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悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない  作者: 汐留ライス
Chapter 4『揚々町印度化計画』
32/143

#32「侵略悪魔」

「この黄魔術というすばらしい魔法を、黒魔術や白魔術と同じくらいメジャーな魔法にしたい。女子高生悪魔祓いはその手段であって、インパクトがあるし手っ取り早かったというのが大きい」


 ナンはそう説明するけど、俺にはどうもピンとこない。


「そもそも、悪魔祓いってそんなにメジャーな職種なの? 俺は悪魔なんて、ロロロに会う前は見たことなかったんだけど」


 彼女の説明通りなら、この世界には祓うのを職業にできるくらい悪魔がワンサカいるってことになる。


「むう、ロロロの封印されし頃は鎖国しておったゆえ、ヨーロッパよりわざわざ訪れし物好きな悪魔などロロロの他にほとんどおらざりしが、今は時代変わりしゆえ、それくらいおっても不思議はなかろうぞ」


「そうなんだ」


 ロロロが案外まともなことを言う。当の悪魔が言うんだから、実際にたくさんいるんだろう。


「ま、まあ志望動機はともかく、ナンさんは悪魔祓いとして実績をあげておいでなのです。貴方どもをバチボコにするくらい食前のラッシーくらい余裕でいらしてよ!」


 なぜかセリエルまでナンのキャラに寄せてきた。そもそもが引きずられやすい性格なのかもしれないけど。


「ふん、ラッシーだかチャイだか知らざりしが、そんな小手先の技でこの邪悪なる悪魔を倒せしはずなかろうぞ」


 ロロロがナンを挑発する。おまえはおまえで、ラッシーが何だか正確に把握してるな。そしてその挑発を聞いた途端、すっかりクールに戻ってたナンの瞳に炎が宿る。


「悪魔だろうが神だろうが、黄魔術を愚弄する者は許さない」


 あーもう、面倒くせえやつばっかり揃っちゃったみたいだよ。

 さーて、次回の「悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない」、略して「マセキカ」は?

 ロロロぞ。メギドは変態かつ阿呆ゆえ気付かざりしが、今はこの国にも結構な数の悪魔おるはずぞ。1柱見かけたらば30柱はおる言われしぞ。

 次回、「売場破壊」。ぜってえ読んでくれよぞ!

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