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悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない  作者: 汐留ライス
Chapter 9『渡る世間は鬼バトル』
74/143

#74「探訪童女」

 女の子は幼稚園児くらいだろうか。かるかよりもさらに幼い。こんな時刻にひとりで駅前をウロウロしてるのは、安物のカツラくらい明らかに不自然。


「む、メギドは何故なにゆえ稚児の存在にそうも易々と気付きしぞ。おまえの髪は稚児に反応せしアンテナか」


「ねえよそんな幼女アンテナ」


 あったらちょっとほしいけど。


 それはさておき、俺が話しかけたらそれこそ事案になりかねないから、ナンが代表して声をかける。


「君、どうしたんだ」


「わたいー?」


 女の子が顔を上げる。和装だけどかるかほどビシッと整った衣装じゃなくて、盆踊りに着る浴衣みたいなラフな格好だ。


「わたいねー、ひとをさがしてるの」


「ほう、それはどんな人なのかな」


 ナンの口調は、子供相手にしては妙に固い。普段から子供との交流があまりないみたいだ。ロロロやセリエル、かるかはみんな内面は大人のロリババアだからなあ。


「さいのかわらめぎどってひとー。このへんにすんでるんだってー」


「え、俺?」


 まさか幼女から名指しで指名されるとは。こりゃガチのリアルで、俺の人生にロリモテ期が到来したのかもしれない。


 女の子は俺の声に反応したのか、リアクションに困ってるナンをスルーして俺の方へ歩いてくる。某国民的アニメならポトポト足音のしそうな歩き方だ。


「おめいがめぎどー?」


「う、うん」


 まっすぐな目で見つめられて、よこしまな欲望に満ち溢れた俺はちょっと動揺。けど女の子は、俺のそんな動揺も気にせずぐいぐい迫ってくる。


「わたいはかばねー」


「かばねちゃん? 変わった名前だね」


「かわってないよかばねだよー」


 そう言うと、彼女はいきなりジャンプして俺の体に抱き付いてきた。ここは強調しておくけど、かばねの方から接触してきたんだからね。マジで。


「おい、何やらその稚児、様子がおかしきぞ」


 ロロロが驚きの声を漏らす。俺も至近距離で見て初めて気付いたけど、かばねの顔は額のところがこんもりと盛り上がってる。


 それはコブって言うよりも、むしろ角。


「わたいはめぎどってひとをねー。たべちゃうのー」


 かばねはにへらと笑って、俺の首筋に噛み付いた。

 さーて、次回の「悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない」、略して「俺のながい」は?

 かるかじゃ。ロロロの記憶は間違っておる。吾とロロロの対戦成績は、吾の617勝614敗18引き分けじゃ。トータルで勝っておるのは吾じゃからな!

 次回、「悪鬼強襲」。ぜってえ読むがよいであろ!

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