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悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない  作者: 汐留ライス
Chapter 1『センチメンタル邪悪』
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#9「盟約指輪」

「よし左手出せ」


 言われるままに手を出すと、ロロロは口の中から指輪を取り出した。


「ずっと口に入れてたの?」


「そんなはずあるか。たった今生成せし、できたてホヤホヤぞ」


 言いながら腕でゴシゴシ拭いて、俺の薬指に通す。別に唾液がついたままでも全然よかったのに。


 指輪は白いヘビがぐるんって巻きついてるみたいなデザインで、宝石とかはないシンプルな造り。


「匂い嗅ぐな、舐めるな。おまえどこまで変態ぞ」


 ロロロは文句を言いながらもう1個指輪を生成して、自分の指にはめる。そこは新郎の俺に着けさせてくれてもいいと思うんだけど。


「あー、今この時より我、ロロロは――おい、おまえ名前は」


「賽河原メギド」


「――こいつと大魔王様の名に懸けて盟約結び、永劫に渡り魂の服従誓わせしぞ」


 なんか俺が見たことある結婚の誓いとはかなり違うけどまあいいや。こういうのは当事者同士が納得するのが一番大事だよね。


「それじゃあ早速、誓いのベロチューを! ってウギャー、めっちゃ痛いんだけど!」


 飛びかかろうとしたところで指に激痛。左手を見たら今着けたばっかりの指輪が薬指にぎゅんぎゅんと食いこんで、指先が青白く変色してる。どうやら西遊記で孫悟空が頭にはめてたヤツと似たような原理っぽい。


「焦るな阿呆、ここから出るの最優先ぞ。里へ出るくらいまでなら、地形も変わっておるまい。ロロロ案内してやる」


「え、いいの?」


 俺の願いごとは結婚するのに使っちゃったはずなんだけど。


「当たり前ぞ。おまえ結婚したその日に、新妻を未亡人するつもりか?」


「うっ」


 そんなことを言われたら、俺も本気出すしかナッシング。さっきまでは一生ここから出られないんじゃないかなんて思ってたけど、ロロロが一緒なら何だってできちゃうに違いない。


 俺はロロロをお姫様抱っこに抱えると、彼女が指さす先にまっすぐ視線を向けた。


「それじゃあ、初めての共同作業といこうじゃねえか」


 俺に不可能なんてない。ただしロロロがいる場合に限る。

 さーて、次回の「悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない」、略して「マヨテキ」は?

 メギドです! やっと結婚できたってことで、次からはいよいよ新章突入。俺が待望の新婚生活編だよ!

 次回、「社畜帰宅」。ぜってえ読んでくれよな!

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