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悪魔幼女が俺の嫁なら世界が敵でも怖くない  作者: 汐留ライス
Chapter 12『ニンニン要人暗殺はつらいでゴザルの巻』
105/143

#105「忍者失神」

「指令を出したのは、誰なんだ?」


 腹の傷を押さえつつ尋ねると、あぷりは少し考えてから口を開く。


「それは、知らないでゴザル」


「ふざけんな!」


 思わず怒鳴ると、あぷりがビクッと脅える。


「だってえ、ホントに知らないんだもん。あ、ゴザル」


「いいよ無理にキャラ作らなくても」


 あぷりの語尾なんかより問題なのは、誰が指令を出したのかだ。そこがわからないと話が進まない。


「拙者、気がついたら部屋の中にいて、そこで知らない女性に、賽河原メギドの暗殺を命じられたのでゴザル。それより前のことは、よく覚えてないでゴザル」


 かばねの証言とほぼ一致する。黒幕が同一人物なのはほぼ間違いないけど、誰なのか特定するための手掛かりがナッシング。


「その女とやらが如何なヤツかはわかりしか?」


「えーと、確か――」


 そこまで言いかけたところで、またあぷりが沈黙。


「ぐう」


 見れば首筋に、細い針がずっぷし突き刺さってる。筆箱の中で知らない間に折れてたシャーペンの芯が、サイズ的に近いんじゃなかろうか。


「麻酔塗られしぞ」


 慎重に首から抜いた針の匂いを嗅いで、ロロロが即答する。


「うーん、もうチクワ食べられないでゴザルよう」


 むにゃむにゃ寝言を言うあぷり。命に別状はないみたいで安心だけど、食べられないほどのチクワってどれだけの量なんだ。


「ぬ、知らぬ間に窓がちょっとだけ開きしぞ」


「ホントだ、いつの間に?」


 どうやら何者かが、正体の手掛かりを何か言おうとしてたあぷりを、吹き矢か何かで強制的に黙らせた模様。確かに時代劇なんかでは見かける光景だけど、21世紀にもなっていいのかそんなアナログな手段で。


「起きざれば仕方なき。ロロロたちも、もう寝しぞ」


「いや、寝る前に傷を何とかしてよ」


 腹刺されたまま寝るとか、マジで無理だから。

 さーて、次回の「首なし死体が俺の嫁なら世界が敵でも座高低い」、略して「ザコ」は?

 かばねだよー。かばねー、ちゅうしゃ、きらーい。はりがー、ちくってするの、いたいよねー。でもー、ちゅうしゃしたにんげん、かむと、おこられるのー。かるかのけちー。

 じかい、「長女誕生」。ぜってえ、よめー。

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