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悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない  作者: 汐留ライス
Chapter 9『渡る世間は鬼バトル』
81/143

#81「悪鬼封印」

「これで、よしじゃ」


 かばねの角に、かるかがマジックで「封」と書く。


「そんな簡単に封印ってできるもんなの?」


 俺の質問に、かるかは「油性じゃからの」と返答。答えになってねえ。


「ぶー」


 かばねは不満そうに口をとがらせるけど、少なくともさっきまで満ち満ちてた殺気は、掃除機の通販CMでカーペットにこぼされた牛乳みたいに消え失せてる。


「では泣くまでボコりしぞ」


 さっき言ってたマニフェストを実行しようと、ロロロが袖をまくる仕草をする。でもその体操服は半袖だから、まくる部分なんてねえぞ。


「まあ待て。彼女も反省しているようだし」


「けどこいつメギドを食い殺せしぞ?」


「ごーめーんーなーさーいー」


 ロロロの剣幕に圧されたのか、かばねも渋々ながら頭を下げた。


「今は報復よりも、この子から話を聞く方が先だ」


 ナンに説得されて、ロロロは不満そうに「ぶー」と口をとがらせる。おまえの精神年齢はかばねと一緒かよ。


「それで、君はどうしてメギドさんを殺そうとしたんだ」


「ころそーとしてないよー? たべなさいって、いわれただけだよー?」


 いや人間は食われたら死ぬから。ていうか実際死んだし。そう思うけど、かばねにマジレスするのも意味がない気がする。


「では、その食べなさいと言うたのは誰じゃ?」


「んーとねー、わかんない」


 隠してる様子はない。どうやらガチのリアルで知らないようだ。


「かばねねー、きがついたらおへやみたいなとこにいて、おんなのにんげんに、さいのかわらめぎどをたべなさいっていわれたのー。それまではずっと、べつなとこにいたんだよー?」


「……」

「……」


 ナンとかるかが、かばねの言葉に揃って沈黙する。何か思い当たる節でもあるんだろうか。


「その別なとこって、どんなとこなの?」


 俺が尋ねると、かばねは「んー」と考えて「わかんない」の一言。


「もう尋問は済みしな? ではお待ちかね、こいつを泣くまでボコりて――」


「とりあえずロロロは黙ってろ」


 こいつを野放しにしておくと、話がどんどんややこしくなる。


「まあすっかり夜も更けてしもうたし、ナンも帰宅せねばならんじゃろ。この子はいったん吾が引き取ろう。メギド殿と一緒にしておくのも危険じゃし、信徒の家なら飯も寝る場所も何とかなるじゃろ」


 俺以上に、ロロロと一緒な方が危険だとも思うから、かるかの申し出は正直ありがたい。それにしても、かるかでさえ俺のストライクゾーンより低いってのに、さらに幼いかばねまで受け入れるなんて、かるかの信徒って人はよっぽど度量の広いロリコンなんだなあ。

 さーて、次回の「悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない」、略して「俺と幼女の敵が嫁」は?

 メギドです! 何だか短いスパンで死んだり生き返ったり色々あったけど、とりあえず今俺は生きてるから一応オッケー。次はもっとうまいカレーが食べたいよ!

 次回、「人間終了」。ぜってえ読んでくれよな!

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