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悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない  作者: 汐留ライス
Chapter 5『人造Midnight伝説』
43/143

#43「駅前無残」

「いざ参らん!」


「かかってきやがれ!」


 セリエルの生腕を堪能して戻ってみれば、ロロロとセリエルはもう臨戦態勢。不穏な気配を察したのか、周りのギャラリーも増える一方。


「ケンカだケンカだ」

「どっちも頑張れ」

「脱げ脱げー」


「はわわ、ケンカはいけませんよう」


 長谷皮はオロオロしながら訴えるけど、ロロロたちがそんなの聞き入れるはずナッシング。


「四散せよ!」


 さっきセリエルに喰らわせたのと同じ暗黒球体がいくつもボコボコ湧いて出て、バラバラの方向から乱れ飛ぶようにチェリーを襲う。


「うらああァ!!」


 チェリーは間近に迫った球体を竹刀で弾き返すと、反動を利用して後ろにジャンプ。残りの球体がチェリーのいた場所を次々直撃して、地面のタイルが元気よくめくれ飛ぶ。


「今度はこっちの番だぜ!」


 叫びながら再び放たれたメンチハリケーンに向かって、ロロロは近くのコンビニ前に停めてあった自転車をぶん投げる。光のらせんが直撃して針金細工みたいにグニャグニャに変形した元自転車が、ギャラリーに向かって容赦なく飛び散る。


「あっぶねえ」

「超ヤベーよ」

「脱げ脱げー」


 ふたりの戦闘が白熱するほど、周りの被害は増大するばかり。こんなの誰が収拾つけるんだ。


「待てよチェリー、おまえは町の平和を乱すヤツを退治してたんだろ? おまえが乱してちゃ意味ないじゃねえか」


「知るかンなもん! アタイがルールブックだ、盗んだバイクで支配から卒業だぜ!」


 意味がわからん。


「ぬう、おまえ思ったよりもやりしぞ」


「アンタもな。この町でこんな親友ライバルとタイマン張れるとは思わなかったぜ」


 戦ってる間に理解し合えたのか、互いを認めるような発言が飛び出した。けど言ってる間もそれぞれの攻撃は続いてるから、もう駅周辺はぐっちゃぐちゃだ。

 さーて、次回の「悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない」、略して「ノラメキ」は?

 ロロロぞ。ナンやチェリーみたいな強きヤツと戦いしうちに、昔の勘の徐々に戻りけるぞ。やはりセリエルごとき雑魚と戦えど時間のムダなりし。

 次回、「休戦提案」。ぜってえ読んでくれよぞ!

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