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悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない  作者: 汐留ライス
Chapter 10『バカはサイレンでマジョリティー』
91/143

#91「刺客強襲」

 俺たちが今いる場所は研究所のリビングにあたる部分。予想される侵入経路は俺たちが入ってきた廊下に面したドア、直結してるキッチン、そして庭に出られる大きな窓。


 プリンちゃんは油断なく3つの出入口に視線を移動させながら襲ってくる敵の気配を窺ってる。その状況でロロロも俺に告げた。


「ロロロはヤツに加勢せし。おまえは詰恋守れ」


「わかった」


 ロロロに言われるまでもなく、この場で戦闘力として計算できるのは彼女とプリンちゃんのツートップだけ。残りの連中は俺も含めて雑魚ばっかりだ。


 プリンちゃんがやってるみたいに、3つの出入口に順番に視線を向ける俺。実際にやってもらえばわかると思うけど、これをずっとやってると結構疲れる。目は2つしかないから、どんなに頑張ってグルグル見回しても見られないとこが発生して、ちっとも気が抜けないのね。


 だったら壁を背にすれば、敵は同じ方向からしか襲ってこないから視線を固定できて楽なんじゃねえの。そう思って壁に目を向けた途端、その壁をぶち破って何者かが登場。


「どわあ!」


 昭和のコントみたいな無理やりすぎる登場に、思わず叫ぶ俺。それを聞いてか、ロロロとプリンちゃんの視線がいっせいにこっちへ向けられる。


「……」


 ド派手に登場したのは、中学生らしきセーラー服の女の子。詰恋と同学年くらいだと思うけど、詰恋やチェリーよりも大人びてて印象はナンに近い感じ。もう最近は周りにいるのが異常な女の子ばっかりだから、素手で壁をぶち破れるのは疑問に思わなくなってきたよ。


「何者ぞ。返答次第では乳首に安全ピン貫通させしぞ」


 ちっとも安全じゃない警告をするロロロにビビった様子もなく、少女は突っ立ったままで名乗った。


「お茶ポエム博士を消滅させに来ました。名前はえーと、カブト虫ムシャ子でいいです」


 何だよその、たった今適当にでっち上げた感丸出しなネーミングは。

 さーて、次回の「悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない」、略して「幼女幼女俺の幼女」は?

 吊天井詰恋です。サソリ沼91億のニューシングル「ココナッツオイルを眼球に垂らす」が発売中です。あと来年公開予定の映画が――えっ、これ告知じゃないんですか?

 次回、「粛清計画」。ぜってえ読むといいらしいですよ。

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