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悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない  作者: 汐留ライス
Chapter 9『渡る世間は鬼バトル』
75/143

#75「悪鬼強襲」

「痛い痛い痛い! これマジでヤバいヤツだ!」


 かばねの牙が首筋に食いこむ。犬とか猫がする甘噛みのレベルじゃなくて、完全に食いちぎりに来てる。


「メギド!?」


「ロロロ、この童女は鬼じゃぞ!」


 急すぎる展開に驚くロロロとかるか。


 これまでにも戦闘は何度かあったけど、セリエルやナン、チェリーもプリンちゃんもみんなロロロをターゲットにしてて、何の特殊なスキルも持ってない一般人の俺が狙われることなんてなかったから油断してた。これは俺だけじゃなくて、ロロロたちも同じだろう。


「おめい、うまーいー」


 血を飲んでるのか、首から口は離さないままでかばねが言う。けどそんなとこを褒められたって嬉しくないし、痛いやら貧血で力が入らないやらでまともなリアクションなんてできない。


「貴様何せしか! メギドに好き勝手してよきはロロロだけぞ!」


 別にロロロだって好き勝手していいワケじゃないんだけど、少なくともロロロは殺そうとしてこない。


「かくなる上は――」


「待つのじゃロロロ、ここで魔法をぶっ放したらメギド殿まで灰になるであろ!」


 呪文を詠唱しようとしたロロロを、かるかが慌てて止める。危うくかばねとセットで俺まで殺されるところだった。


 とはいえ首に食いこむ牙は深くなる一方で、このままでも殺されるのは時間の問題。


「もぐー」


 そしてとうとう、ブチブチと肉のちぎれる音が聞こえる。生理的に不快な音だし、ちぎれてるのが俺の肉ならなおさらだ。


「痛ええええ!!」


 噴き出る鮮血がスーツを汚す。ここに至ってようやく周りの人たちが、ただのケンカじゃないのに気付いて悲鳴をあげる。


 みんなも大変だとは思うけど、それより俺の方が絶対に大変。血と一緒に生命力までイジェクトされてる感じで、死に向かってゴーゴー一直線。ピンチ、今度こそ俺ピーンチ!

 さーて、次回の「悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない」、略して「悪女が俺でない」は?

 頑河ナンだ。近頃は駅前周辺で何度もこんな騒ぎが起きているな。セリエルさんの結界があれば、少なくとも騒ぎにはならないと思うのだが。

 次回、「社畜死亡」。ぜってえ読めばいいと思う。

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