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第7話 黒竜化






結局俺が食べることとなった。


「えっ、一番強い人がなに言ってんの?」とか「優しい僕の友達は譲ってくれるはず。」とか「ミグルさん・・・?(ガン見)」とか納得しない友人もいたが勿論無視した。


まあ俺金貸しているし、今回トドメ刺したの俺だし。


パーティーメンバーの無茶にいつも付き合わされる俺へのご褒美だよ。


しかし、それでも周りがゴネたので、俺のブラックドラゴンの残りの素材を全部譲った。


まあ、そのくらいの価値がある逸品だということだ。


魔石を何度か食べたことはあるが、こんなに緊張したのは初めてだ。


「「「じーー」」」


みんなが成り行きを見守っている。


正直言ってすごく恥ずかしい。


そして、遂にパクっと食べた。


5秒ほど何もなかったが急に頭の中に文字が流れ込んできた。


<あなたに固有能力"黒竜化"を付与します。>


黒竜化!?なんだそりゃ!


頭の中で問いかけてみるが応答がない。


仕方ないので急いてステータスプレートを使って確認する。


黒竜化[固有能力]

ブラックドラゴンの身体能力と能力"黒竜"と"黒炎"を使用出来る。ただし、1日5分間以上使用出来ない。


なんと素晴らしい能力だろうか。


ブラックドラゴンの身体能力と能力はとても強力だった。1日5分間と言えども実に嬉しい。


「ミグルがまた強くなったね。」

「固有能力2つとかセコイ~。」

「うぅー、ミグルさんすごいですー。」


3人の視線が痛い。


「けど、固有能力の割には余り強くないな。5分間なんてリミットがある。」

「固有能力の中には特殊能力よりも劣るものだってあるしねー、これは後付けの能力だし仕方ないんじゃないかな?」

「まあ、そうだな。」


この世界では後天的に身につけた能力は弱いものになりやすいと言われている。何故そうなのかは未だに解明されていない。


「贅沢は良くないよ、ミグル。」

「そうですよ、ミグルさん。」


まあ、確かに今思ったことは贅沢かもしれない。


普通の人は能力を二つ持つなんてことはないからだ。


たまに複数の能力を持つ者が現れることがあるが、、、。


しかも二つとも固有能力。妬みで誰かに殺されそうだ。


「そ、そろそろ休憩も終わりにするか。もう十分休んだだろ。」

「あっ、ミグルさんが話をそらしましたー。」

「けど、十分休んだことは確かだしねー。そろそろ行こうか。」

「えっー、もう歩きたくないよー。」


嫌がるメイテスを引っ張って歩く。


「ところで、残りの素材はどうするんだ?」

「勿論、売るよ。」

「暫く生活出来るくらいは余裕で手に入る。」

「はいー。暫くは働かなくていい生活が出来そうですね。」

「いや、俺から借りたお金を返しなさい。」

「「「・・・。」」」

「おい待て、何故無言になる?」

「「「だって俺(私)に魔石を譲ってくれなかったから。」」」

「ビキッ(怒)」


久しぶりに本気で怒った気がする。


こうしてまだまだ俺たちの旅は続く。


サノンの町 第三能力学校のとある一室


「今年の入学生は期待出来そうですね。」

「そうだな。噂ではうちに入って来るそうだからな。」


手紙を見ながら言う。


手紙ではあるがとても気品のある紙が使われており、王族の家紋もついている。


「彼女がうちに入って来るなんて驚きですよ。」

「そうだな。私も驚いているよ。【傾国の王女】は王都ガブリトスにある第一能力学校に入学するものだと思っていたからね。」

「国を傾かせるほどの戦力を持った王女だから【傾国の王女】ですか。」

「その実力、いかほどのものか楽しみだ。」


男は不敵に笑う。


そして女は男の様子を見て、これから大変そうだと感じたのだった。














いよいよ次から学園編です。

えっ、展開が速い?気にしない笑

これからも"能力世界で時支配"をよろしくお願いします。

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