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08 悪役令嬢は二度死ぬ

 私は何が起きたのか分からなかった。


 突然空高く飛ばされたと思ったら、そのまま地面に叩きつけられた。


 不思議と痛みは無かったが、目の前にはなぜか、頭の付いていない自分の身体が倒れている。


 身体が全く動かせない、いや、それどころか身体の感覚そのものがない。


 どうやら私は切られたようだ。


 愚民が近づいてきて、私の頭を持ち上げる。


「自分が死んでいるって理解できた?」


 愚民がヘラヘラと笑いながら言う。


 これは悪夢だろうか、夢なら早く覚めてほしい。

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