町でテロ行為を起こす、アリシア達帝国の目的はテロを起こすノースフィアを叩き戦力を減らす事、メア達の目的はノースフィアが起こすテロからこの町を守る事だ。


「アリシア、お願いですから、町を守るのを手伝ってくれませんか?」


メアは改めてアリシアに町を守るのを手伝ってくれと頼む。


「断るわ、昨日も言ったでしょ?、私の目的はノースフィアの戦力を削る事、帝国にとって敵国であるこの国を守る気などないわ」


そう言ってアリシアはメア達に背を向けると、側近達と共に町中に向かって行く、アリシアの協力を得れなかったメアは仲間達の方を向く。


「やはりアリシアは協力してくれませんでした・・・、ですからなんとしてでも、私達で町に被害が出ないよう、ノースフィアを食い止めましょう」


「おう」


メア達もアリシア達に続いて、町中に入って行く。



マルンアロンの町


マルンアロンの町の上空に一機の飛空艇がいる、ノースフィアの飛空艇だ、その中にいるノースフィアの幹部、ブルスは部下に指示を出そうとしていた。


「さぁ、愚かな宗教に頼る者達に裁きの鉄槌を加えよう、降下する、俺について来い」


ブルスは部下に降下を命じ、自身が一番最初に飛空艇から飛び降りた、その時だった。


「くっ!?」


突然漆黒の光線が迫り飛空艇を撃ち抜いた、その攻撃により飛空艇が爆発し、降下前の数人の部下とファントムが爆発に巻き込まれて死亡した、部下を失ったブルスが光線の出所を探すと漆黒のドレスを着て、飛空艇がいた場所に杖を向けている少女がいた、アリシアだ。


「これが、二十の遺跡を周り、その力を完全としたお母様の力・・・、凄い・・・」


アイリーンがアリシアの力を見て惚れ惚れとする。


「さぁ、バハムート?、ノースフィアの奴等ファントムを喰らい尽くしなさい、あなた達も戦闘開始よ、歩兵を殲滅しなさい」


続けてアリシアはバハムートを召喚しファントムに攻撃するよう命令をした、空に飛び立ったバハムートは地面に着地したファントム達を光線で薙ぎ払った、アリシアはバハムートの働きを見てから仲間に歩兵を叩くように言う。


「くっ!、あんな攻撃をして!、町が!、ウォーリー!火を消して下さい!」


メアはバハムートの攻撃により町に火が付いたのを見て、火を消すように言い、それを聞いたウォーリーは水の魔法で火を消す。


「ウォーリーはこのまま町に火が付いたら火を消し続けて下さい!、他のみんなは歩兵の相手を!、私はリーダーを探します!」


メアも仲間にノースフィアの歩兵の相手を頼むと、町のどこかに降り立った筈の、ノースフィアの部隊を指揮するリーダーを探し始めた。


「うぉぉ!」


メアと同じく敵のリーダーを探し町を歩くアリシアに一人のノースフィアの兵士が物陰から斬りかかって来る、アリシアは真後ろから迫る兵士に顔すら向けず軽く杖を振る、すると地面から生えて来たダークチェーンが兵士を拘束し、彼の首を絞め始めた。


「ぐぅぅ・・・」


首を絞められる兵士は苦しそうな声を上げ始める、その声を聞いて邪悪に笑うアリシアがそのまま歩き去ろうとするが、突然、兵士が上げる声が聞こえなくなった為、疑問に思ったアリシアは顔だけを後ろに向ける、そこには屈強な大男、ブルスがいた。


「これ以上、俺の部下はやらせんぞ、皇帝」


「部下って事はあなたがリーダーか、ふふ、お相手願えるかしら?」


そう言って剣を抜くアリシア、ブルスも剣を構える、その瞬間、アリシアは杖を上げ首を絞められていた男の頭を撃ち抜き殺した。


「あはっ、助けても死んじゃったわね?」


「貴様ぁぁぁ!」


ブルスの部下を殺しニヤリと笑うアリシアを見て、既に飛空艇を操縦する部下と降下出来なかった部下を失っているブルスは怒り、アリシアに斬りかかってきた。


「はぁぁ!」


大男は細身の少女に全力で斬撃を叩き込む。


「なに・・・?」


しかしアリシアはブルスの攻撃を剣で受け止めてもピクリとも動かず、余裕で受け止めて見せた、ブルスは自分の攻撃を余裕で受け止めたアリシアを驚いた顔で見る。


「ふふっ私をただの小娘だと思わない事ね」


ブルスの顔を見て首を傾げたアリシアは彼に向けた魔法弾を叩き込んだ、至近距離の為その攻撃を避けれなかったブルスが吹き飛び地面を転がる。


「ぐぅぅ!?」


「ほらほら!、どんどん行くわよ!」


地面を転がるブルスに追い付き追い越したアリシアは、彼を天に向けて蹴り上げた、空中に跳ね上げられたブルスはどうにか姿勢を立て直すが、既にアリシアが目前に迫っている。


「くぅぅ!?」


目前のアリシアにブルスは剣を振るうが、アリシアは剣でそれを受け止め、杖で彼の顔を殴り、殴られたブルスは近くの建物に激突し、瓦礫の中に埋まった。


「弱いわねぇ、ノースフィアの幹部様ってこの程度の実力しかないの?」


建物の中に降り立ったアリシアは瓦礫の中のブルスに近付き挑発する、すると瓦礫が吹き飛んだ。


「まだまだぁ!」


瓦礫を吹き飛ばし駆け出したブルスは失った剣の代わりに拳でアリシアの顔を殴ろうとするが、シールドにより阻まれる。


「お前如きが、お母様の美しい顔に触れれる訳がありませんわ」


ブルスの攻撃を防いだのはアイリーンだった、アリシアは彼女をジロリと見て口を開く。


「アイリーン、私、歩兵の相手をしろって言ったわよね?、折角楽しんでいたのに、邪魔をするなんてどう言うことかしら?」


完全となった力でブルスを嬲り、バトルシア人としての闘争本能を存分に満たしていたアリシアは、邪魔をしたアイリーンにニコリと笑いかけた。


「だってお母様の顔にこんな汚い男の拳が触れるのが許せなかったんです」


怒るアリシアを見て拗ねた顔を見せるアイリーン、そんな彼女を見てフッと笑ったアリシアは、彼女に近付くと唇を奪う。


「んっ、ねぇアイリーン?、私のことを好いてくれるのは良いわ?、でも私の楽しみの邪魔だけはしないで」


「はい、お母様・・・」


アリシアにキスをされ素直になっているアイリーンは、頬を赤く染めながら頷いた。


「俺の事を忘れるな!」


二人が話している間に何度もシールドを殴り付けていたブルス、遂にシールドを破った彼は再びアリシアに殴りかかるが、突然、壁や床から漆黒の棘が飛び出し、彼の体を貫く。


「ああ、ごめんなさい、忘れていた代わりにプレゼントよ、喜んでくれると嬉しいわ」


頭以外の全身を棘に貫かれ血を吐くブルスを見てアリシアとアイリーンは邪悪に笑う。


「お前みたいな雑魚、私が手を下す価値もないわ、このまま衰弱して死になさい」


立っていられずに倒れたブルスをアリシアは蹴り飛ばす、地面に落ちたブルスはそれでも部下を殺したアリシアを討つ為に弱々しく動いていたが、すぐに事切れる。


「・・・、この人が彼等のリーダーなのですね」


「ええ、そうよ、あなたが遅いから殺しちゃった」


「・・・」


ブルスを殺したアリシアは建物の中から地面に飛び降りると、こちらをジッと見て来るメアに近付く。


「何かご不満かしら?」


「別に何も」


この町の人々が傷付くことを望まないメアは、アリシアと言い合いを始める前にノースフィアの歩兵を止める為、アリシアに背を向けると走り去って行く。


「何か言いたいのなら言えば良いのにね?、そう思わない?」


「・・・、さっお楽しみの続きをしましょう?、お母様」


「ふふ、そうね」


走り去るメアの背中を見つめていたアイリーンは、アリシアに楽しみの続きをしようと言い、手を引く、アリシアは楽しそうに笑ってからアイリーンと共に走り、敵の歩兵を狩り尽くして行くのだった。



「あれが皇帝、ブルスをあんなに簡単に倒すなんて凄いね」


「あぁ、でも俺達二人なら倒せる、そうだろ?」


「勿論さ」


狩りを楽しむアリシアを見つめる二人の少年がいる、二人はアリシアを見て怪しく笑うと、転移しこの場から姿を消した。




「お疲れ様、バハムート」


戦闘が終わった、アリシアはファントムを破壊し尽くしたバハムートを労う。


「うむ、久し振りの戦闘、楽しめたよ、次も呼んでくれ」


「勿論よ」


戦闘を楽しめたと言うバハムートの鱗に触れてから、アリシアは彼を魔の者達の空間に帰らせた。


(・・・、こんなに被害が出た、アリシアが協力してくれればもっと抑えれたかもしれないのに・・・)


メアは傷付いた人々や建物を見て悲しそうな表情を見せる、そしてアリシアが協力してくれればもっと被害を抑えれた筈だと思った。


「メア、そう落ち込まないで下さい、この町が全滅しなかっただけでも良しと思いましょう、そうしないと今後の戦いが辛いだけですよ?」


ウォーリーがメアの肩を叩き、優しい言葉をかける。


「ありがとう、ウォーリー」


メアは彼の言葉に頷き気を遣ってくれた彼にお礼を言う。


「それじゃ帰ろうぜ、奴等が次、テロを起こす場所も分かってんだろ?、準備をしよう」


「ええ、次はナスゥリア国よ」


アリシア達はこの日の戦闘の疲れを癒す為に帝国に戻って行った。



皇帝の寝室


夜、アリシアは先程、お楽しみの邪魔をしたアイリーンにお仕置きをしていた。


「ん、んん!」


その内容はいつものように優しく血を吸うのではなく、強く血を吸うと言う物だった、普段の吸血では薄い快感を感じるのだが、今回は強く血を吸っている為、アイリーンは強い快感を感じている、その為、彼女は激しく足をバタつかせ悲鳴を上げながら首を振っているが、アリシアは構わず血を吸い続ける。


「ふぅ」


一時間ほどアイリーンにお仕置きをしていたアリシアは、ようやくやめて彼女の首筋から牙を抜いた、そして頬を赤く染め色っぽく息付くアイリーンの顔を見下ろす。


「反省した?」


「・・・、もっとして欲しいってのが本音ですわ」


「・・・、あなた以外とエッチよね、聖女の癖に」


「あら?、私は暗黒聖女ですわ?、聖女ではありません、なのでエッチでも問題ないのです」


「ならエッチなあなたにもっとお仕置きをしてあげる」


アリシアは更なる快感を期待するアイリーンの首筋に牙を喰い込ませ、再び血を吸い始めた、アイリーンの悲鳴が再びアトリーヌ城に響く。


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