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悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない  作者: 汐留ライス
Chapter 13『世界はそれをカオスと呼ぶんだぜ』
109/143

#109「多層世界」

「初めての方もいらっしゃいますので、自己紹介からしましょう」


 プリンちゃんは研究所に集まった面々を見回してから、静かに告げた。


「私は汎用ヒト型メイドロボのキューティープリンセス1号、ドクターや周りの方からはプリンちゃんと呼ばれています」


「もう何でもアリだな……」


 ナンが呆れた声でつぶやく。最初にナンに会った頃はかなりぶっ飛んだキャラだったのに、その後の鬼とか忍者とか出てきた今となっては、ナンは比較的マトモなうちに入るもんな。


「そのドクターという方は、どちらにいらっしゃいますの?」


「消えました」


「えっ?」


 プリンちゃんもウソはついてないんだけど、いかんせん説明が足りなすぎるせいでワケのわかんないことになってる。


「補足すると、お茶ポエム博士は俺に関する危険な研究をしてたからバグ認定されて、ブラックな職場に勤めてるデバッガーのカブト虫ムシャ子によって消滅させられたんだ」


「ますますワケがわかりませんわ!?」


 説明を補ったはずなのに、なかなかうまく伝わらないなあ。


「今メギドさんがおっしゃった通り、ドクターは消える前にその研究内容を私に託しました。字が汚いので解読には時間がかかりましたが、ようやく皆さんにご報告できるところまでできました」


「じゃとしたら、今度はその研究を解読したお主が消されるのではないか?」


 かるかの指摘はもっともだけど、プリンちゃんに恐れる様子はナッシング。


「ですから、私が消去される前に、皆さんにお伝えしておこうと思いまして」


「で、それってどんな研究なんだよ。アタイはムズいのはわかんねーけど、アタイにもわかるように説明してくれよ」


 今度はチェリーが尋ねる。大勢いるから、順番にしゃべるだけでも大変だ。


「はい、すごく簡単に言いますと、私たちが暮らしているこの揚々町は、複数の世界が重層的に重なって作られているということです」


「ますますワケがわかりませんわ!?」


 セリエルが叫ぶ。こればっかりは俺もわからないから、補足のしようがない。


 困る俺たちに、プリンちゃんは平然と伝える。


「セリエルさんと言いましたか。あなたはこの揚々町に何年くらい住んでいます」


「ええと、20年近くは住んでいると思いましてよ」


「違います」


「はあ!?」

 さーて、次回の「徳川幕府が宇宙軍なら冥王星でも暴れん坊」、略して「宇宙王」は?

 長谷皮ですう。お茶ポエム博士にはババア呼ばわりされましたし、失礼なジジイだと思ってましたけど、何だかむずかしい研究をしてたんですねえ。失礼なのは変わらないですけど。

 次回、「世界真相」。ぜってえ読んでくださいねえ。

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