#128「邪悪計略」
ミサイルをまともに喰らったセリエルだけど、プリンちゃんの言う通り死んでなかった。
「うぐぐ、これではアタクシが雑魚のワンパンボコられ要員みたいではありませんか」
「自分のクラスの女子にこんなこと言いたくないけど、ワンパンボコられ要員そのものだよな」
「ひどいですわあああ!」
雑魚感丸出しのセリエルは、あちこち焦げたままムシャ子に泣きつく。
「ムシャ子様ぁ、何とかしてくださいまし!」
「うう、上司は無責任だし部下は無能だし。中間管理職はつらいです」
ムシャ子は胃のあたりを押さえつつ、セリエルに向けて手をかざす。
「パラメータを書き換えて、戦闘能力を上方修正します」
ムシャ子の手がピカリと光って、その光を浴びたセリエルの傷がどんどんふさがってく。
「ふははははは、力が、力がみなぎってきますわ!」
悪役しか絶対に言わないタイプの笑い声をあげるセリエル。さっきまでの小物っぷりはどこへやら、声質まで自信とパワーに満ち溢れてる。
「それだけ強くすれば十分でしょう。そいつらを早く始末しなさい」
「軽い、軽いですわ! チェーンソーをこんなに軽く感じるのは初めてでしてよ!」
落ちてたチェーンソーを軽々と拾い上げて、ネジのぶっ飛んだ笑みを浮かべるセリエル。まさに悪魔のような天使の笑顔だ。
「さあ、死にたいヤツからかかっておいでなさい! 来ないのでしたらアタクシから行きますわよ?」
「お、おいどーすんだよ? アイツ本気でやべーぞ!?」
セリエルの変貌ぶりを見て、ちなつが露骨にうろたえる。とはいえ焦ってるのは俺も同じだし、きっと博子とプリンちゃんも似たようなもんだろう。
「残業代も出ませんし、さっさと片付けてしまいなさい」
「もちろんですわ!」
ムシャ子の指示にセリエルは元気よく答えて、チェーンソーを振り上げる。
「えいっ」
そのまま、ムシャ子に振り下ろした。
「え……?」
「え……?」
ムシャ子も博子もちなつもプリンちゃんも、そしてもちろん俺だって何が起きたのかわからなくてポッカーン。こいつはいきなり何を血迷ったんだ。
さーて、次回の「悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない」、略して「すっぱだ課長」は?
ドンペリ父さんです。ドンペリドンペリ。皆さんは外科手術していますか。ドンペリは滋養溢れる点滴の味。お見舞い品や輸血などにいかがでしょう。
次回、「悪魔再臨」。ぜってえ読むでドンペリ。




