表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない  作者: 汐留ライス
Chapter 4『揚々町印度化計画』
29/143

#29「悪魔祓師」

「悪魔祓い、とぞ……?」


 頑河ナンと名乗った女子高生に向かって、ロロロが不審そうにつぶやく。


「その通りですわ。こちらはアタクシがネットで見つけた、悪魔祓いのスペシャリストでしてよ!」


 ドヤ顔のセリエルに紹介されて、ナンが「どうも」と頭を下げる。どうやらセリエルはロロロと違って、ちゃんとPCとか使いこなしてるみたいだ。


「ふん、片腹痛きぞ。この偉大なる悪魔ロロロが、おまえごときJKに祓われるはずなきぞ」


「でもロロロ、何百年か前にも人間に封印されてたんだよな?」


 ストレートな疑問を口にしたら、ロロロがぶちキレた。


「アレはちょっと油断せしだけぞ! メギドも余計なこと言いしかば、ついでにぶっ殺せしぞ!」


「ついでで殺すなよ!?」


 話が習字の途中でクシャミしたぐらいにズレまくったから本題に戻す。


「で、あんたが悪魔祓いで、セリエルの依頼を受けてロロロを祓いに来た、ってことでOK?」


「ああ、相違ない」


 ナンはうなずいて、セーラー服の中から何やら取り出す。コーヒーショップなんかでよく見るタンブラーだ。


「まさかその中に聖水が? あっ、でもロロロの聖水ならむしろ――」


「変態は黙っておれ」


 全部言わないうちにロロロが制してきた。せちがらい世の中だねえ。でもロロロの顔がちょっと赤くなってるのは見てて萌えるよね。


「聖水ではない」


 ナンはそう否定して、タンブラーの中身を飲みだした。その途端、それまでずっとクールでおとなしそうだった彼女の様子が一変。


「!?」


 5メートル近く離れてたロロロとの距離を、助走もしないで一瞬のうちに詰める。そのまま叩きつけられるパンチを、ロロロは間一髪かわした。強烈なパンチを受けて、床が拳の形にへこむ。こんなの人間の動きじゃねえ。


「な、何ぞ?」


 驚きの声をあげるロロロに、自分が何かしたワケでもないのにセリエルが高らかに告げる。


「いかがですか! これがナンさんの使う殺人兵器、黄魔術きまじゅつの力なのです!」

 さーて、次回の「悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない」、略して「ウナナワ」は?

 頑河ナンだ。黄魔術とは魔法体系のひとつで、非常に複雑なものだから、次の回で詳しく説明することにしよう。

 次回、「香辛魔法」。ぜってえ読めばいいと思う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ