#97「反撃開始」
ムシャ子の攻撃ターンが始まろうかって直前で、いきなり電波をアウトプットしだした詰恋。このシチュエーションでいったい何が起きたっていうのか。
「まさか、またQRコード?」
こんなところでコードをゲボゲボ吐かれても、メモを取って白マスと黒マスに書き換えてる時間がない。
「いや違いしぞ。見よ」
ロロロに言われてよく見ると、これまでのところずっと余裕だったムシャ子が、急にヒザを突いて苦しんでる様子。
「理屈は全くわからざりしが、その電波はあいつにダメージ与えしぞ」
「詰恋ちゃんはこうなるって知ってたの?」
俺が尋ねると、詰恋は首を横に振る。
「いいえ。このコードを言えっていう指令だけがエンデレデ星から」
ロロロと同じく俺にも理屈はわからないけど、このピンチを救ってくれた詰恋とエンデレデ星には感謝だ。
「さてプリン、今なら攻撃も効きそうに思えしぞ」
「私も同意しますロロロさん」
さっきまでムシャ子に苦戦してたロロロが、ここで本来の悪魔性が戻ってきたみたいに邪悪な笑みを浮かべる。これまでの経験から実感してるけど、ロロロってホントにドSだよな。
「くっ、この展開は想定外でした」
ムシャ子は懸命に起き上がろうとするけど、それよりもロロロとプリンちゃんによる攻撃の方が早い。
「死ねい!」
「ドクターに危害を加える者は容赦いたしません」
ロロロの雷撃とプリンちゃんの腕ミサイルが同時に炸裂。とんでもない爆発音が轟いて、爆風に吹かれても研究所自体が崩壊する様子はなさそう。こんだけ頑丈にできるなら、壁もぶち抜けないくらいの強度にしといてくれたらよかったのに。
爆発が治まって、さすがにムシャ子の様子が気になる。全身が消し飛んだんじゃないかとも思ったけど、煙が晴れてあらわになったムシャ子の姿は――
「!?」
さーて、次回の「悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない」、略して「怖い怖い嫁怖い女怖いでも幼女なら怖くない」は?
セリエルでしてよ! スピンオフがどうこう言っていたら、本編でアタクシの出番が全然ありませんわ! やいクソ作者、もっとアタクシの出番を増やしなさい!
次回、「標的消失」。ぜってえお読みあそばせ!




