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悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない  作者: 汐留ライス
Chapter 8『What's up sister Jones?』
64/143

#64「夫婦論争」

「だからサラダも食えって言ってるだろ!」


「ちゃんと食べしぞ」


「上に乗ってたツナとゆで卵だけじゃねえか! 野菜も食わなきゃサラダの意味ねえよ!」


 今夜も夫婦のハートウォーミングな会話がお茶の間に響く。いつもコンビニ飯ばっかりだから、せめて野菜を摂らせようと思ってサラダを買うんだけど、ロロロはサラダが好きじゃない模様。


「野菜野菜ってうるさきぞメギド。おまえはロロロのお母さんか」


「お母さんじゃねえよ! っていうか、ロロロにも家族っているの?」


 そういえば、ロロロとそういう話をしたことない。悪魔だし、家族がいるとか考えたこともなかった。


「無論本国にはおる。ロロロはこの地で封印されしゆえ1000年以上会わざりきが、まあ生きておろうぞ」


「ずいぶん雑な家族関係だな、オイ」


 長いこと生きてると、そういうふうになるんだろうか。その辺のタイムスケールは、人間の理解を超越してる。


「それはともかく、サラダは食え」


「ぬう、せっかくごまかせしと思えど」


 文句を言いながらも、大量のドレッシングをかけて食べるロロロ。コンビニのサラダは、ドレッシングが下にある千切りキャベツまでなかなか届かないのが難点だよね。


 そこへ鳴らされるチャイムの音。こんな夕飯どきに誰だろう。長谷皮が最初に来た時のシチュエーションに似てるけど、彼女はまた発砲しようとしたのがバレて、交番奥の部屋で始末書を書かされてるはずだからそれはない。


「どなた?」


 インターホン越しに尋ねた刹那、聞き覚えのある声が返ってきた。


『お兄ちゃんお兄ちゃん、あたしあたし。開けて開けて早く早く』


 大事なことでもなさそうなのに2回ずつ言う意味はさておき、声の主は「あたしあたし」だけで俺に通じる相手。


 俺の妹に他ならない。

 さーて、次回の「悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない」、略して「マルガリ」は?

 かるかじゃ。吾は肉食ゆえ、基本野菜は食わぬ。たまに毛玉を出すのに、草を食うぐらいかのう。

 次回、「自妹襲来」。ぜってえ読むがよいであろ!

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