#136「再編計画」
気がつくと俺たちは、何度も死闘と破壊の限りをくり返した揚々町の駅前にいる。
周りに通行人の姿はなく、景色が全体的にグレーがかってる。どうやらセリエルが使ってた結界のもっと規模の大きいバージョンが発動してるらしい。
「お茶ポエム博士が逃げ出しよったとは聞きよったから、いずれ学園世界に介入しよるのは予想しよったんよ」
運営ちゃんはムシャ子が操作してたディスプレイをサクッと消滅させて、Majiで崩壊する5秒前だった世界を危機から救う。
「ムシャ子にはそれを防ぐように言いよったのに、どうしてムシャ子が世界を破壊させよるん?」
「……すいません。ついカッとなってしまって」
「そんな酔っぱらいのケンカみたいな言い訳で、世界終わらせてええと思いよるん?」
「……すいません」
さっきまであれだけ暴虐の限りを尽くしてたムシャ子が、運営ちゃんの前ではまるで無力。まさに上司と部下の越えられない壁がある。
「しかし困ったことになりよったんよ」
運営ちゃんはすっかり意気消沈してるムシャ子を放置して、こっちに向き直る。
「メギドくん」
「はい」
「君らをいったん安定した学園世界に移して、その間に多層世界の全体で置きよった矛盾を解決しようと思いよったんよ」
「はあ」
あんまり専門的な話をされても、こっちは正直ピンとこない。鼻くそほじりながら聞いてるワケにもいかないんで、神妙な顔を装ってみるけど、正直どれだけ効果があるのかは疑わしい。
「なのにウチらが思いよった以上の早さで学園世界が破たんして、おまけに収拾をつけるはずのムシャ子までそれに加わりよったけん、ウチらのメンテナンス作業はちっとも進みよらんのよ」
「大変ですね」
俺が気のない返事をすると、運営ちゃんはじろりとこっちをにらむ。
「誰のせいやと思いよるん」
「……すいません」
これじゃ俺もムシャ子と大して変わらない。
さーて、次回の「悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない」、略して「も」は?
長谷皮ですう。よく考えたら、拳銃で戦車が壊せるとかおかしいですよねえ。その設定がどうとかいうのが関係してるんでしょうかあ。難しいことはわかんないですよう。
次回、「問題提起」。ぜってえ読んでくださいねえ。




