#49「仇敵再会」
「コンビニ行ってきたの?」
俺の問いに、ロロロはあっさりうなずく。
「む。ビールとエロ本買おうとすれど、店員に怒られしぞ。あの店いつか燃やす」
「いや、それは店員悪くねーだろ」
チェリーの言う通り、体操服姿の見た目幼女にビールとエロ本を売る店員がいたら、そっちの方が問題だ。ていうかビールはともかく、しれっとエロ本買おうとしてんじゃねえよ。
そこにかるかがひょいと顔を出してきた。
「おや、お主はロロロか? 風の便りで封印されたと聞いておったのじゃが、いつの間に復活したのじゃ」
「え、知り合い?」
「なんと、メギドがまた稚児でもたぶらかせし思えばかるかか。いたく縮みしぞ」
「人を洗濯物みたいに言うでない」
普通に会話してるロロロとかるかに、俺とチェリーは顔を見合わせる。幼女なのと言葉づかいのクセが強いのを除いたら、特に接点なんてなさそうに思うんだけど。
「ロロロが封印されし前、江戸向かう途中の村で守り神せしかるかと何度か戦いしぞ」
「あの頃は吾も若かったのう」
この中で見た目最年少のかるかに言われても、説得力はナッシング。
「そういえば、あの頃の決着はまだつかざりしぞ。今つけるか」
コンビニ袋をさげたままファイティングポーズをとるロロロ。けどかるかは首を横に振った。
「いや、やめておく。見ての通り、吾の神力はすっかり落ちておるのじゃ。お主と戦うても勝ち目はなかろ」
「むう、確かに。あの頃はそのような稚児の姿でなく、もっと背丈もあってばいんばいーんとしておりしぞ」
どうやら昔のかるかは、今みたいなロリババアじゃなくて大人体型の神様だったらしい。だとしたら今の方がいいなあ。
さーて、次回の「悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない」、略して「メガガク」は?
ロロロぞ。かるかとは昔、さんざんガチで殺し合いせし。今となりてはよき思い出ぞ。まあ今でも必要あらば殺せしが。
次回、「水没神社」。ぜってえ読んでくれよぞ!